10人の里帰り赤ちゃんが誕生 被災地からの妊産婦を支援 [2011年08月30日(Tue)]
![]() お母さんとプロジェクトのメンバー 東日本大震災で被災した妊産婦が東京に避難して、安心して産前産後の生活を送ってもらおうと、東京都助産師会が進めている「東京里帰りプロジェクト」で、これまでに20人の「里帰りベビー」(うち10人が避難後に東京で誕生)の世話をした。震災と原発事故で不安な日を送ったママたちからは「心配りがうれしかった」という言葉が寄せられている。 |
![]() 街頭で募金を呼び掛けるお母さんと子どもたち このプロジェクトは、被災地の妊産婦に対し助産師が出産、産前産後の生活をボランティア家庭と協力して手伝い、実家に里帰りするような気持で過ごせる環境を提供するのが目的だ。東京都内の25の助産院が1週間−1カ月受け入れ、その後、一般家庭へのホームスティ(1日2食付きで無償受け入れ)やアパート(家賃無料)を紹介している。最大半年間の滞在費は無料で、このプロジェクトを日本財団も支援している。 ![]() 助産師さんによる育児の指導も プロジェクト事務局長の丑田香澄さんによると、4月からスタートしたこのプロジェクトで8月初めまでに47人の妊産婦を支援(現在15人を支援中)、その多くが原発事故の福島からだった。世話をした赤ちゃんは20人になる。半分の10人が東京で生まれており、あるお母さんは「娘が大きくなったら、震災のことやプロジェクトでお世話になったことを話してやりたい」とメールを送ってきた。 ![]() プロジェクト担当の丑田さん 東京電力福島第一原発から38キロのいわき市から茨城の祖母宅に自主避難した女性は、周囲の病院から出産の受け入れを断られたため、茨城での出産をあきらめ、避難者向けの都営住宅に入居し、東京の病院で6月中旬に男の子を産んだ。夫は地元の仕事を辞めて、東京の深夜の工事現場のアルバイトで生活を維持しており、退院後の育児に不安を感じていたとき、このプロジェクトを知り、改めて助産院に身を寄せて生活を始めた。現在の心境を丑田さんに「初めて心休まる時間が持てた。話し相手ができて、精神的に楽になった」と話してくれた。 ![]() 東京府産婆会設立者・柘植あいの胸像 このプロジェクトを代表である宗祥子さんは被災地を訪れ、妊産婦の支援を続けている。宗さん宅で被災地の妊産婦を呼んでホームパーティを開いた際、妊産婦は「東京におばあちゃんがいるみたい」「東京に来てようやく安心して眠れた」と話し、このプロジェクトに感謝していたという。同プロジェクトは、受け入れている妊産婦のほとんどが福島からで、滞在期間も長期化していることから、一般からの寄付とメッセージを寄せてほしいと訴えている。 |














