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寄付集めは「お願い」と「ありがとう」で ファンドレイジング協会設立シンポ [2009年02月26日(Thu)]


シンポジウムの動画「寄付文化、革命始まる!」(2:03秒)

「寄付集めの二つの黄金律(やるべきこと)は何ですか?」。2月18日、東京・渋谷の国連大学。全国からNPO関係者ら360人が集まり、会場は熱気に溢れた。日本の寄付文化を革新しようと「日本ファンドレイジング協会」が設立され、記念のシンポジウムが開催されたのだ。米国から来日した世界最大のファンドレイジング協会「AFP」のポーレット・マエハラ代表が質問を投げ掛けると、会場の参加者が前に出て「寄付を下さいとお願いすること」「ありがとうと言うことです」と正しく答えた。
阪神大震災以降、NPOの数は急増したが、その大部分が資金集めで苦労している。さらに未曾有の経済危機が追い討ちをかけた。そこで、寄付金集めなどNPOのファンドレイジング(資金開拓)の専門性を高め、日本の寄付文化を活性化させようと、NPO「シーズ・市民活動を支える制度を作る会」(林泰義代表理事)が中心となり550人(2月18日現在)が発起人となって設立されたのがファンドレイジング協会だ。(写真:会場にはNPO関係者ら360名が集まった)

全米に会員3万人を擁するAFPのマエハラ代表は基調講演で「お金をくださいと言うことは良いことであって、悪いことではない。ためらわずにお願いすることが大切だ。私の仕事の60パーセントは寄付をお願いすることだ」と語り、会場に集まったNPO関係者を励ました。同協会の設立を支援する日本財団笹川陽平会長も、毎月千円を寄付してくれる人にも毎回礼状を出している自身の経験を紹介し、「少額でも寄付をしてくれる人こそが、皆さんの活動を真剣に評価し、理解してくれている人だ」と、寄付集めのためにNPOが努力を怠らないことの重要性を語った。(写真:参加者とコミュニケーションをとるマエハラ代表)

続くトークセッションでは、ワールド・ビジョン・ジャパンの片山信彦常務理事がファンドレイジングを団体のミッションとして位置付けなければならないとし「支援者の拡大は社会を変えていくことでもある」と述べた。続いて、ヘッジファンドで運用益の一部を社会起業家の支援に活用してきた渋澤健氏は、経済界の社会貢献活動を活性化するには経済界とNPOの間に効果的なコミュニケーションが必要とし、「両方の世界を経験した人が増えることが鍵になる」と語った。さらに、あしなが育英会の小河光治理事は、「年間22億円の寄付をいただき奨学金事業のすべてを賄っている」とし、全国2万7千人にのぼる交通遺児の学費を支える「あしながさん」に支援を継続してもらうための努力を紹介した。(写真:寄付文化について議論するパネリスト)

ファンドレイジング協会は今後、「ファンドレイジング・ジャーナル」の発行や、研修会・全国大会の開催、認定ファンドレイザーの資格認定試験の実施、寄付白書の作成などを予定しており、活動に協力してくれる運営会員や賛同会員を募集している。(本山勝寛)
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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:00 | 寄付 | この記事のURL | コメント(0)
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