市内の幼稚園、保育園、地域子育て支援拠点や保育、子育てに携わる事業団体の職員さん、約130名の出席があり、会場の山口保育園2階遊戯室は山口市の子育てを支える多くの参加者で埋め尽くされました。
保育における環境構成の理論から実践まで、多数の写真を交えてわかりやすくお話いただきました。また、学んだ理論を自分の言葉で人に説明する演習が講義中に2回ほどあり、参加者のみなさんは専門性を言語化することの重要性と難しさを感じたようでした。
やまぐち子育て福祉総合センター実績報告
保育者・子育て支援者専門研修
「保育の質を問い直す」
〜保育の専門性を見せる環境・語る保育者〜
東洋大学ライフデザイン学部 准教授 高山静子 先生
日 時 ・・・3月7日(土) 14:00〜16:00
場 所 ・・・山口市立山口保育園 2階遊室
参加者 ・・・市内の幼稚園、保育園、地域子育て支援拠点および保育・子育てに携わる事業団体の職員
参加人数 ・・・約130名
講座内容
○はじめに
・現代の子ども達は、テレビ文化等新奇性の高い刺激の中で、物やサービスを消費して遊ぶことが増えている。
・これに対し園には、子ども自身が作り出す遊び、人との関わりを伴う遊び、伝承する文化、季節感のあるていねいな暮らしがある。
・園は子どもの育ちを守る最後の砦、そして家庭のモデル。
○乳幼児期の教育
・子どもは、今伸びようとする力を獲得できる行為を、遊びの中で繰り返す。
例)歩けるようになる子どもは歩く、想像力が伸びる時期はごっこあぞび
・環境(人、物、自然)とのやりとりそのものが遊びになる。
・保育者は、子どもが遊びを作り出し、喜びを生み出すことを援助するための専門知識を持つまなざしが大切。
○保育の方法原理
・発達、自発性、経験、個性化の4つの原理がある。
・「這い回る実践」から抜け出すためには、背骨となる理論を学び、専門性を言語化することが重要。
・保育は環境を通して行われ、環境構成は子どもの主体的な活動を助けるものでなくてはならない。
・壁面装飾は環境構成ではない。季節感を出したいなら、野菜や絵本など本物を使って。
○根拠に基づく保育環境づくり
1 視覚・聴覚刺激の質と量をコーディネイトする
大人が「寂しい」と思うくらいでちょうどよい
刺激への感受性は個人差があるので、クラスで一番弱い子に合わせる
2 調和的な色彩する
3 動線に配慮する
4 空間の広さを子どもの姿に合わせて変化させる
5 保育者の服装や動き・声を環境として意識する
今日から、ひとりからでもできる環境構成
6 個々の遊びを保障する
7 環境に教育的な意図を組み込む
子どもにどうなってほしいか、そのためにはどう構成するかを考える
秩序と揺らぎの両方が必要
「はじめにこどもありき」
○おわりに
・園は、家庭よりも質の高い文化を提供し、福祉ニーズが高い子どもを守る場。
・先生方には本をたくさん読んでいただき、専門性に磨きをかけてほしい。
(参考図書 「環境構成の理論と実践」高山静子著 エイデル研究所出版)
参加者の感想
・今から「こうしたいな」「あれを使おう」など少し楽しくなってきた。「子ども」と一緒に楽しく過ごしていくための環境を考えていきたい。
・環境作りのイメージが、具体的に見えてきた。月曜日からの仕事が楽しみ。
・「コーナーをどこに作ろう?」「子ども達が絵本に集中するには?」など、日々どこにどんなものを準備するか、子ども達が今どんなことに心が向いているのか…それを考え、実践していくことの難しさを感じていたので、今日の講演は環境構成の軸になる考えを教えていただいた。






