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日本科学協会の国際交流活動

図書寄贈、日本知識大会、作文コンクールのこと、
そして訪日・訪中交流のこと…
いろんな交流活動を紹介しています。


ウズベキスタン・世界経済外交大学との覚書調印式 [2023年02月09日(Thu)]
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日本科学協会では、中国をはじめとしたアジア諸国の大学に日本の図書をとどけています。

寄贈対象大学にあらたにウズベキスタンの世界経済外交大学がくわわり、
2023年2月9日、同大学のサディク・サファエフ学長、日本財団の尾形理事長、
当会の高橋会長出席のもと覚書調印式をオンラインで開催しました。

「図書寄贈の機会に感謝します。
今後、日本とさまざまなプロジェクトを実施していきたい」
とサファエフ学長。

つづいて高橋会長は、
「図書寄贈はウズベキスタンと日本の相互理解と友好の深化につながる願ってもない機会」
と日ウ友好への期待を寄せました。

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覚書にサインする日本科学協会の高橋会長と、世界経済外交大学のサファエフ学長

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日本財団の尾形理事長を交えての記念撮影

尾形理事長からは
「今回の図書寄贈をふくめウズベキスタンと今後も教育プログラムの提携を進めていきたい」
と祝辞をいただきました。

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参加者全員での記念撮影

寄贈図書は初夏頃にウズベキスタンに届く予定です。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 16:08 | 教育研究図書有効活用プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
中国の若者が感じ取った”日本”〜訪日感想文〜 [2018年04月20日(Fri)]
 「笹川杯日本知識大会・作文コンクール」訪日団の感想文がまとまりました。

 中国の大学生たちが“日中再発見”をキーワードに、日本各地を訪れ、様々な人々と出会い交流し、様々な経験をした8日間でしたが、日本との関わりの中で将来像を描いている彼らが感じ取ったこと、日本人に知って欲しかったこととは、一体どのようなことだったのでしょうか。

 日本の若者たちとの直接交流で生まれた共感、日本の文化、社会、歴史、習慣などへの認識、平和や環境を守ることの大切さ、そして両国関係を担う自分たちの使命・・・、感想文には彼らの率直な思いがいっぱい詰まっています。
 是非ご一読ください!

 ここでは、数名の感想(抜粋)を紹介します。
全員の感想は、PDFでご覧いただけます。






 

上海交通大学図書館 陳 琛
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 今回の旅はぶつかり合いの旅だった。両国の友好は青年にあり。今回の交流を通じて思想のぶつかり合いがあって、若者同士の異文化対話を実現することができた。小さな体験談―食文化、自分の体験、最近の科学技術体験などを語り合うことで、日中両国の未来発展の活力となった。「一花一葉一世界」、千百年来、両国文明のぶつかり合いは細かく、若者同士の想像に融けこまれていた。


 
重慶三峡学院日本語学科3年 李 暁霞
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 日本人との交流を通して、日本の魅力をたくさん発見しました。日本人と直接に交流してみれば、言葉の違いは乗り越えられるものだとわかりました。中国人と日本人との間にはたくさんの違いが存在しているものの、共通点もたくさん見出されるのです。中国人学生が悩むことは日本人学生も同じく悩んでいるということに気付き、私たちは妙にお互い心や気持ちが通じ合う気がしました。



大連大学日本言語文化学院4年 鐘 一棚
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 中国人と日本人は同じ文化の源なのに、同じアジア人なのに、随分異なっています。中国人は賑やかな雰囲気が好き、ほとんどの場合は人と話し合ったり、笑ったりすることが一番いいと思います。でも、日本人は逆です。マナーを大事にして、他の人に迷惑にならないように気を付けています。その故、日本人は見た目に冷たい感じがしています。でも、一旦話しかけたら、日本人の暖かさが感じられます。細かいことも気づき、相手の気持ちを大事にしています。こういう点が大好きです。



上海交通大学日本語学科3年 王 若平
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 沖縄が世界大戦で被害を受けたことや、「ひめゆりの塔」のことは、本で読んだことはあるが、正直、「なるほど」、というレベルの感じに過ぎなかった。

 しかし、記念館の放映室で、体験者が語りかけている映像が流されると、僕はそこに居づらくなった。その光景が目の前に広まっているようだった。胸が苦しくなり、汗が出るほどだった。戦争で死んだ人は、政治家にとっては数字に過ぎないかもしれない。しかし、その時代に生きていた人々にとっては、ひどく深刻な苦難である。感情を持たず論理的に考えても、そんなことをして結局誰が得をするだろう。わからなくなるのだ。

 僕の故郷南京市は、戦争で沖縄よりも何十倍もの被害を受けたが、そこにも記念館がある。僕は、入ったらすぐ当時の悲劇を直接体験しているような感じになり、気持ちが非常に暗くなる。高校の時、学校の協定校から一回修学旅行団が訪問してきたことがあり、案内したことがあったが、そこには掌を合わせて祈っている日本の学生の姿もいた。
 同じ人間だから。


