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更生応援ブログ

日本財団が支援する、再犯防止・更生の取組みを紹介するブログです。


職親プロジェクト福岡版、説明会開催 [2015年05月29日(Fri)]
2015年5月28日、大阪、東京に続き福岡で職親プロジェクトを立ち上げるための説明会が開催され、出所者の雇用に関心を持つ企業等およそ60名が参加した。
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(説明をする日本財団職親防止プロジェクトの相澤)
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浪速少年院にて第4回仕事フォーラムを開催 [2015年05月28日(Thu)]
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2015年5月27日(水)、浪速少年院(大阪府茨木市)にて、第4回目となる「仕事フォーラム」が開催された。仕事フォーラムとは、刑務所、少年院等に入所・院している方に対して、働くことの意義や心構えを伝えることで、出所・院後の仕事への移行をスムーズにすることを目的に実施している事業である。

 今回は、職親企業として、株式会社大剛(大阪市大正区)の代表取締役である岩本 剛季氏がグループワークを行い、入院者8名に対し、働くことの考え方、出院した際の心構えを伝えた他、出院後の率直な悩みなどについて相談を受けた。岩本代表のフランクで、しかし気持ちの込められた言葉に、入院者は熱心に耳を傾け、積極的な発言するなど、とても活発な場となった。

「(出院後)地元に帰ってはいけない。昔の悪友と再会し、アリ地獄のように抜け出せなくなり、必ず犯罪を繰り返す。」
そう岩本代表が熱弁する。地元に帰れば、同じく犯罪に手を染めた仲間たちと一緒に、楽な方、楽しい方に流されてしまい、結果、犯罪を繰り返してしまうのだ。
入院している子どもたちは、「岩本代表の話を聞いて、アリ地獄から抜けられなくなることが怖くなった」、「実は職親プロジェクトに関心はあまりなかったけど、自立のためのキッカケになると思えるようになった、是非参加したい」と感想を述べた。
その他、「(少年院出院というイメージから)職場で孤立しないだろうか」といった人間関係の不安や、「自分のような者がやっていけるだろうか」といった心配も岩本代表に投げかけられたが、岩本代表の心強い返答に子どもたちは笑顔を見せていた。

<参考情報>
株式会社大剛
住所:大阪市大正区南恩加島5丁目7番48号
ホームページhttp://www.daigoh.co.jp/
「刑務所出所者などの再犯防止における要望書」を提出 [2015年05月28日(Thu)]
 大臣写真.jpg「刑務所出所者などの再犯防止における要望書」を提出5月27日、日本財団会長の笹川陽平は、上川陽子法務大臣に、「刑務所出所者などの再犯防止における要望書」を提出した。

この要望書は、日本財団の再犯防止プロジェクト(職親プロジェクト、農業を活用した再犯防止プロジェクト、再チャレンジ奨学金制度)および全10回の再犯防止を考える官民合同勉強会を経て上がってきた課題をまとめたもので、内容は以下の通り。

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仕事フォーラム 浪速少年院 [2015年05月16日(Sat)]
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5月15日、浪速少年院にて「仕事フォーラム」が開催された。
第3回目となる今回は、入院者92名を対象に、大阪で解体工事を行う株式会社 大剛の岩本社長による職業講話が行われた。

職業講話では、岩本社長の小さい頃からの夢から現在に至るまでのエピソードが、ユーモアを交えながら熱く語られた。
岩本社長が会社を立ち上げたのは二十歳の時。まさに少年たちと同じ歳の頃である。少年たちの中には、建設業経験者や独立志向を持つ者が多く、みな真剣に岩本社長の話に聞き入っていた。最後の質疑応答でも沢山の手があがったが、時間の制約から3名に限定された。

岩本社長は、『人生は山あり谷あり。上手くいかない理由を他人のせいにする者、後ろ向きな者は上昇できない。自分を反省し、前向きに取り組む者は上昇できる。夢を叶える秘訣は、夢を大きな声で叫び、行動すること』と、少年たちにエールを送った。

講話の最後には、代表する少年から、『私たちを偏見、差別の目で見ずに、期待してくれて嬉しい。私たちは、少年院にいることを悔やまない者はいない。前向きに人生をやり直したいと思っている。仕事、居場所、可能性を与えてくれる職親企業に感謝している。』と、御礼が述べられた。

5月27日には、今回の職業講話に続けて、岩本社長によるグループワークが実施される。
初の仕事フォーラムを小田原少年院で開催 [2015年05月08日(Fri)]
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4月27日、小田原少年院にて、初の「仕事フォーラム」が開催された。

