• もっと見る
«パラオの「日本丸」、現役復帰 ナカムラ元大統領らが尽力 | Main | 新疆軍区、空軍第19師団を初視察 第9回自衛隊佐官級訪中団»
New_facebook_blogmagazine.jpg 8f0j6k00000eugbl.jpg   ボランティア奮闘記.jpg   BLOGOSブロガー見た.jpg
Google
ブログマガジン WWW
最新記事
リンク集
カテゴリアーカイブ
最新コメント
プロフィール

日本財団広報担当さんの画像
<< 2013年08月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
月別アーカイブ
https://blog.canpan.info/koho/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/koho/index2_0.xml
30年後の食卓に魚は?  東大と日本財団が共同シンポ [2009年06月23日(Tue)]


共同シンポの会場

30年後に海の魚を現在のようにふんだんに食べることができるかどうかを考える「食卓に迫る危機」と題した東大海洋アライアンスと日本財団共催のシンポジウムが12日午後、日本財団ビルで開催された。日本財団は昨年東大アライアンス内に立ち上げられた「総合海洋基盤プログラム」を支援しており、今回のシンポはこのプログラムの一環。11月にも2回目を開催する予定だ。
   

写真:あいさつする笹川会長(左)、濱田総長

冒頭、笹川陽平日本財団会長は「海の中でいま何が起きているかを、このシンポで分かりやすく話をしていただけると期待している」とあいさつ。濱田純一東大総長は「海に関してはテーマが大きいが、身近な問題なので、一緒に議論をしたい」と述べた。この後問題提起に移り、潜水士の渋谷正信さんが「磯焼け現象で日本の海の砂漠化が進行し資源が減っている。漁民の高齢化も深刻で、20年後には漁民がいなくなる恐れがある」と警告した。消費生活アドバイザーの長谷川朝恵さんは「今後ずっと魚をたべられるかどうか不安だ。安い回転寿司はたしかにいいが、どこかにひずみがあるのではないか」と話した。さらに東大海洋研究所特任研究員のノム・ウォンさん(韓国)は「日本はこんなに多くの魚を輸入する必要があるのか。日本人は輸出国でも問題が起きていることを考えて行動すべきだ」と指摘した。

続いて東大の3人の研究者が専門の立場で現状を分析。海洋経済学の八木信行特任准教授は「いまのちらし寿司(海鮮丼)の具は30年後にはほとんどなくなってしまう。世界の漁業資源は悪化の一途をたどっており、魚が消えると一番困るのは日本人だ。英知を結集して対応を」と語った。海洋環境学の福代康夫教授は「きれいな海と豊かな海は両立しない。地球温暖化で炭酸ガスが増加すると海水が酸性化し海の生態系は壊滅的打撃を受ける恐れがある」と警告した。さらに水産海洋学の木村伸吾教授は、マグロとウナギの研究者の立場から「近い将来この2つとも食べられなくなる」と語り「カツオ、サンマなど良好な資源の活用や偏った食習慣の改善のほか、魚類資源の管理に向けた方策の構築が緊急の課題だ」と提案した。(写真:海の砂漠化を警告する渋谷さん)

さらに会場からの質問に対し「海鮮丼はカツオ、サンマ、アジといった光もので代用はできる」(木村教授)、「豊かできれいな海、おいしい魚が食べられるのが一番だが、海洋の環境問題で何が正解かまだ分からない」(福代教授)、「資源の減少は人間の経済活動と自然のサイクルが合っていないのが根源だ」(八木准教授)−などと話し、渋谷さんも「海の状況がどうなっているかきちんと見て、メッセージを送り続けたい」と決意を語った。(写真:会場には多くの参加者が)(石井克則)
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by 日本財団 広報チーム at 09:10 | 海と船 | この記事のURL | コメント(0)
コメントする
コメント