 
四川外国語大学 日本語学部3年 黄 一倫
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 東京学芸大学、慶応義塾大学をはじめ、日本の学生たちもいろいろ工夫して、熱弁溢れる討論会を開きました。彼らのおかげで、日本が初めての私もより早く慣れることができました。浅草の人の群れ、スカイツリーの眺め、沖縄の煌めく浜辺、こどもの国の冒険、日本の皆さんと一緒に経験したものは、ジュエリーのように、この旅を飾ります。討論会の後、みんなWeChatのIDを交換し、ずっとこの友情を続けたいです。


 
天津外国語大学高級翻訳学院大学院1年 周 姍姍
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 いつか日本に行って自分の目で見てみたい、これは私の念願でした。恥ずかしいですが、生まれ育ちは田舎で、大学の専門は何だと聞かれると、いつも大声で「日本語だ」と堂々と言えませんでした。・・・

 日本人は中国人の私を親切に接してくれたよと私が帰国後、日本に行く前に「日本は危険だ。気をつけて」と言った人にこんなことを伝えました。また、今回の旅で、去年天津で初めて出会った「PANDA杯訪中団」の皆さんに東京で再び会えることができました。こうした人と人との間で築かれた絆にはとても感慨深いんです。「日本人」、「中国人」という一般的なイメージで判断するのではなく、まずは一人として見つめることの大切さが再び感じました。



東北大学秦皇島分校語学学院3年 劉 頴慧
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 日本という国は、本の中から読んだことがある、テレビや映画から見たこともある、夢の中で見たことがあった。この国にまつわる美しい物語がたくさんあったにも関わらず、私にとって蜃気楼のように目の前にあるように見えるが触れることができない存在だった。・・・紙上の空論は何も役に立たない。自の目で日本を見ることは本当の意味においてこの国を知ることだ。

 1週間に4都市を回った。中国大陸と海を隔てた日本の国土を歩きまわった。この国の縦軸の歴史、この国の横軸の風土人情を深く知ることができた。パイプの中から豹を見ると「―斑」しか見えないが日本のことを「繊細」との2文字に尽きる。日本の繊細は細かいところから感受でき、桜のように静かに精巧にしなやかに咲き乱れ、おさまりよく、武士のたましいのように見える。



広東外語外貿大学日本語学科3年 黄俊捷
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 短い一週間の中で、日本の方々はいつも笑顔で私達を暖かく接してくれました。特に、ボランティアとして、私達を東京都内を案内してくれた日本の大学生達は、多様な観光コースを考えてくれたり、私達の気持ちを構ってくれたりしました。彼らの姿を見て、私は本当に心を打たれて、日本人らしいのおもてなしを感じました。

 それに、そのおもてなしは今度また別の形で私達の目の前で現れました。それは、私は秋葉原の街を歩いていた時にある標語を見かけた時のことです。「優しさの走るこの街に」━━ただの10文字ですが、とても迫力があると思います。何故かと言うと、街は人が集まる場所なのです。優しさの溢れる街というのは、優しい人の溢れる街です。「人があっての街、街があっての国。」もし、皆はそれを目指して、同じ方向に動くなら、近いうちに日本も優しさの走る国になることができるでしょう!ごく日常的なものこそ、国のイメージアップの責任を持っています。だから、私は改めて日本人の繊細さに驚きました。




国際交流チーム


Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:57 | 教育研究図書有効活用プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「日本知識大会・作文コンクール」日本招聘(2)〜中国の大学生の“日本発見”の旅〜 [2018年03月26日(Mon)]
 日本招聘(第2弾)は、東京から沖縄、滋賀、京都、大阪の各地域訪問についての報告です。

≪東京≫

 3月1日、国会議事堂や皇居の見学、銀座、秋葉原などの散策、御嵩華寿司づくり体験などを通して、日本の社会や食文化について理解を深めてもらいました。

 

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初めての集合写真は国会議事堂


 
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まずは、寿司飯を均等に配置!

 

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目でも舌でも味わう和食文化


 
≪沖縄≫
 
 3月3日、ひめゆり平和祈念資料館を見学しました。

 太平洋戦争の末期、沖縄では民間人を巻き込んだ激しい地上戦が繰り広げられ、ひめゆり学徒達も看護要員として悲惨な任務や生活を強いられました。敗戦色が濃くなる中、その多くが命を失いましたが、生き残った方も、悲惨な経験を背負い、その後の人生を歩まざるを得なくなりました。

 ここでは、学芸員の方の講話、ひめゆり生存者の方の証言映像、学徒達の遺品や写真などの展示物などを通して、戦争に翻弄された少女達の悲劇について知ってもらうことで、平和の大切さを実感してもらいました。

 見学後、訪日団から次のような感想が聞かれました。

・戦争の残酷さがはっきり感じられた。重苦しい思い出から平和の大切さを知った。


・放映室で、体験者が語りかけている映像が流されると、ここに居づらくなった。その光景が目の前に広まっているようだった。胸が苦しくなり、汗が出るほどだった。戦争で死んだ人は、政治家にとっては数字に過ぎないかもしれないが、その時代に生きていた人々にとっては、ひどく深刻な苦難である。感情を持たず論理的に考えても、そんなことをして結局誰が得をするだろう。わからなくなるのだ。

