平和大マニラ分校の一期生巣立つ [2008年10月29日(Wed)]
卒業証書を渡す笹川会長 平和大学は学位授与の権限を持つ大学院大学。学生はマニラ分校やコスタリカ本校での平和関連授業やインターンシップなど計19ヶ月間の修士課程を終え卒業式を迎えた。式は アテネオ・デ・マニラ大学のレオン・ホールで行われ、式場には卒業生の家族や知人も姿を見せた。 式ではマスカレ学長が「ひととおりの教育を終え、これからは社会にとって何が正しいか考える時。平和について学んだことを忘れないでほしい」と激励。笹川会長は「現在、世界、アジアで様々な紛争が起きており、解決するにはまず互いの言語、文化、信仰を理解することが必要だ」と指摘し、平和大学での経験を生かすよう求めた。(写真右:マレスカ学長) これに対し卒業生を代表して地元フィリピンのメナンドレス・アバネスさんがミャンマーの貧しい村での研修体験を基に「食べ物も住居も満足にない貧しい暮らしの中で、母親の1人は“子供たちには教育が必要だ”と語った。彼らが教育を受けられるよう何ができるか考えて行きたい」とあいさつした。(写真下:アバネスさん) 会場ではそれぞれが体験や豊富を交換。ヨルダンで少数民族のサポート活動をする日本のNGOでインターンシップを受けた佐々木恵子さんは「ヨルダン人の子供がイラク人など少数民族の子供をいじめるのを見て相互理解が何よりも重要であることに改めて気付いた」と感想を語った。卒業後はこのNGOのスタッフとして活動する予定という。このほか大学教員など進路が決まっている卒業生も何人かいるがこれからじっくり考えるという卒業生も。 同分校の第2期生は26人。今年4月にスタートし現在、コスタリカ本校で授業を受けている。第3期生は2009年4月スタートの予定で、11月18日まで応募受付中。(富永夏子) |