クローバーは、学習障害(LD)などの発達障害を持つ子どもの親たちが中心になって1987年から活動を始めた。当時認知度は低く、社会への啓発と学校の教師に理解を求めるために奔走する日々だったという。現在、会員は130家族(小学部、中学部、高等部、青年部の4部分け)で札幌だけでなく北海道全体に広がっている。会報の発行、講演会、レクリエーション(クリスマス会・スキー教室・夏休みの親子キャンプ、乗馬教室など)のほか、就労支援も大きな活動の一つだ。(写真:クローバー主催の講演会)
事務局長の長田じゅん子さんによると、現在会員の子どものうち40%以上が高校卒以上の年齢になっており、就労支援が一番の課題になっているという。この一環として考えたのが「
農業体験」だ。由仁町は札幌の東南40キロにあり、車では1時間で行くことができる。水稲や野菜農家が多く、貸し農園もある。クローバーがこの4月、同町の農家と契約し、約40坪の畑を借りた。農機具付きで昼食を作るハウスもあるという。暖かくなる5月には、ジャガイモやミニトマト、トウモロコシなどの植え付けを高等部以上の会員で実施する予定だ。(写真:事務局長の長田さん)
この貸農園で収穫した野菜はキャンプの際に使うほか、秋の収穫祭を多くの会員を集めて開催する予定だ。北海どのリゾート地であるニセコでペンションを経営しているクローバーの元会員がおり、野菜や果物を自家栽培している。ここでクローバーの会員の高等部以上の子どもたちが農業体験をしているが、自主的に農業に取り組むのは初めてだ。長田さんは「就労支援だけでなく、物を育てる心を養うことにつなげたい」と、土と親しむ日々を心待ちにしている。(写真:キャンプで食事を作るのも楽しみ)
2005年4月の発達障害者支援法の施行、07年の特別支援教育の本格導入などにより発達障害を取り巻く環境は改善されつつあるが、課題も多い。
日本財団は
発達障害関係のネットワーク組織や全国団体、各地の親の会・支援団体に対し様々な支援をしており、クローバーへの支援もその一環だ。(写真:就労支援のための勉強風景)(石井克則)