 僕の故郷南京市は、戦争で沖縄よりも何十倍もの被害を受けたが、そこにも記念館がある。僕は、入ったらすぐ当時の悲劇を直接体験しているような感じになり、気持ちが非常に暗くなる。高校の時、学校の協定校から一回修学旅行団が訪問してきたことがあり、案内したことがあったが、そこには掌を合わせて祈っている日本の学生の姿もいた。 同じ人間だから。
お互いに偏見や誤解が存在しますが、このような交流活動を通じて、お互いに理解を深めることができると思ってる。


・戦争は悪魔です。戦争がもたらしたのは苦痛だけ、闇の中に生きざるを得ないことに不安を感じる、戦争に対して、中国人と日本人は同じ思いを持っているのです。その瞬間、私は少しでも理解できるようになりました、どうして沖縄の神社の絵馬に「世界平和」の願いがそんなに多く書かれていたのか。


 
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ひめゆりの悲話に耳を傾ける訪日団

 

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ひめゆり生存者の証言映像を視聴する訪日団



 翌4日、サンゴの養殖や海への移植活動を通じてサンゴ礁の再生に取り組んでいる施設“さんご畑”を訪問し、ガイドの方からの説明やサンゴの養殖体験を通して、サンゴの生態、また地球温暖化などの影響で絶滅の危機に瀕しているサンゴ礁の現況などについて理解を深めるとともに、自然を愛し、環境を守ることの大切さについても実感してもらいました。

 訪日団からは、次のような感想が聞かれました。

・「皆さんが住んでいるところにサンゴがなくても、帰国後、サンゴの大切さを周りの人に伝えて欲しい」とガイドさんが話してくれたように、今後は、サンゴが海にどんなに重要な役割を果たすのかだけでなく、自分が見た美しい日本、感じた日本人の優しさ、等身大の日本をも周りの人に伝えていきたいと思っている。

 
・サンゴの減少は、一国の問題ではなく、グローバルな環境問題だ。サンゴの大切さを多くの人に知ってもらえるよう、自分たちも責任を果たしたい。

 

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サンゴの生態について詳しくレクチャー


 
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サンゴの苗づくり指南


 また、4日午後には、沖縄市民の皆さんに協力いただき、地域文化である“ぶくぶく茶”やフラワーアレンジメント、ゆかたの着付けなど様々な実体験を通して日本文化の多様性を知ってもらいました。



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沖縄の地域文化“ぶくぶく茶”体験



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フラワーアレンジメントも実践


≪関西≫

 5日から6日にかけて滋賀、京都、大阪と各地を訪問しました。
 滋賀では、天台宗の総本山である延暦寺の宿坊である「延暦寺会館」に宿泊しました。
延暦寺は、比叡山(標高848メートル)全域を境内とする寺院で、神聖で清澄な空気の中で境内を見学したり、座禅や精進料理などを体験したりして、1200年の歴史と伝統を感じてもらいました。



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一に姿勢、二に呼吸、三に心、そして、見つめるのは自分自身


 京都では、金閣寺、龍安寺、伏見稲荷を見学しました。
京都は海外からの観光客で混雑していて、人垣越しに歴史遺産を眺めるという感じで、京都の趣まで感じ取ってもらえたかは疑問でしたが、金閣寺舎利殿の豪華絢爛さ、龍安寺石庭の静寂な中にある美しさ、伏見稲荷の千本鳥居の神秘的な美しさは。実感してもらうことができたと思います。



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黄金に輝く舎利殿とピカピカの笑顔


 
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大勢の中に在りながらも感じられる静寂さ



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お土産選びも旅の楽しみ


 ただ今、訪日感想文を取りまとめ中です。
まとまりましたら、ここで紹介させていただきます。


国際交流チーム

Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 00:00 | 教育研究図書有効活用プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「日本知識大会・作文コンクール」日本招聘(1)〜中国の大学生の“日本発見”の旅〜 [2018年03月16日(Fri)]
 日本科学協会は、2月28日から8日間、「笹川杯日本知識大会・作文コンクール」優秀者たちの日本招聘を実施しました。

 今回招聘したのは、昨年12月に上海交通大学で開催した「笹川杯全国大学日本知識大会」の優勝者等と2017年度の「笹川杯作文コンクール」、「“本を味わい日本を知る”作文コンクール」の各優勝者など合計29名の大学生等で、東京、沖縄、滋賀、京都、大阪など各地を巡り、現地の大学生等との交流や文化体験、見学など様々なプログラムを通して日中の相互理解と友好を深めてもらいました。

 今回は、招聘報告の第一弾と東京編を紹介します。

 
≪東京編≫

◆「日中若者討論会」

 東京滞在の3月2日の午前、日本財団ビルで「伝えたい魅力、知りたい魅力〜日中再発見〜」と題して「日中若者討論会」が開催されました。この討論会は、日本の有志大学生からなる「笹川杯学生実行委員会」が企画・運営、当会が主催したもので、訪日団と日本側大学生など約50名が参加しました。
 将来を担う両国の若者が自分の国や相手の国の魅力を本音で伝え聴くことで、互いの魅力を再発見し、より良い関係を築くためには自分たちに"何ができるか?"、"何をすべきか。"を探るのがこの討論会のねらいです。

 
具体的なタスクは、両国の魅力を抽出すること、その活用法を模索すること、期待効果を予測することで、5組によるグループ討論後、グループ発表という流れとなりました。

 「始めは何を話せば良いか戸惑った」という声も聞かれましたが、身近な話題から打ち解け合った日中の若者たちは 、率直な意見交換を行い、それぞれ多様な結論を導き出しました。

