ブラジル人子どもら進路指導 日本財団留学生会のメンバー [2008年02月29日(Fri)]
写真:日系留学生とブラジリアン・スクールの子どもたち ドイツのライン川に似ていることから「日本ライン」と呼ばれ名勝木曽川が流れる岐阜県美濃加茂市は、人口の約1割が外国人だ。その中でもブラジル人が3分の2を占め、大手家電メーカーの工場などで働いている。このブラジル人労働者の子どもら中年米出身の児童・生徒が学ぶのがJR美濃太田駅近くなど2ヵ所にある「ブラジリアン・スクール」(Sociedade Educacional Brazilian School田中マリルシ校長、250人)だ。この学校で2月21日、日本財団の奨学生として日本の大学で学んでいる中南米出身の日系人学生が「出前授業」を行ない、子どもたちと交流を深めた。(写真:ブラジリアン・スクール(岐阜県美濃加茂市)) ブラジリアン・スクールを訪問したのは、国際基督教大学大学院を出て、現在財団法人海外日系人協会で留学生の活動支援を担当しているチリ出身の打村明さんをリーダーとする「日本財団留学生会」の計6人。同スクールは幼児部から高校生まで在籍しており、ポルトガル語の授業を受けたのは午前が中学生、午後が小・中学生でそれぞれ45人の計90人。(写真:田中校長と左が打村さん、右が矢野さん) 午前の部は、留学生がこれまで歩んできた体験や知識を基に、どんな職業に選ぶかについての進路指導。留学生らは矢野パトリシアさん(ブラジル、美濃加茂市在住、名古屋市大大学院在学中、社会心理学専攻)福島マルセロさん(ブラジル、神戸大学大学院経済学科博士課程在学中)、古木マキさん(ボリビア、神戸大学大学院医学研究科在学中)、山本タミーさん(ペルー、東大大学院在学中、医学・公衆衛生学)、岸本グスタボさん(ペルー、国立がんセンターがん予防検診研究センター・獨協医科大研究生)、打村さんの順でプロジェクターを使って、体験談を話した。(写真:授業を聞く子どもたち) 話が終わると、子どもたちからは、次々に質問が出た。「なぜ医学を選んだのか」「勉強をやめたいと思ったことは」「違うことをやりたいと思ったことはないか」など多岐にわたり、留学生は「好きな職業を選ぶこと」「努力をしていろんなことに挑戦して」「「プロになることを心がけて」などのメッセージを贈った。 午後からは、岸本さんと福島さんの2人が講師となって中学生を対象にした「栄養セミナー」を開き、正しい栄養摂取法について詳しく説明。さらに岸本さんが子どもたちの「がん」に関する疑問に答えていた。(写真:子どもたちから留学生に記念品のプレゼント) 日本財団は財団法人海外日系人協会と協力し2004年に日本留学を希望する中南米の日系人学生に対して奨学金を支給する「日本財団日系スカラーシップ・夢の実現プロジェクト」を創設、これまでに4期生を含む計30人を受け入れている。(詳しくはコチラ) 当日の様子はコチラ↓ |