SYLFF基金設置20周年を祝う スウェーデンのウプサラ大 [2008年04月30日(Wed)]
ウプサラ大学本館 将来の指導者の育成を目指す「ヤングリーダー奨学基金」(SYLFF)がスウェーデンのウプサラ大学に設置されて20年、これを記念する式典が4月11日、同大学で行われ、日本財団の笹川陽平会長は「恐れずに勇気を持って新しい道を切り開いてほしい」と奨学生を激励した。 ウプサラ大学は1477年に設立された北欧最古の名門大学で、ノーベル賞受賞者も8人輩出。「近代分類学の父」として知られるカール・リンネの出身校でもあり、リンネ生誕300年に当たる昨年5月には天皇・皇后両陛下も大学を訪問された。大学のあるウプサラ市はかつての首都で人口約18万人。うち4万5千人を学生が占める典型的な学園都市。(写真:笹川陽平会長) 大学構内で行われた式典には教授や学生ら50名が出席、ホールバーグ学長に次いであいさつに立った笹川会長は、SYLFFが世界44ヶ国68大学に広がり1万人を超える仲間が育っている点を指摘。「皆さんがこのネットワークの中心になって、共通の課題にそれぞれの知恵と経験を持ち寄って協力し合えば、少しづつでも世界を良い方向に変えてゆくことができると思います」と述べた。(写真:一人一人に証書を手渡す笹川会長) 続いて奨学生が「政治的に対立する敗戦国内で起こる諸問題について」など自らの研究テーマを説明。さらに新たに奨学生に選ばれた学生9人に笹川会長から証書が手渡された。このうちのマリエさんとマグダレワさんは「こんなチャンスはめったにない。これを生かしてしっかり勉強したい」と喜びを語った。2人は社会科学の専攻で来年、英国に短期留学することが決まっている。(写真:マリエさん(右)とマグダレワさん) SYLFFは1987年にスタート。各大学に100万米ドルの基金を設け、その運用益で奨学事業を進めており、ウプサラ大は1988年に2校目の設置校に選ばれた。これまでに47人が奨学金を受けている。 (英文記事はコチラ) |