荒地に伝統の太鼓が響いて、笑顔がこぼれた〜気仙沼大島の磯草虎舞 [2011年09月27日(Tue)]
広場を仮設住宅に使われ、道路上で奉納芸能 ドン、ドッドッ…大小の太鼓が打ち鳴らされる。横笛の演奏がそれにゆるやかにからむ。虎の衣装を被った2人の踊り手が、子供が操る扇子を求めて体を揺らし、舞う。丈夫な子に育つようにと赤ちゃんが虎の前に差し上げられ、車いすのお年寄りも虎に頭をかじられて「ホッ、ホッ、ホー」とはしゃぎ声。江戸時代から気仙沼大島に伝わる伝統芸能「磯草虎舞」が9月11日、例年通りに島内の各地を巡回した。東日本大震災からちょうど半年。傷跡がまだ生々しく残る中、それでもいつもの祭りが戻ってきたと、島に笑顔がこぼれた。 |