 続くグループ発表では、日本と中国は、それぞれ観光、食文化、自然、環境、テクノロジーなどの面で様々な魅力を持っているが、双方の魅力には質的な差異があり、この違いこそ相手の国の人を惹き付けるものである。こうした魅力について、影響力のある人や媒体、SNSなどを通じて、また共同プロジェクトなどを通じて発信すれば、相互往来の増加や文化理解の深化のきっかけとなり、より良い日中関係づくりに繋がるのではないかとの報告がありました。

各グループの報告概要は、次のとおりです。







 
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討論から生み出された様々な結論

 

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率直な意見交換をする日中の若者

 

 
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グループ発表者はアミダくじで決定!


 
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グループを代表して報告する日中の若者



 
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結論:観光しやすい環境づくり→相互訪問の増加→良い日中関係



 
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「学生実行委員長」として交流イベントを取りまとめた東京学芸大学の古谷さん


 
 
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日中の若者討論の参加者等


 

◆東京自由観光

 討論会終了後は、日中の若者が3つのコース・5グループに分かれ、日本側学生の案内で都内を自由に散策しました。
 コースは、@浅草・スカイツリー、A渋谷・原宿、Bお台場の3つで、日本側「実行委員」が、中国側への事前アンケートを考慮して企画したものです。

 一緒に行動し、本音で交流することによって互いの距離を縮めるというのが、この自由散策のねらいで、各自希望に応じて5グループに分かれた日中の若者たちは、それぞれ“見たい日本“、“見せたい日本”を目指して出発していきました。訪日団にとっては、日本の文化や社会、歴史だけでなく日本側の温かいオモテナシの心を感じ取る機会となりました。

 また、事前調査をするなどいろいろ工夫して各コースを企画した日本側学生にとっても、訪日団員の日本への日本を知りたいという思いの熱さを深く感じる機会となり、「中国の学生たちの喜ぶ顔が、自分たちにとって何よりのご褒美」との声が多々聞かれました。

 各グループのリーダーからの報告を「報告書」にまとめました。


 

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「浅草・スカイツリー」コース



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「台場」コース


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「渋谷・原宿」コース


 

 この後、沖縄、滋賀、京都、大阪と各地を巡って、日本への理解と、日本人との交流を深めました。

これらについては、今後、招聘報告の第2弾として紹介します。

 

日中未来共創プロジェクト
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 00:00 | 教育研究図書有効活用プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
中国の若者が見た「日本知識大会」〜参加者感想文〜 [2018年01月30日(Tue)]
 「笹川杯全国大学日本知識大会2017」参加者の感想文がまとまりました。

 昨年、12月9日、10日、史上最多となる116大学、選手348名が参加し、上海交通大学で開催された「大会」から1か月余り経過しましたが、通常の大学生活に戻った選手たちから感想文が届きました。

 いつもの生活の中で「大会」を振り返った時、参加者たちに見えてきたものとは、対戦の中での緊張や感動は勿論ですが、「大会」への参加、また、そのために重ねた努力の意義、そこから広がる将来への希望、教師やチームメイトへの感謝、ライバルチームへの思いなど様々だったようです。

 「大会」で優秀な成績を収めた選手等20名については、今年2月28日から8日間の日程で日本に招聘します。日本の若者等々の意見交換、文化体験、実地見学などを様々なプログラムを通して、日中間の相互理解と友好を深めてもらう予定です。


 感想文をいくつか(抜粋)を紹介します。
全員の感想文は、感想文集(PDF)でご覧ください。






 
天津外国語大学 周姗姗
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 今もはっきり覚えている。仲間と一緒に頑張ってきた一つ一つの光景を。地理が一番苦手な私に、仲間は地図を描きながら、一番北の北海道から、東北地方、中部地方な、そして沖縄まで、各地の県庁所在地や名産品、山川などを含めて、一緒に復習したこと、・・・、先生が何日もかけてまとめた資料をみんなに配ったこと、すべては私の力になったのだ。

 今年10月、2017年の「Panda杯作文コンクール」優秀賞に選ばれた方が中国研修旅行に来て、私の大学が在る天津を訪問した。私は訪中団を接待したボランティアの一人として、そのうちの四人に知り合った。四人が帰国した後も、ずっと私と連絡を保ち続けてきた。

 今回の知識大会の前にも連絡を取り合って、励ましてくれた。大会の後、私もすぐに自分が受賞したことを報告した。向こうもすぐ「おめでとう!自分のことのように嬉しい!」と返信してくれた。この方々も私も、今回、私が日本の研修旅行に行くとき、また再会できることを心から楽しみにしている・・・(原文日本語)

 

重慶三峡学院 李思潔
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 初めて日本語に触れたのはかなり前で、小学5年の頃には『NARUTO -ナルト-』を見るため夕飯も食べずにテレビを付けていました。小さい頃から日本語は響きがいいと感じていました。中学や高校の時もしょっちゅう2本の日本ドラマを見ており、日本語を学びたいと思っていましたが受験のプレッシャーで五十音しか学べませんでした。やっと大学受験を迎え、日本語学科を自ら選んだのです。

