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中小企業経営者の自殺予防運動 秋田の蜘蛛の糸 [2009年09月17日(Thu)]


蜘蛛の糸理事長の佐藤さん

自殺率全国1という不名誉な記録が続く秋田県で、会社の経営に苦闘する中小企業経営者とその家族の命を救うことを目的に活動しているNPO蜘蛛の糸が設立して7年が過ぎた。理事長の佐藤久男さんは分厚い「壁」を感じながら、経営難から自殺を選ぼうとする中小企業経営者の相談に奮闘している。今月26、27の両日には、秋田魁新報社など自殺率の高い4県の新聞社が主催する「いのちを守り、いのちを支える全国フォーラム」が秋田市で開催されるが、このフォーラムでもパネリストとして、これまでの取り組みと課題について語る予定だ。日本財団は蜘蛛の糸やNPO自殺対策支援センターライフリンクなど、自殺防止の活動を支援している。
佐藤さんは、26歳の時に秋田県職員をやめて不動産鑑定事務所に勤務し、34歳で独立した。しかし、2000年10月、経営していた会社が倒産し、うつ病になった。知人の会社経営者ら3人が自殺したことがフラッシュバックのように心に浮かび、佐藤さんも自殺の誘惑にかられた。当時の県知事を訪ね「自殺予防の取り組みをやってほしい」と要望したところ「あなたがやってみたら」といわれ、自分の苦しい体験を生かして、中小企業経営者や多重債務者の自殺防止のための相談を受ける蜘蛛の糸を設立した。02年6月のことだ。以来9月16日までに474社(者)の経営者から相談を受けた。(写真:法律書やテレビ放送を録画しビデオテープが並ぶ相談室)

経営が悪化し、会社が立ち行かなくなった経営者らに財務内容を確認したうえで問題解決のための方策を一緒に考えるのだ。倒産せざるを得ないケースについては、弁護士や司法書士を紹介するが、民事再生や利息の安い金融機関への借り換えなどで相談者の1割は倒産を免れるという。相談を受けるに当たっての佐藤さんの基本姿勢は、相手の話をじっくりと聴く「傾聴」だ。同じ相談者に平均で3回話を聴く。「相手の悲しみを、レントゲンをかけてみるようなものです」という。

蜘蛛の糸の事務所風景、手前は渡部誠事務局長

最近、蜘蛛の糸の活動が報道され、秋田県内だけでなく首都圏や名古屋からも相談者がくるようになった。佐藤さんは「(死に向かって)落ちそうになる人を受け止めるサーカスの網のようなもの」と蜘蛛の糸の存在理由を語る。しかし、この網の目からこぼれ、相談を受けた4人が自死の道を選んだ。秋田県は自殺率全国一というワースト1の記録が続いており、蜘蛛の糸への相談者も増加傾向だ。佐藤さんは「生きていれば楽しいことがある。相談者に生きる勇気と希望を持ってもらいたいのです」と、苦境に立つ人々に生きる選択をしてほしいと訴えている。(石井克則)

秋田魁新報の自殺対策特集に佐藤さんも登場
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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:03 | 福祉・医療 | この記事のURL | コメント(0)
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