12月の出張これから塾は、5日(火)、午後1時半から南大泉地域包括支援センター内「街かどケアカフェけやき」で開催されました。はるのひ、光が丘に続いて3回目の「寸劇 成年後見Q&A」でした。法定後見、任意後見、複数後見についての相談を演じました。終了後、以下の質疑応答がありました。
@ 後見人が必要だと思ったら、最初にどこに行けばよいか?
⇒管轄の地域包括支援センターや社協のほっとサポートねりま、そして私ども
「これから」でも相談に応じている。
A 利用の状況は?
⇒新しい後見制度は介護保険が始まった2000年に同時に始まった。それまでは措置という行政からの命令だったが、契約という概念になって、契約をする判断能力がない人にはご本人の権利を守る後見人等を就けて契約することになった。寿命が延びて認知症になる人も増え、後見制度が必要な人は多くなっている。少しずつは制度の利用も増えているが、まだ必要な人に対して実際に利用している人の割合は多くない。
B 後見人は交代できるのか?
⇒以前はなかなかできなかったが、今は、最初は専門職が就いて、法的な問題(不動産の売買、相続等)が解決したら、親族や市民後見人に交代することもある。
C 家族がいれば後見人は不要では?
⇒日常生活資金の入出金が家族でできて、ご本人の生活がそれで成り立つのであれば不要だが、不動産の売買や相続が発生したら、本人に判断能力が無い場合は就けないと手続きできない場合が多い。
D 後見人の不正は無いのか?
⇒全くないとは言えないが、後見等監督人の存在やセイフティネットとしての専門職後見人の所属団体への報告義務もあるので、それらの監視を潜り抜けてまでの不正は難しく、件数はそんなに多くない。
E 家庭裁判所に年に1度の報告義務では、少ないのでは?
⇒家庭裁判所への報告は年に一度だが、監督人には複数回報告することが普通である。
F 市民後見人は少ないのでは?
⇒社協で養成講座を毎年開催している。修了者はまず、生活支援員の経験を要求されるので、市民後見人が受任に至るまでの道のりが長く、市民後見人が実際に後見活動をするのはなかなか難しいのが現状だ。
参加者は9名でしたが、みなさん、熱心に聞いてくださり、「分かりやすくてよかった」というお声をいただきました。
出張これから塾の寸劇は今回で終了です。出演者は練習を重ね、話し方や、セリフ回しなど、工夫を重ねてきました。ご依頼があれば、出動いたしますので、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。(千葉信子)