 講義が始まった頃はとても困惑していました。高校の頃と違って勉強しろと圧力をかけてくる人がいなかったからです。幸い先生方の助けが得られ、また日本の文化に対して興味が出てきたので、1年の後期からは学習に努めようと決め、毎日自習室に籠もっていました。ほとんど毎日、朝7時から夜10時までです。その後、梁先生が上海での大会に参加する学生を選抜したとき、試してみたいと思っていた自分も選抜に合格しました・・・(原文中国語)


上海交通大学 王若平
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 普段の日本語の授業ですが、ほとんどはやはり、文字・文法・文学などの内容が主で、日本事情の授業はもちろんありますが、時間などの原因で、内容は限られています。その故、この度の知識大会は、非常にいい勉強の機会になり、日本についての知識を広げることができました。また、こういうふうに、ステージに立って、ボタンを押したり、ホワイトボードに回答を書いたりするのが初めてなので、最初はタイミングなどが分からず、結構戸惑っていましたが、とてもおもしろくていい体験になりました・・・(原文日本語)

 

四川外国語大学 李文
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 楊先生と管先生にありがとうを話したい。今度の笹川杯の旅で、先生たちは私たちに最も思いやりの助けをあげた。予選前の夜、私たちと一緒に先生たちは問題を復習してくれて、新しい問題を見つけてくれた。深夜までも働いていて、わずかな睡眠時間があって、とても疲れた。

 試合中、私たちの発揮が不安定のせいで、先生たちはジェットコースターに乗るのように心がずっと落ち着かなくて心配していた。本当に、ごめんね。準決勝に入ることを知るときに、私は頭を上げて、その瞬間ちょうど先生たちの目から星のような輝かしい光を放つことを見た。あの瞬間の美しさはどんな言葉でも形容しがたい。知らず知らずのうちにあの光が私たちの前進の道も明るく照らし出した・・・(原文日本語)



中南財経政法大学 陳馨雷
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 私は日本語学科を専門にしています。笹川杯に参加する前に、日本語がただのツールで、日本語学科も所詮日本語という言語を学ぶところだけだと思いました。ひたすら日本語を学び、それ以上を探ることもなくて、興味もなかったんです。

  しかし、すべては笹川杯という三文字が目の前に現れた時から変わりました。最初は面白半分、遊び半分の気持ちで申し込んだんですが、真剣な準備が始まった時、私のやる気や好奇心が全部引き出されたのです。日本の歴史、文化、社会、経済など様々な私の知らない知識が波のように襲ってきた。今まで小さく思った日本語がかけ橋になって、日本という近いような、遠いような国に連れてくれたのです。初めて、日本語学科でよかったと思いました・・・(原文日本語)



南陽理工学院 日本語専攻三年生 鐘子龍
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  上海への旅は、悔しい気持ちや残念な思いや後ろめたく思ったことなどもあったが、たくさんのことを勉強できたことはもっと大切だと思う。悔しいのは今度の試合で負けたということだ。私の努力は大したことではないかもしれないが、先輩はコンテストに関する全ての知識を一生懸命に勉強した。彼女はよる遅くまで寮に戻って、毎晩三、四時間しか寝なかった。朝6時前にもう教室で頑張っていた。

 個人戦では、先輩はトップで全国準決勝に入選したが、最後は今朝の団体戦の予選と同じ、早押しクイズで負けた。私はトーナメントの競争システムの設定に運が必要かもしれないと思う、しかし、“私は運なんて信じないよ”と先輩が私に言った、彼女は準備が不十分で失敗したと思っているから、私はこの点について感心した・・・(原文日本語)



国際交流チーム
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 13:07 | 教育研究図書有効活用プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「笹川杯作文コンクール2017」入賞作品発表!! [2018年01月19日(Fri)]
 「笹川杯作文コンクール2017―感知日本―」の優勝作品4点ほか16点の入賞作品が決定しました。

 このコンクールは、当協会と人民中国雑誌社が、2008年から開催している「作文コンクール」で、テーマは“感知日本”で、日本語での応募となっています。
 中国の若者に日本への理解や関心を深めてもらうこと、日本語学習のモチベーションを高めてもらうというのが主な目的ですが、彼らの日本観を通して、日中両国の人々に自分の国や相手の国について改めて考えてもらうことも大きな目的の1つです。

 今年度は、@「わたしと日本」、A「未来の中日関係に向けて」をテーマに5月1日に募集を開始し10月末に締め切りましたが、中国全国28省・市・自治区から合計1,267の応募がありました。
 
 これらの作品を対象に厳正な審査を行い、優勝4点をはじめ入賞作品合計20点を決定し、「人民中国」webサイトで公表しました。
 
 優勝に輝いたのは、華東師範大学の湯依姮さん、広東外語外貿大学の黄俊捷さん、青島大学大学院 潘東晨さん、海南師範大学 柏毅洋さんの4名です。

 4名の優勝者については、来月、2月28日〜3月7日、8日間の日程で日本に招聘し、日本の大学生たちとの交流や文化体験、実地見学などを通して、日本への理解や友好を深めてもらう予定です。


 
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webサイトを見る!!


