四谷講談まつり [2007年07月26日(Thu)]
須賀神社社務所2階で開かれた「四谷講談まつり」 東京・四谷の総鎮守と呼ばれる須賀神社の広間から、パン、パパンと演台を威勢よくたたく扇の音が響き、楽しそうな笑い声が漏れてくる。NPO法人・四谷伝統芸能振興会が開く「四谷講談まつり」だ。会場は孫を連れたお年寄りら80人ほどで満席。講談界の大御所・神田松鯉の名調子に思わず目頭を押さえる人も。東京でもめっきり減った寄席の風情が復活した。 「四谷伝統芸能振興会」は5年前、四谷大好きの面々が「四谷をもっと元気な街にしよう」と集まったのが始まり。「街おこし」には何がふさわしいか、みんなで知恵を絞っていくうちに、「江戸の情緒が今も残る四谷には寄席が似合う」という思いで一致した。四谷といえば荒木町界隈など、かつては寄席も賑わう東京でも屈指の繁華な街だった。 (写真:「四谷伝統芸能振興会」の安部吉剛理事長) そこでグループは翌年、特定非営利活動(NPO)法人の認証を受け、四谷での伝統芸能の会を連続開催することになった。地域の学校への若手芸人の派遣や、町内の神社や区民ホール、飲食店などを会場に、大小の寄席を年間40回近く開催している。メンバーは24人。飲み屋の親父や大学の先生、会社員とさまざまだが、日本財団の支援を受けて手作り寄席の維持に取り組んでいる。 「講談まつり」などメーンの寄席は「60歳以上500円、中学生以下無料」という破格の価格設定。お年寄りが孫連れで楽しめる場にしたいという考えからだ。安部吉剛理事長は「儲けを目指す寄席ではないから、プロの皆さんにも協力いただいている。みんな仕事そっちのけになって大変だけれど、四谷が好きだから・・・」と元気に次のプランを練っている。(写真:客席は常連さんらで大盛況) 次回は8月5日(日)。「浪曲ルネッサンス」と銘打って、須賀神社で浪曲と講談の会を開催する(案内はhttp://www.kagaribi.com/page007.html)。落語会もたくさん開催してきたけれど、これからは講談と浪曲を中心にプログラムを組む計画だという。安部理事長は「講談や浪曲はプロの数も減り、楽しむ機会が少なくなっているため応援したい」と語っている。 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 ≪お知らせ≫ 夏本番!今年も「船の科学館」(東京都品川区東八潮)のシーサイドプールが7月20日からオープンしています。友達、家族、恋人と足を運んでみませんか!プール入場券があれば、「船の科学館」の新展示コーナー「にっぽんの海」、昨年に南極観測から50周年を迎えた観測船「宗谷」、青函連絡船「羊蹄丸」もご覧いただけます。 詳しくはコチラ |