比ダバオに日系人会総合診療センター 来年2月にも開業 [2009年04月30日(Thu)]
着工式の動画(1:39秒) フィリピン第3の都市ダバオのフィリピン日系人会(PNJK)が日本財団の支援を受け総合診療センターを建設することになり、4月15日、着工式が行われた。来年2月には開業の予定で、地元住民にも広く開放され、日系人社会の再興にも一役買いそうだ。 |
ダバオには戦前2万人を超す日本人が住み、東南アジア最大の日系人社会を形成していたが、戦争で崩壊した。しかし厳しい反日感情も次第に和らぎ、20年前に再興されたダバオ日系人会には現在、終戦の混乱で現地に取り残された残留2世や戦後の新日系人など6800人が会員として所属。ダバオ中心部にある日系人会では幼稚園から大学まで運営している。
11月には3階建ての総合診療センター建物が完成。以後、医師、看護師や医療機器の整備を進め、最終的に小児科、一般外科、一般内科など計11の診療科目を持つ総合診療センターとなる。ダバオには現在、総合診療が可能な国立病院があるが、医療基盤の整備は遅れており、この地区の医療の充実に大きな力を発揮することになる。(写真:予定地には完成予想図も) 着工式は日系人会の屋外ホールで行われ、ダバオ在住の日系人や学生ら約300人のほか日本財団の尾形武寿理事長、在ダバオ日本領事官の三矢博司領事らが出席。尾形理事長は「日本の血を持つ皆様が、この総合診療センターを大いに活かして、日系社会、ダバオ市の発展に貢献するよう期待します」とあいさつした。(写真:式後、そろって記念撮影) 式後、PNJKのアウステロ会長は「ダバオそしてフィリピンで日系人社会が発展していくためには、保健・医療の充実が重要なカギ。今回クリニック開設はその第一歩で、近い将来、入院や手術のニーズにも応えられるよう、入院病棟やハイテク医療機器を兼ね備えた病院も開設したい」と抱負を語った。(梅村岳大) あいさつする尾形理事長
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