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 たくさんの笑顔で充たされる秋田の旅 [2012年12月23日(Sun)]
秋田内陸線の駅のホームには、エプロンをしたお母さんが待っていた。
笑顔のお母さんは、大きな手荷物を抱えている。

この手荷物の正体は私たちのお弁当だ。
各駅毎にお母さんが待っていて、一品ずつ料理が増えていく夢の様ような列車にこれから乗るのだ。

私たちは、料理通信社さんの「秋田発見」プロジェクトモニターツアーに参加している。


■あたたかい手作り弁当の味■

お座敷列車に乗りこむ私たちをまず迎えてくれたのは、
愛嬌のある車掌さん。Vサインを決めてくれた。
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一品づつ増えていくお弁当。今月は栗づくしだ。
はじめにメニューを渡されたが、
そこには「弘子さんの焼きぐり」「けい子さんの干し柿」…とお母さん達の名前が入っている。
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駅に着くと,
「あ!けい子さんだ!待ってくれてる!!」なんて初めて会う方なのに思ってしまうから面白い。

作り立てのお弁当はどれもほんのり暖かく、心までほっこりしてしまった。
そして何より、どれも本当に素朴でありながら絶品だ。

この『秋田内陸縦貫鉄道・ごっつお玉手箱列車』は、
沿線地域のお母さんたちの協力のうえ、今は月一度のペースで運行している特別な列車。

ごっつお玉手箱と、なまえの通り次から次へと何が登場するのか、
ワクワクしてしまう玉手箱の様な楽しみがある。
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『いってらっしゃーい。楽しんできて〜。』
お弁当を列車に届けたお母さん達は、旅を続ける私たちにホームから手を振って送ってくれた。

「お母さん〜。ありがとう〜。」私たちも手を振る。
まるで本当のお母さんの様な会話に、第二の故郷を感じてしまう。
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■イタヤ細工から教わった、地元の文化と技術の継承■

机の上には可愛い馬の形をしたイタヤ細工のオモチャがあった。
なるほど、これを体験で作るのね。
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イタヤ細工はイタヤカエデの若木を原料として、幹を帯状に裂き丁寧に手作業で編み上げる伝統工芸品だ。
雪の多いこの地域。約200年前から冬の農閑期に手仕事として始まった物だそうだ。

イタヤ細工で作られた農具は、昔は良く売れていたが
近代化が進むにつれ売上げは激減し、今は技術の伝承も途絶えつつある。

今回私たちにレクチャーしてくれるのは、地元のおじいちゃん、おばあちゃん。
この馬は、子供に与えるオモチャとして作られたそうで、当時はこれでよく遊んだそうだ。
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秋田弁バリバリで、半分も聞き取れない。
それでも、熱心に教えてくれていることだけは伝わる。
そう、技術を伝えるのに言葉はいらないのだという事を知った

ツアーの参加者には外国人の方もいた。
彼女らは、この馬をオリジナルでアレンジして私たちを驚かせた。
日本人にはなかなか無い発想と視点で見せてくれる。
この感性こそがこれからの文化の継承には大切なものだ。

イタヤ細工は使い込むほどに色が、飴色に変わって行き美しくなるそうだ。
いつまでも、この美しさが受け継がれて行くことを心から望む。
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■地のものをいただく。こころ暖まる■

米と雪の国。秋田では深く発酵食品の文化が根付いる。
大正7年創業『羽場こうじ店』に足を踏み入れると、ほんのり甘い香りに包まれた。
生きた麹の香りだ。
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お店に入ると、商品の量より多いのではないかと思うほどの試食品の数々。
この蔵で作られている麹やお味噌などでつけ込んだお漬け物、お味噌汁がずらっと並んでいた。
味見したいのをグッと堪えて、まずは蔵の見学。
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"麹の花”とは聞いたことはあったが、実際に見るのは初めてだ。
本当に花が咲いたようにふわふわっとしていて可愛らしい。

