盛大に20周年祝う 日中笹川医学研修者制度 [2007年08月31日(Fri)]
![]() 人民大会堂 中国の医師や看護師が日本の大学や医療機関で1年間にわたり研修する「日中笹川医学研究者制度」が1987年にスタートして20年、これを祝う式典が8月26日、北京の人民大会堂に行われた。式典には日中双方から約1200人が参加、“日中友好の架け橋”として定着した研究者制度の20周年を祝った。同時に事業が一段落する2008年4月以降、新たな5年事業として毎年30人、計150人の医師を日本に招き、一段と質の高い医療交流を目指すことになった。 事業は日中両国の保健医療の普及向上を目的に「日中医学協会」「笹川記念保健協力財団」「中国衛生部」の3者が日本財団の助成を受けて87年に開始、92年からは、さらに高度な研究を目指して再来日する特別研究者制度もスタートした。両制度で来日した中国医療関係者は2000人を超え、指導に当たる日本の大学、医療研究機関も200ヶ所に上っている。 制度発足10年目に当たる1996年にも同様の式典が同じ人民大会堂で行われており、今回は2度目。指導に当たった教師やその同伴者ら日本側関係者約500人と日本への留学後、中国各地の医療現場の第一線で活躍する医師や看護師、医療研究者ら700人が人民大会堂3階の大会議室に一堂に会する大会議となった。 ![]() 次いで来賓として出席した森喜朗元首相は「文部大臣として中国を訪れた1983年、当時の中国政府幹部から“ビジネスより、まず中国人民に対する教育や学術の援助を考えてほしい”と要請された」とした上で、「この制度は世界の医学交流史の中でも稀に見る成功例。民間交流こそが健全な日中関係を支える」と述べた。(詳しくはコチラ) (英文記事はこちら) |