仕事フォーラムは、職親プロジェクトの第二フェーズの大きな柱として、矯正施設内での「生きた教育」の充実を図ることを目指し、職親企業の経営者による職業講話、少人数でのグループワークなどを行う。

職親プロジェクトを通じて、矯正施設と社会の間には大きなギャップがあることがあらためて明らかになった。このギャップを緩やかなものにしていくためにも、この仕事フォーラムに期待される役割は大きい。

当日は、建設工事現場での鳶工事全般を取り扱うセリエ・コーポレーションの岡本昌宏社長が、職業講話とグループワークの講師を担当。自身も若い頃に非行に走り、どん底から立ち直った実体験を、少年たち一人ひとりの目をしっかりと見つめながら熱く語った。

質疑応答の時間には少年たちからも積極的に手が上がり、「自分も将来は独立して起業したい」など、出院後を見据えた前向きな姿勢が見られた。

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グループワークには、岡本社長のほか、少年院出院者の自助グループ・NPO法人セカンドチャンス!創設メンバーの中村すえこさん、日本財団職親プロジェクトチームリーダーの福田などが加わり、8人の少年たちと膝を突き合わせて、深い対話を行った。

少年からは、「自分はこれからどうなるのか不安。やり直したいけれど、お金に対する自分の欲に勝てるだろうか」「家庭を持って幸せに暮らしたいという夢がある。そのためにはどうしたらよいか」「鳶職を極めて、その世界で一番になりたい。具体的にどうしたらよいか」など様々な質問が投げかけられた。

最後に、岡本社長は「自分にやりたいことが現時点で分からなくても焦らなくていい。ただ、出院したら絶対に再犯しない、という強い気持ちを持ってほしい」と激励のメッセージを送った。

仕事フォーラムは、5月以降、奈良少年刑務所、浪速少年院などで実施する予定だ。
第10回職親プロジェクト東京会議 [2015年05月01日(Fri)]
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4月24日、日本財団ビルにて第10回東京会議が開催された。
今回はじめて会議に参加するメンバーも加わり、第二フェーズに入った職親プロジェクトのこれからの課題ついて活発に意見交換を行った。

4月からスタートした国の「協力雇用主に対する刑務所出所者等就労支援金制度」を受け、日本財団の支援金制度は終了するが、今後も中間支援施設の創設など新たな支援策を展開する。

特に、職場定着率の向上というテーマは喫緊の課題である。
矯正施設内で面接、内定を経て社会復帰を果たしたとしても、仕事を続けることは簡単なことではない。職親企業のなかには、採用した少年が突然出勤しなくなったり、昔の悪友と再びつながり働く意欲をなくすなど日々深刻な悩みを抱えている経営者も少なくない。

そこで、職親企業との密な対話と矯正施設への要望を汲み取ってできたのが第二フェーズにおける新たな支援策である。具体的には、就労・住居・教育・仲間で構成する中間支援施設を創設し、社会に出て働くことへの理解を深めるための仕事フォーラムの開催などだ。

日本財団は、よりきめ細やかな支援を通じて、職場定着率の向上はもちろん、出所者等の円滑な社会復帰をサポートを強化していく。そのためにも、引き続き、職親企業や関係者との強い協力関係が欠かせない。
職親企業を対象としたよろづ相談会ー臨床心理士の友納さんを迎えてー [2015年05月01日(Fri)]
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「雇用した少年が突然姿を消してしまった」「出院前の悪友と再びつながっているようだ」

職親企業が抱える悩みは複雑だ。こうした様々な悩みを専門家に相談したい。
そんな要望に応えるために、4月24日、九州女子大学で心理学を教え、臨床心理士として活躍されている友納艶花さんを迎え、職親企業向を対象としたよろづ相談会を日本財団ビルで行った。

参加者からは「何度も話し合いを重ねているのに、ミスマッチが起こっている」「若い少年や少女の気持ちを理解するのが難しい」など日々の仕事の中で感じている、率直な悩みが打ち明けられた。

友納さんは、対象者に絵を描かせることによって、その時の心理状態を分析するなど様々な研究を行ってきた。研究と臨床の経験から、少年院から出たばかりの若者は、叱られたり、問い詰められたりすると「この人は自分のことを信用してくれない大人だ」と思って、ますます自分の殻に閉じこもるようになると注意を促した。

友納さんは「更生と支援は“理解”することからはじまる」と話し、出院者や出所者に寄り添うことの大切さを強調した。

職親企業にとっても専門家に相談できる場は大変好評で、今後もこのような機会を作っていく予定だ。
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