タンザニアがハンセン病制圧 未制圧国は4カ国に [2007年06月26日(Tue)]
ハンセン病制圧活動のためタンザニアを訪れた笹川陽平日本財団会長(2005年4月) タンザニア連邦共和国のハンセン病患者数が昨年末、WHO(世界保健機関)の制圧目標である「人口1万人当たり1人以下」となり、8月にも公表されるWH0の各国向け報告書に正式に記載される。タンザニアの制圧目標達成により、ハンセン病未制圧国はネパール、ブラジル、モザンビーク、DRコンゴの4カ国となった。 タンザニアはアフリカ大陸東岸に位置し、アフリカ最高峰のキリマンジャロ(5895m)やキリマンジャロコーヒーの産地として知られる。人口約3900万人で、1983年のハンセン病患者数は3万5千人。96年から3つの薬を併用する多剤併用療法(MDT)を本格的に導入し、99年にいったん制圧目標を達成したものの、その後、患者数が増加していた。 今春、同国からWHOに寄せられた報告によると、昨年末現在の患者数は3448人。人口1万人当たりの患者数は0.88人となり、「公衆衛生上、問題がないとされる1人以下」を達成した。WHOが報告書にこの事実を記載することにより、タンザニアは「制圧国」の扱いを受けることになる。 日本財団は86年からタンザニアで貧農民に食糧増産を指導する「ササカワ・グローバル・2000」のプロジェクトも進めており、2005年には笹川会長がこの国を訪問、ムカバ大統領らにハンセン病対策の強化などを要請していた。 |