講演会「遺品整理・事前整理 〜生きている間にやるべきこと〜」のご報告
[2025年05月30日(Fri)]
2025年度の「これから」のメインのイベントとなる講演会を、5月25日(日)14時〜 練馬駅近くのココネリホールで開催しました。「遺品整理・生前整理 〜生きている間にやるべきこと〜」というタイトルで、(有)キーパーズ代表取締役の吉田太一様にお話をしていただきました。
当日は不安定なお天気ながらもなんとか雨には降られず、「これから」の会員12名、非会員77名にお越しいただき、スタッフ9名を加えると98名が参加しました。また、前回に続いて聞こえ難い方のための情報保障として、練馬区から要約筆記者を派遣していただき、今回は手話通訳も付けることができました。
講師の吉田氏は、元々運送業を営み、引っ越しとリサイクルも手掛ける中で、お客様の要望に応えるかたちで荷物を引き取ったところ、それが故人の遺品で、「そこまでやってもらえるとは」と、お客様にとても喜ばれたというところから、遺品整理サービスを思いついたそうです。今でこそ遺品整理業者はたくさんありますが、吉田氏が始めた頃は他にやっている業者はなく、この道のパイオニアとして今でも数多くの遺品整理を手掛けるとともに、時代やお客様のニーズに合わせて、そのサービスも広がってきているとのことです。
吉田氏の「遺品整理の現場には、そこに住んでいた人の生きざまが現れます」との最初の言葉に、まず我が身を振り返ってドキッとさせられました。また、「家族に迷惑をかけたくない」との思いで、自分の家財や荷物の整理をやらなくては、と考える方が多いけれど、自分でできるのにやらないことを迷惑というのであって、遺品整理は自分ではできないことなので、それは人にやってもらうしかないという意味で、迷惑ではないとのお話もありました。荷物整理自体が目的になるのは本末転倒で、今後施設に入るために家財を片付けたいとか、安全や衛生面を考えて家の中をきれいにしたいといった目的があれば片付けたほうが良いけれど、そうでなければ、日常生活や自分の楽しみのために必要なものは残しておいて問題ないと吉田氏は考えているそうです。
それよりも問題なのは、1人暮らしをしていて、亡くなった後何日も見つけてもらえずに、孤立死をする人が今後も増えると思われることで、孤立死を防ぐには、少なくとも3人以上と日頃から連絡を取り合うことが大切と話されました。そして、孤立死についてのDVDを視聴する時間を持ちました。
後半は、生きている間にやっておくこととして、遺される人に何をしてほしいかを伝えておくことが大切で、できれば公正証書で遺言書を作り、亡くなった後のことを頼む親族がいない方は、死後事務委任契約も、これは私的契約でも構わないので結んでおくと良いとのお話がありました。そういった契約は、自分の意思で判断できるうちに、お願いしたい人に頼んでおいて、できればお金も手当しておくと安心とのことです。そして、なぜ片付けをするのか、その目的をはっきりさせることが大事という最初のお話に戻って、講演は締めくくられました。
質疑応答では、個別具体的な質問も出ましたが、吉田氏には丁寧にお答えいただきました。
参加した方から回収したアンケートでは、参考になったとの声を多くいただきましたが、会場や機材に関するご指摘や、期待していた話を聞けなかった等のご意見もあり、そういったお声は、今後の講演会の計画や運営に活かしていきたいと考えています。(酒井)