 入賞者の各タイトルをクリックすると、作品が表示されます。

 
【審査結果】
 
★優勝4名
 
華東師範大学 湯依姮  「私と日本
 
広東外語外貿大学 黄俊捷  「未来の中日関係に向けて

青島大学大学院 潘東晨  「未来の中日関係に向けて

海南師範大学 柏毅洋 「私と日本

 
★二等賞2名

廈門大学外国語学院  黄嘉珞  「私と日本

華南師範大学外国語学院 呉伊甸  「文学で結ぶ絆」


★三等賞2名

大連民族大学外国語学院 王紫玉   未来の中日関係に向けて

吉林大学外国語学院 王俊天   森屋先生

★優秀賞10名

福建師範大学外国語学院 張偉   「未来の中日関係に向けて

浙江越秀外国語学院 丁亜萍  「日本语学習の中で気付いたこと

東華大学外国語学院 艾雨   「未来の中日関係に向けて

山東大学外国語学院 李靖     「私と日本

北京外国語大学日本学研究センター 劉翠   「私と日本

南京郵電大学外国語学院 郝順   「歳月に埋もれた銃剣

上海師範大学外国語学院 陳露文  「私と日本

恵州学院外国語学院 洪斌鋭    「私と日本」

大連工業大学外国語学院 盧芸芬  「私と日本



国際交流チーム




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知日派大学生がクイズで競う〜「日本知識大会」開催〜 [2017年12月14日(Thu)]
 12月9日、10日、当協会と上海交通大学は、中国の若者に“日本をもっと深く知ってもらう”ため、上海交通大学で「笹川杯全国大学日本知識大会2017」を開催しました。

 
 この大会は、当協会と中国の大学が、2004年から中国の大学の日本語学習者を対象に毎年開催しているクイズ大会で、13回目となる今大会にはこれまでで最多の116大学が参加しました。

 中国には約500の日本語学科設置大学があると言われていますが、その1/5を大きく上回る116校(選手:348名)の日本語学習者が一堂に会し、日本知識を日本語で競うこの大会は、中国版“日本知識の甲子園”とも言えるイベントです。

  “等身大の日本を知ってもらう”ということから作られた問題は、日本の文化、社会、歴史などの教科書問題の他、経済情報、エンタメ、ローカル情報等々、幅広い範囲に亘っていましたが、今年は特に現代の日本を反映するも内容が多かった印象を受けました。


 大会参加にあたっての準備の期間や方法は、大学によって様々なようですが、過去問から出題傾向を分析し問題を想定しながらもオールラウンドの知識習得に努めたというという声が聞かれました。また、チーム制なので、チームの中で得意分野毎に担当者を決め、より深い知識の習得を目指したという声も聞かれました。

 
 10日の決勝戦では、団体では9大学、個人では8名の選手が参加して熱戦を繰り広げましたが、重慶山峡学院が団体特等賞、上海交通大学の王若平さんが個人戦一等賞に輝きました。

 団体戦上位3大学12名、個人戦上位6名と開催大学(3名)の選手は、来年2月下旬に日本に招聘します。

※団体戦、個人戦、特別功労賞の重複受賞による繰り上げで、団体戦二等賞の四川外国語大学チームも日本に招聘します。




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団体決勝進出の9大学

 

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緊迫の中にも笑顔(団体決勝)



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出題、回答、進行、全て日本語で


 
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必答問題に回答(個人戦決勝)

 


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決勝戦会場の李政道図書館「李政道報告庁」




【対戦結果】

★団体戦
特等賞  重慶三峡学院
一等賞  上海交通大学大連大学
二等賞  四川外国語大学、安徽新華学院、遼寧師範大学、信息工程大学(洛陽校区)、
       黄岡師範学院、中央財経大学
       ※下線を付けた大学は、日本招聘。

★個人戦
一等賞  上海交通大学 王若平
二等賞   華東理工大学 童華軍、信息工程大学(洛陽校区)程景怡
三等賞   華中科技大学 許逸菲、天津外国語大学 周姍姍、華東政法大学 姚子茜
優秀賞   大連大学 雷景尭、吉林華橋外国語学院 肖姍夢 、中南財経政法大学 陳薫蕾 
       ※上位6名の選手を日本招聘(団体戦との重複受賞等による繰上げ招聘あり)




 
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個人優勝の上海交通大学王若平さんと日本科学協会大島美恵子会長



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団体優勝の重慶三峡学院と日本財団尾形武寿理事長


 
【クイズ問題】

 
Q1) 安倍内閣が掲げた一連の政策の柱となる「3本の矢」に当たらないのは、次の内、どれ?

 A 大胆な経済政策  B 生涯現役社会の構築  C 機動的な財政政策  D 民間投資を喚起する成長戦略



Q2) バブル経済が崩壊した後に続く20年以上の日本経済の低迷状態を表す言葉は次のうち、どれ?

 A 失われた20年    B 失速経済20年   C停滞不況20年   D 失望の20年


Q3) 日本の薬のパッケージや添付文書には、食前、食後などの語が書かれていますが、「食間」とはいつ?

  A 食事中    B 食後60分程度     C 食後90分程度    D 食後120分程度


Q4) 日本人がまだ受賞していないノーベル賞は何賞 ?

 A 生理学・医学賞     B 平和賞     C 化学賞     D 経済学賞


Q5) 『ツナグ』『鍵のない夢を見る』などで注目を集めた直木賞作家・辻村深月さんの最新作『かがみの孤城』が題材としているものは何 ?

