日本からの寄贈図書の贈呈式(大連理工大学)
[2025年07月16日(Wed)]
7月10日午後、中国遼寧省の大連理工大学で日本からの寄贈図書の贈呈式「一橋大学名誉教授 西村可明・横滨国立大学名誉教 授長谷部勇一 藏書贈呈式」が執り行われました。
この式典は、一橋大学 元副学長 西村可明先生が長年に亘って研究・所蔵し、その後、教え子であり横浜国立大学 前学長である長谷部勇一先生に継承された旧ソ連の社会・経済に関するロシア語図書1,600冊余が、今年4月、本会の図書寄贈プロジェクトを通じて大連理工大学に贈られたことを受けて行われたものです。
大連理工大学 伯川図書館 多効能庁
この図書寄贈は、2022年4月、長谷部勇一先生が恩師である西村可明先生から継承した図書について、横浜国立大学と15年余に亘る協力関係にある大連理工大学に寄贈したい旨、本会に申し出られたことに端を発しますが、コロナ禍、中国における厳格な輸入審査への対応、具体的には寄贈図書リスト作成(ロシア語による書名とその中国語訳、ISBN等の情報入力)、輸入審査申請等のため、輸入許可までに多くの時間を要し、今年4月、3年越しの寄贈業務が漸く完了しました。
この日、日本側は横浜国立大学 前学長の長谷部勇一先生と同大学 学長特任補佐の徐浩源先生、そして本会 常務理事の顧文君等が出席、中国側は大連理工大学副学長の康旭東先生、同大学図書館館長の賈明先生、経済管理学院長の葉鑫先生、さらに大連に所在する本会の図書寄贈対象7大学の各図書館責任者も出席されました。
開会にあたり、大連理工大学 副学長の康旭東先生は、ダブルディグリープログラム、交換留学、さらにコロナ禍におけるマスク寄贈など横浜国立大学と大連理工大学との緊密な連携と友好関係を強調したうえで、今回の図書寄贈については、中日学術交流の新たな絆となるもの、旧ソ連時代の社会・経済に関わる分野に重要な文献的基盤となるもの、両大学の協力がより深遠な未来に向かうことを明示するものとしてその意義を高く評価しました。
大連理工大学 康旭東副学長 挨拶
また、今回の図書寄贈に際した本会の支援に感謝の意を表するとともに、中日文化交流の重要な架け橋として両国の教育・文化協力を深化させるものとして本会の図書寄贈事業を評価しました。さらに、この寄贈図書を通じて、学生・教職員の相互交流や共同研究をさらに深化させ、日中の友好と学術交流を発展させていきましょうと呼びかけました。
日本科学協会 常務理事の顧文君は、本会の図書寄贈事業が1999年に始まり、これまで中国の87大学に対して409万冊余の図書を寄贈したこと、これらの寄贈図書は日本の各方面から寄付された友好の書籍であるとした上で、大連理工大学には今回の寄贈図書1,626冊を含め合計65,721冊を寄贈した旨を報告しました。
さらに、図書を通じて中国の人々に対する友情を伝え、中国の大学図書館の蔵書を充実させるという本会の寄贈事業の趣旨を紹介した上で、大学の教育・研究活動に上質な参考資料を提供し中両国民間の相互理解を深めることにより、日中友好の未来の礎を築くことを目指している旨の期待を表明しました。
日本科学協会 顧文君 常務理事挨拶
式典では、まず、長谷部勇一先生が「寄贈記念印」を押印した寄贈図書を大連理工大学図書館の賈明先生に贈呈した後、賈館長から長谷部先生に受贈証書と表彰楯が贈られました。
「記念印」の押印
表彰楯の贈呈
大連理工大学図書館 賈明(左)と横浜国立大学 長谷部勇一前学長(右)
さらに、横浜国立大学の徐浩源先生には大連理工大学 副学長の康旭東先生から両大学間の「海外連携代表証書」が贈られました。
最後に、長谷部勇一先生は、西村可明先生との師弟関係に言及した上で、西村先生の専門分野がソ連経済における社会的所有論や農業経済学などソ連経済の幅広い分野に及ぶこと、日本の学界で高い評価を得ていて社会主義経済学会会長も務めておられたことを紹介しました。
また、今回の寄贈図書が、元々の所蔵者である一橋大学 元副学長 西村可明先生から横浜国立大学 前学長の長谷部勇一先生へ、そして大連理工大学へ継承された経緯についても紹介し、ロシア研究において優れた学術的蓄積を有している大連理工大学において、西村先生の蔵書が今後の大連理工大学の研究発展に大きく貢献されることを心より願っておりますとして挨拶を締めました。
横浜国立大学 長谷部勇一前学長挨拶
大連理工大学は、本会の図書寄贈対象87大学の1つで、2005年8月に本会の寄贈対象大学となって今年で20年となりますが、これまでに贈った図書は累計65,000冊を超えます。
日中の「寄贈式」出席者
※掲載写真については、全て大連理工大学から提供いただいたものです。



