子どもたちとともにボランティア活動 宮城・石巻の復興を支援 [2011年03月22日(Tue)]
子どもたちも湊小で泥出しを手伝う 巨大地震と大津波でいまなお行方不明者が1万人を超える宮城県石巻市。仙台に次いで同県第二の都市は壊滅的状況にある。20日には地震で倒壊した家の中から80歳の女性と孫の16歳の男子高校生が9日ぶりに発見、救出されるという明るいニュースもあったが、市全体の復興には相当な時間がかかる見通しだ。そんな、がれきと化した街に災害ボランティアたちが支援に駆け付け、復旧に向けて活動を始めている。 |
プールには流された車が 日本財団は震災直後「東北地方太平洋沖地震災害支援センター」を設置し、被災者支援の活動をスタートさせた。同センターの担当者らも石巻市内に入り、NPOと連携し、救援活動を進めている。石巻に入った同センターの沢渡一登職員からの報告によると、拠点の一つとしている石巻市内の集会所には、数十人のボランティアが寝泊まりしながら、市内各地に出かけ、さまざまな作業を手伝っているという。 積まれたように津波で流された車 このうち吉野町1丁目にある市立湊小学校では、50人のボランティアがスコップなどを使い、教室や体育館に入り込んだ泥と砂を出す作業を黙々と続けている。この作業には泥の臭気が漂うなか、大人に交じって子どもたちも参加しているという。近くの旧北上川河口には乗用車が落ちたままになっており、周辺の至るところでがれきの中に横転した車が無残な姿をさらしており、沢渡職員は現地の状況について「想像以上にひどい」と、話している。このほか日本財団は同市中央2丁目で、浄水プラントメーカー、戸倉工業から提供された生活用水確保のための淡水化処理装置(大型浄水器)の設営も行っている。 私も役に立ちたい・・・ / ボランティア受付の小屋もできた 日本財団の支援センターは、阪神・淡路大震災後発足した「震災がつなぐ全国ネットワーク」と連携して被災者支援を続けており、足湯隊の派遣も検討している。今度の災害は極めて甚大で救援活動の長期化が予想されるとして、これに対応するため広範な分野のNPOの連携を目的に、せんだい・みやぎNPOセンターと全国のNPOが協力して「被災者をNPOとつないで支える合同プロジェクト」(つなプロ)が設置された。日本財団の公益コミュニティサイト「CANPAN」もつなプロに参加、全国のNPOと一体となって幅広い支援活動を続ける。 |