A 不倫の痛み  B 失業の痛み  C 不登校の痛み  D 被災の痛み


Q6) 日本の観光庁の発表によると、中国人観光客へのインタビューで「最も満足した飲食」という問いに対して最も多かった回答はどれ ?

 A 寿司    B ラーメン   C ステーキ   D 会席料理


Q7) 大正7(1918)年に宮崎県で共生農園「新しき村」を建設した作家と言えば、誰 ?

 A 有島武郎   B 森鴎外   C 武者小路実篤   D 志賀直哉


 
Q8) 次の3つの作品を成立時間が古い順に並べた場合、正しいものはどれ ?

 A 方丈記 → 枕草子 → 徒然草     B 徒然草 → 方丈記 → 枕草子  C 枕草子 → 方丈記 → 徒然草      D 枕草子 → 徒然草 → 方丈記




★解答

Q1)B Q2)A Q3)D Q4)D Q5)C Q6)B Q7)C Q8)C 




国際交流チーム


Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 10:53 | 教育研究図書有効活用プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
“Panda杯”の若者が感じ取った中国 〜「訪中感想文2017」〜 [2017年11月27日(Mon)]
 Panda杯訪中団の感想文がまとまりました。

 メンバーは、今回が初訪中の人から数度目の人まで、中国に対する経験 も知識も様々な16人でしたが、実際に見て聞いて触れ合うことで自分なりの中国像を描き上げているという点では一致してようです。
 また、中国との関わり方についても、今後、身近なところか始めて、或いは深めていこうという思いを持っていると言う点では共通していたように感じられました。

感想文の一部(抜粋)を紹介します。
全員分の感想文は、「感想文集」(PDF)でお読みください。



広島商船高等専門学校 大西 栞奈
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 私にとって今回が初めての訪中でした。気が遠くなるような長い歴史の上に立っているその国は、今、成長発展の激流の中にあります。中国の地に降り立つと、日本にはない空気で満ちていました。・・・
 この1週間で、私の中で未知であった中国とその人々の生活を垣間見れただけでなく、日本での中国に対するイメージと真実とのギャップや、メディア報道の内容の偏り、日中関係の重要さをひしと感じました。政治面において、委細を知っているわけでも、それに対する影響力もありません。しかし、「人と向き合い、心をつなげること」は誰でもできます。・・・


和歌山大学 山本 陽子
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 私にとって一番大切なことを教えてくれたのは、学生交流を共にした、現地学生の方々でした。「中国人は日本人を嫌っていそう。なんだか怖い人が多そう。」出国前の私はそんな不安を抱いていましたが、実際に交流することで、それがなんの根拠もない、持つべき必要のない不安だったと彼らは教えてくれました。彼らと共に、同じ皿に盛られた中華料理をほおばり、「あの日本人俳優がイケメンだよね〜」と笑顔で語り合っていたあの瞬間、そこには私が想像していたようなぎくしゃくした日中関係の影も無ければ、国境という大きな壁すらありませんでした。私たちは同じ地球に住む良き友人である、その事実だけで充分でした。


都留文科大学 鈴木 あかね
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 研修旅行中、メンバーと「帰国後にどうやって自分たちが体験し感じた中国を伝えようか」と話しました。「講演会を開こうか」などと大きなことも、笑いながら話しましたが最終的にたどり着いたのは、やっぱり「まず身近な人に伝えよう」ということです。
その時、「その通りだなぁ」と心から思うことができました。それはこの話に至るまでに、中国で出会ってきた「日中をつなぐ・伝える人」がいたからです。そして自分自身も中国に行くキッカケをつくってくれた人がいたからこそ、ココにいるのだと思いました。

 今私はこれまで以上に“私の経験してきた中国”を共有したいと想います。研修旅行に行くまでは中国をめぐる私の人の輪は小さいものでした。しかし今は違います。多くの人が日中を繋げようとしていること実感し、輪は大きく広がりました。今まで以上に私の近くに中国があります。これらが何より、背中を押してくれます。


慶應義塾大学四年 竹村 幸太郎
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十年ぶりに訪れた上海は、自分がいた頃より更に大きく発展していました。日本より高い高層ビル郡が、祖界時代の建物や自然と調和する光景を目の当たりにして、たった十年でこんなに変わるものなのかと驚かされました。そこに国内外の発展のエネルギーを感じると同時に、日本人も負けていられないという気持ちになりました。 ‎それは、都市に対してだけでなく、人に対してもです。

 来年から社会人の一員となる私は、中国と関わる機会が学生の頃と比べて少なくなると思いますが、今度はビジネスパートナーとして、中国との新たな付き合い方が始まります。私も今まで通り相手を尊敬しつつ、これからはビジネス面で切磋琢磨するライバルとして中国と新たな向き合い方をしていきたいと思います。




国際交流チーム


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上海で「日本知識大会2017」を開催(12/9、10) [2017年11月20日(Mon)]
 当会と上海交通大学は、中国の若者にもっと日本を知ってもらうため、12月9日、10日、中国・上海交通大学で「笹川杯全国大学日本知識大会2017」を開催します。

