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海と人をつなぐ拠点に〜大分・別府湾に「渚の交番」準備室 [2013年06月25日(Tue)]

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開設作業が進む「渚の交番」準備室/準備室が入るレストハウス

大分・別府湾の南端、お猿さんで有名な高崎山の麓に広がる田ノ浦ビーチのレストハウスの一画に6月初め、「渚の交番準備室」がオープンした。広さ約45平方メートル。1階の休憩フロアを5分の1ほどパーテーションで区切り、「海の安全」に加えて、海ガメの生態標本やパネルを使って「環境の大切さ」もアピールしている。“海と人をつなぐ”をテーマに2つの団体が協力しあい、1年後に予定している「渚の交番」開設に向けて、渚利用のマナーなど周辺住民の理解を深めたいという。
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がっちり握手する内田桂さん(左)と尾田智史さん

ウミガメ保護に取り組むNPO法人おおいた環境保全フォーラム(内田桂代表理事、35人)と、田ノ浦ビーチでの「渚の交番」設置を進める大分ライフセービングクラブ(尾田智史代表、25人)で、ともに日本財団の助成を受けて活動中。フォーラムの主な拠点は佐伯市の海岸線だが、5月23日に別府市の人工海浜に絶滅の恐れのあるアカウミガメの上陸と産卵が初めて確認されたこともあり、「環境保全の情報発信は大勢の人でにぎわう大分が一番」と内田さん。一方の尾田さんも「卵がかえり、カメが無事に育ってこの浜に帰ってくるまで、ビーチを守り続ける使命がある」との考えで、お互いに協力関係を以前にも増して強化することで一致した。

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沖の人工島から見た田ノ浦ビーチ。背景の山は高崎山

具体的な協力活動は、環境保全フォーラムが持つ海ガメの標本や環境保全のパネルを準備室に展示するほか、田ノ浦ビーチがペットのふんなどに汚されないようペットと飼い主が一緒になった「ビーチクリーン活動」の定期的開催、地元の小学生を対象にしたシュノーケル・カヌー教室の開講、里山と里海の共生を目指した自然環境フェアなどを計画。またフォーラム独自では、屋久島の海岸で産卵し、ふ化したウミガメに標識(タグ)をつけて放流、この標識のオーナーとなる賛助会員を募集するプロジェクトの準備を進めている。

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環境保全を訴えるパネル

内田さんは「環境保全のためには寄付や助成に頼らず、自主財源を確保する必要があります。私たちは佐伯市米水津の間越(はざこ)海岸をウミガメ調査の拠点にしているが、ここにミュージアムを建て、入場料で収入の道を図りたいと考えている。そして田ノ浦ビーチをいずれは第2の拠点に、との構想です」と話した。尾田さんも自立を目指し、夏だけでなく1年中働ける「渚の交番」に期待を寄せる。「間越海岸など県内で十分に利用されていない場所の活用策を探り、海と人をつなぎ、海の楽しさを多くの人に伝えたい。環境保全とビーチの利用は両立できる」と言いきった。(平尾隆夫)
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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:20 | 海と船 | この記事のURL | コメント(0)
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