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揚州と大連で日本のクイズ大会 中国の大学生が難問に挑戦 [2008年10月28日(Tue)]


東北地域優勝チームの渤海大学のメンバー

「日本人が家を新築した人へのお祝いで、贈ってはならないものは。A時計、B、茶碗、C電気ストーブ、D盆栽」(正解は、C電気ストーブ=火にかかわるものはタブー)――。日本人でもなかなか答えられないような難問が次々に出題される「笹川杯日本知識クイズ大会」が、ことしも中国の大学生を対象に2ヵ所(華東地域・揚州市、東北地域・大連市)で行われた。中国に日本の図書を贈るプロジェクトの一環として、日本科学協会日本財団の支援で実施しているもので、今回で5回目。団体戦では華東地域は南京大学、東北地域は渤海大学がそれぞれ優勝、チームのメンバーは個人戦の成績優秀者とともに来年1月日本に招待され、各地を研修旅行する。
華東地域の大会が開かれた江蘇省揚州市は、奈良時代に日本に渡来、律宗を開いた鑑真和上の出身地で、鑑真が住職を務めた大明寺付属の鑑真学院の鑑真会堂が会場として使われた。大会は19、20日の両日にわたって開かれ、団体戦(1チーム3人)には初参加の外資系企業チームを含め16チームが参加した。団体戦では南京大学(男1、女2)が、個人戦でも同大学の朱暁蘭さんが優勝。南京大は2冠を獲得した。東北地域大会は遼寧省大連市の大連外国語学院・大学生活動センターで21、22日に開催され、17大学が参加した。その結果、団体戦では錦州市から初参加の渤海大学(男1、女2)チームが優勝、個人戦では曲璐璐さん(大連外語学院)が1位となった。両会場には母校を応援しようと多くの学生が詰めかけ、一問一問に歓声や拍手が送られ、熱気に包まれた。(写真:鑑真会堂)

華東大会優勝の南京大チームは「難しい問題が多かったので、優勝できるとは思っていなかった」と話し、東北大会優勝の渤海大チームも「初参加で優勝できるなんて。指導してくれた先生に感謝します」と感激した様子で喜びを語った。日本財団からは東北大会には笹川陽平会長が出席。「日本語を専攻してくれたことに感謝する。みなさんに日本語を勉強してよかったと思われるには、私を含めた日本の責任だと考えている」「間もなく70歳になるが、中国にきて日本の勉強をするとは考えてもいなかった。知らないことを勉強させてもらった」と語った。大島日本科学協会会長も「ハイレベルの競争にびっくりした」と話した。一方、華東大会に出席した尾形武寿日本財団理事長は「誇り高き中国が国際社会に受け入れられるのは、あなた方の双肩にかかっている」と参加した学生を激励した。
(写真:華東大会(上)と東北大会(下))

このクイズ大会は、若者の日本理解の促進と日本語学習意欲の高揚を目的に、中国人の学生を対象に2004年度から実施している。第1回大会は黒龍江省ハルビン市で開催した。05年度、06年度は2地域(黒竜江省、華東地域)、07年度は3地域(黒竜江省、華東地域、吉林省)で開催、本年度は華東と東北の2ヵ所に集約して開いた。これまでに大会の優勝者など成績優秀な学生ら計57人を日本に招待している。(石井克則)


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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:00 | 文化・教育・社会問題 | この記事のURL | コメント(0)
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