 この大会は、中国の大学の日本語学習者を対象に、日本をテーマとして開催するクイズ大会で、出題・回答とも日本語で行います。

 「大会」には、全国から117大学が参加しますが、中国の全日本語設置大学(502大学)の1/5を超える大学が参加するこの大会は、中国版“日本知識の甲子園”とも言えるイベントです。

 「大会」まであと2週間となり、各大学の選手・指導教師は、本番に向けて最後の追い込みをかけていることと思います。

 開催概要は、以下のとおりです。

◆「大会2017」概要◆

 (1)期 日:2017年12月 9日(土) 予選、準決勝(団体戦、個人戦)
              12月10日(日) 決勝戦(団体戦、個人戦)

  (2)会 場:上海交通大学 閔行校区 李政道図書館「李政道報告庁」等

   (3)参加大学:117大学(選手:351名)※11/21現在

★「大会2017」公式サイトを見る!! 
★参加申し込み状況を見る!!
★過去問題集(2004年〜2016年)を見る!!

 


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上海交通大学 「李政道図書館」


 
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決勝戦会場となる「李政道報告庁」


◆「大会2016」(於:武漢大学)の様子◆

 
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団体戦決勝


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団体戦勝戦


 

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優勝した武漢大学チーム




国際交流チーム


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Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 11:53 | 教育研究図書有効活用プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
”Panda杯”の若者たちが中国訪問(その2) [2017年11月13日(Mon)]
 北京を発った団員たちは、天津、南京、上海と中国の代表的な都市を訪れ、様々な遺跡、歴史遺産、文化施設や街並みの見学、また、現地の人々との交流を通じて、中国の歴史の深さ・重さ、地域の風物や文化の多様性、さらに人々の温かさを実感しました。

★天津

 10月19日、天津を訪れ、周恩来ケ頴超記念館を見学しました。
天津は、周恩来とケ頴超夫人が、少年時代、青年時代を過ごした第二の故郷とも言える地です。“総理と言えば、周恩来”と言われるほど中国の人々から絶大な支持を受けている周恩来ですが、数々の写真、文献、遺品などの展示物を通して、周恩来夫妻が互いに理解し愛し合い、革命への道を歩んだ足跡をたどると同時に、また、日本との関わりについても理解を深めました。


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「周恩来ケ頴超記念館」見学


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「周恩来ケ頴超記念館」見学


 また、天津外国語大学の学生との交流も行いました。
時間の関係で当初予定されていた観光名所「五大道」散策は、取りやめとなりましたが、観光案内のシナリオを自ら作り、また訪中団員の作文を全て読み込み、この日を心待ちにしていた天津外国語大学学生たちの温かいおもてなしの心は十分に感じ取ることができました。


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短い時間でも充実した交流


★南京

 20日、21日には南京を訪れ、南京の歴史、文化、現状に対する理解を深めました。
20日は、南京大学の学生と合流し、「南京アイ」、明の城壁、中山陵、中国科挙博物館を見学しました。南京というと、歴史的都市という印象がありましたが、近代的な発展と悠久の歴史が共存する都市であるということを理解しました。

 

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「南京アイ」でジャンプ!!


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「中国科挙博物館」見学

 
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南京大学学生との交流(明の城壁)


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南京大学学生との交流(秦淮河界隈)

 
 21日、「南京大虐殺記念館」を見学しました。
 南京事件については、日中間に横たわる微妙な問題であり、中国の現状を理解するためには、同事件を客観的に知った方が良いとの考えから、同「記念館」を訪問し、館長との交流や展示物などの見学を行いました。



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「南京大虐殺記念館」見学


 
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張建軍館長からの講話


 
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「珍愛和平開創未来(平和を大切にして未来を創る)」


★上海

 21日夕方から22日にかけて上海を訪問しました。
 上海は魯迅ゆかりの地で、1926年に亡くなるまでの10年間をここで過ごしました。魯迅故居、内山書店、魯迅記念館などを見学し、日中交流の先人とも言える彼の足跡を辿りました。


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「魯迅故居」見学

 

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「魯迅記念館」見学



 
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内山書店見学


 
 また、急激な経済成長を遂げる中国、中でも最も著しい発展を遂げている上海新都心・浦東地区にある地上100階のビル・上海環球金融中心(SWFC)ビルを訪れ、同ビル開発のあゆみ、浦東地区の発展状況、これに係る日中協力などについて理解を深めました。


 
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地上100階SWFDビルを仰ぎ見る団員達



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ジオラマから学ぶ上海浦東地区の発展


 
★ここから始まること

 帰国後の団員からは、実際に見て、聞いて、交わって初めて分かった中国もあった、先入観にとらわれず自分なりの中国觀を持ち、それを周りにも伝えることが大切である等の感想が聞かれました。また、現地で築いた心の繋がりを更に深めていきたい、中国語を習得したい、中国研究を深めたい、日中交流活動に参加していきたいなど、積極的に中国と関わろうという声も聞かれています。

 1週間の滞在で団員たちが経験できた“中国”は、全体からみれば本の一部の中国に過ぎませんが、そこで得られた気付きや感動は、彼らにとって、これから始まる中国との関わりへの一歩となったようです。



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中国から日本へ(上海浦東国際空港)






国際交流チーム


Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 16:37 | 教育研究図書有効活用プロジェクト | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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