石巻の小学校で足湯サービス 70人が疲れを癒す [2011年03月30日(Wed)]
![]() 若者ボランティアと対話しながら足湯を使う被災者 日本財団の東北地方太平洋沖地震災害支援センターは、避難所で不自由な生活をしている被災者支援のため足湯サービスのボランティアを現地に派遣、その第1陣が29日から宮城県石巻市で活動を始めた。会場の小学校体育館では避難した人たちなど70人が足湯を利用、震災以来の疲れを癒した。 |
![]() 足湯のための準備風景 今回石巻市に入ったのは、日本財団が足湯サービスボランティアとして募集した第1陣21人。28日に石巻市に到着、災害ボランティアと調整して吉野町1丁目にある市立湊小学校の体育館のステージを会場として設営し、29日午前11時半からサービスを始めた。同小学校は、津波被害を受けた人たちの避難所の一つになっており、現在も約500人が生活をしている。 ![]() さまざまな年代層の人たちが疲れを癒す この日、足湯を利用したのは避難所で暮らす人や同小学校周辺の人たちなど約70人。お年寄りから幼い子どもまでは幅広い年代層の人たちがボランティアと話をしながら、ひと時の休息の時間を持った。被災者は辛い経験とその後の自宅や職場の片づけなどで疲れ切っており、足湯に浸かった1人は「あったかくて気持ちがいい。やっとゆっくりすることができた」と、つぶやいていた。 ボランティアとしてこの足湯サービスに参加した大学生の鈴木祐太さんは「被災地の悲惨な光景に、言葉も出なかった。被災者から足湯を通して話を聞いたことで自分がやらなければならないことが見えてきた」と思いを話してくれた。 ![]() ![]() バスで出発する第2陣/卒業生のために花道がつくられた 足湯サービスがあった同小学校では、同日午前11時から36人の卒業式も行われた。このうち4人は避難先が遠いなどの理由で欠席したが、災害ボランティアによって泥が除去され、避難所の人たちが手伝って「卒業おめでとう」という横断幕が張られた教室で6年生に卒業証書が渡された。この後、卒業生は自衛隊やボランティアたちが作った花道を通り、拍手の中、学校を後にした。 足湯サービス第1陣は4月1日午前まで。第2陣30人は30日に東京を出発、31日から4月3日午前まで同小学校でボランティア活動をする。 |
