雨の中1万人以上が活躍 東京マラソンのボランティア [2007年02月19日(Mon)]
東京都心部で18日(日)に開催された第1回東京マラソン。トップランナーのほか市民ランナーら約3万人が参加し、沿道は178万人の観衆が詰めかけ、空前のにぎわいを見せた。この大会を支えたのは約13000人のボランティアだ。降り続く冷たい雨の中、ボランティアたちは朝から夕方まで寒さに耐えながら長時間の任務に取り組んだ。
この大会では、笹川スポーツ財団(小野清子会長)が2005年から養成して来た「スポーツボランティア・リーダー」350人がボランティアたちのまとめ役を担当。さらに同財団や東京都、都の陸上競技関連団体などが集めた一般ボランティア13000人(高校生以上で個人、企業・団体チームとして参加)がリーダーとともにスタート会場(新宿の東京都庁前)、コース途中(皇居前、東京タワー前、銀座、浅草)、10キロゴール会場(日比谷公園)、マラソンゴール(江東区有明の東京ビッグサイト)に配置され、選手の誘導・給水・沿道整理・完走者へのメダル渡しなどに当たった。 この日はあいにくの雨。気温も低く、ランナーだけでなくボランティアたちも「雨と寒さとの闘い」だった。そのため、仮設トイレに長い列ができたり、荷物の引き渡しに渋滞が生ずる一コマもあった。10キロ付近で給水を担当した女子大のメンバーは「使い捨てカイロを持っているので大丈夫」と張り切り、日比谷公園やビッグサイトで後始末に当たっていた高齢者も「この程度の寒さは覚悟してきた」と言いながら、ゴミ集めに動き回っていた。 笹川スポーツ財団は、ボランティアに対し説明会を開催、大会の万全な運営を目指した。今回の結果については「ボランティアの活躍が目立ち、いい大会だった」と振り返っている。今回のように多数のボランティアが参加した大会は日本ではあまり例がなく、ボランティアの活動実態は今後の大きな教訓になるものとみられる。 雨のなか給水場で活躍するボランティアたち |