馬総統と会談 人道活動など中心に [2009年10月26日(Mon)]
広く人道活動を展開する台湾の現状を周知することで国際的な“認知”を目指す現実論といえ、笹川会長は併せて「アフガニスタンはじめ紛争地域に医療、教育分野の人材を派遣すれば各国との関係が前進する」と提案した。
これに対し馬総統は「被災地に救援隊を派遣する際も、正式な外交関係がない場合は第三国を経由せざるを得ない。この結果、最も救援隊が必要な初動活動に参加できないもどかしさがある」としながらも、「外交上の問題を一つひとつ乗り越え、人道的な活動に参加していきたい」と語った。 「私は友日家」と語る馬総統 このほか馬総統は台中関係について「60年間、対立関係にあったが、今後は交渉を重ね、平和裏に緊張を緩和し密接な関係を築きたい」とするとともに、対日関係に関しても「私は反日家ではなく友日家。日本の指導者との間にも信頼関係が構築されている」などと強調した。 総統官邸で行われた会談 会談はかつて台湾総督府の建物だった総統官邸で約1時間行われた。日本財団は1999年の台湾中部大地震や今年8月の台風災害でそれぞれ3億円、3千万円の緊急災害義援金を送ったほか、ハンセン病制圧活動の支援などを行ってきており、席上、馬総統は「台湾が国際社会で活動していく上で日本財団のようなNGOの存在は欠かせない」と謝意を示した。 動画:台湾・馬英九総統と日本財団・笹川会長が会談(3:31秒)
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