「よかったら。このまま、どうぞ食べてみて。」
正直、菌糸のはったこの麹を生で食べることに抵抗がなかった訳ではない。
が、薦められるまま口にしてみると、粒感はしっかりあるものの、優しい甘さが心地よく広がった。
生きた麹には胃腸の働きを助ける力があるそうで、食いしんぼうの私には持ってこいの食材だ。
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ここでは味噌も仕込んでいて、大豆1:麹3の割合で、麹の甘みを活かしたお味噌が一番人気だそうだ。
先ほどの店先にあった試食のみそ汁をいただく。
甘いお味噌の風味に、体を温めてくれる根菜類がよく合う。
寒いこの地域でいただくのに、驚くほどよく合うのだ。
先ほどから雪がちらつき始めたが、芯から暖まる。
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■どこまで続くもてなしの心■

「お漬け物たべたら美味しいお米食べたくなるでしょ?」とお米を炊いてくれていた。
しかし私たちは、実はこの時点でかなりお腹いっぱいだった。

この麹屋さんに来る前に立ち寄った『大曲の納豆汁』で納豆汁だけをいただく予定だった。
しかし「納豆汁食べたらお米食べたくなるでしょ?」とご飯を出してくれたのだ。

地酒処の『君ちゃん』では、酒の肴にと漬け物を。
菓子司の『つじや』でも、試食といってたくさん切り分けてくれた。
バスガイドさんまでも、自宅で採れたお野菜と柿を。

どこに行っても、「寒かったべな?これ、くってけぇ。」とおもてなしされた。

お腹いっぱいの私たちのために、炊きたてのお米は、
「帰りの新幹線でたべなさい。」と、お味噌をつけた”おにぎり”にしてくれた。

私たちは、お腹も心も充たされて新幹線に乗り込んだ。
また秋田に来よう。

そうだ、今度はあのお母さんのやっている農家民宿にでも泊まってみようかな?
また、あそこに寄ってみようかな?
なんて、この度で出会ったあの笑顔を思い浮かべてみる。それはとても幸せなことだ。
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能登のおばぁの「いしる」 [2012年06月06日(Wed)]
全国各地にある魚醤の味を試してみたい!
そんな思いを抱いている私。

その為、秋には憧れの石川県に行ってきました〜。
雪つりが美しい!
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石川と言えば、前回に書いたとおり「いしり・いしる」です!

石川・能登には、行ってみたい宿があったのです。

そこは、自家製いしるを作っていて、自家菜園のお野菜と、
能登でとれた新鮮お魚を提供してくれる、とってもスローなお宿で、

ご夫婦で切り盛りしているので、
1日3組くらいしか泊まれないのです。しかもお値段はお手頃。

ずっと行ってみたかったのですが、なかなか行けずだったので
今回は是非とも!と思ったのですが… 

残念な事にお年を召されて、お宿を閉めてしまったとのことでした。
あぁ。。。もう半年早ければ。。。
行動力のなかった過去の自分が悔しいです。。。


でもそんなことでは、ワタクシ、めげません!!
それなら能登の朝市に行ってみよーじゃないっ♪

この時は能登半島のカニ祭り開催中っだったので
その場で買って七輪で焼いて食べる贅沢体験もしちゃいました♪
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そして発見いたしましたよ〜♡♡♡

見たことのないボトル!
見たことのない色!
嗅いだ事のない香り!(ボトルをついお行儀悪く、クンクンしちゃうのです)

はじめまして!!よくぞ、そこに居て下さいました。
とお声をかけたくなる たたずまい。

するとお店のお兄ちゃんが、
「うちのオバァが作ってる自家製だよ」と!

なんですって〜♡
それはそれは、聞きたいことが沢山あるっっっ。

なぜなら実は我が家では、去年から
自家製いわしの魚醤(いしる)づくりに挑戦しているのです。

「いしる」づくりのノウハウをちゃっかり教わり、有り難く購入です。

なんとこちらの魚醤は、定番の「イカ」と「さば」なのです。

「さば」の魚醤は見るのも初めて〜〜♪♪
色が赤みを帯びた透明感のある美しい色なのね。
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これを ひと舐めしてみると・・・・・・美味しいっっっっ!!!!!

色の通り、雑味のない透き通った味!
魚のうま味を ぎゅゅぅぅぅっっ〜 と凝縮したような味です。

何の料理に使おうかな〜♪
繊細な味付けの煮物にも合いそうだな〜♪

なんて思いながら、あっという間に使い切ってしまったのです。

また欲しいな〜。とネットで買えるかな?と検索したのですが、
なんせ、おばぁが自宅で一生懸命作った「自家製いしる」
もちろんネット通販なんてしておりませんでしたよ。
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能登に行かないと手にはいらない・・・
この一期一会はもとっても贅沢。

また、おばぁとお兄さんに会いにまた石川に行かなきゃね♪


興奮しすぎて市場の様子を写真に撮り忘れました・・・
これまた残念なわたし。。。

全国各地の味、魚醤 [2012年05月07日(Mon)]
魚醤を好きに、なって早何年でしょうか…

醤油と比べて一般的には家庭で使われる事の少ない魚醤ですが、
我が家では、常備しておきたい調味料の一つ。

その中でも気に入って、リピートして使っているのは
こちら。

howtoishiri-top12.jpg
カネイシさんの「いしり」

東京で手に入る魚醤は少ないのですが、
それでも、比べるとそれぞれ味に個性があります。

カネイシさんの「いしり」は原料が ”イカ”
ラベルにもイカの絵!

イカを焼いた時の何とも食欲を誘うあの香りが
ほんのりふわっとするのです。

そして煮物に適量入れると、
出汁要らず!?と思うくらいコクが出ます。

ただし、醤油より塩分濃度が濃いのでご注意を。


そもそも「いしり」とは何?

いしりは、能登半島北部で古くから作られているイワシやイカの内臓や頭、
骨を塩漬けして発酵させた魚醤油。とのこと。

雑に分類してみると、
「いしり」の原料はイカ。「いしる」はイワシ。と何となく分かれている様です。

秋田の「しっつる」は、原料がハタハタ。
北海道の「鮭醤」は、鮭。
香川県の「いかなご醤油」は、いかなご。
愛知県の「しこの露」は、カタクチイワシ… などなど。

海に囲まれた日本列島。各地に色々な原料からなる魚醤があり、よび名も各地それぞれ。

原料は、その地域で採れた新鮮な魚と塩だけ!
魚は内蔵と一緒に、そのまま塩漬けにして、
ものによって異なりますが大体1年〜3年。撹拌しながら発酵させるだけ。
とてもシンプル!

魚の動物性タンパク質が分解されてできたアミノ酸と
魚肉に含まれる核酸を豊富に含むため、濃厚なうま味みがあり
ミネラル、ビタミンも含んでいるのです。

こんなに素晴らしい調味料を、使わない理由はありません!
我が家では、肉ジャガや、炒め物にちょっと隠し味で使ったりします♪

魚醤と言えば、一番に思い浮かぶのが「ナンプラー」
確かに独特の香りがあり、苦手な方も多いかもしれません。
私もかつては苦手でした。

しかし、数多ある、日本の魚醤。
各地域、それぞれの蔵によって味わいも香りもそれぞれです。

小さな漁村で可愛らしいおばぁが、漁師の息子のとってきた魚で
一生懸命に月日をかけ作った魚醤。

自家製魚醤と自家製野菜で、ご夫婦でおもてなしをしてくれる小さな旅館。

きっと、お気に入りの魚醤が見つかるはずです。

全国を旅しながら、魚醤をめぐる。
そんな楽しみ方も、たまにはいいですよ。


カネイシさんの「いしり」
 http://kaneishi.com/