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日本のろう教育の実情を学ぶ ベトナムの聴覚障害学生 [2010年03月09日(Tue)]

バイリンガルのろう学校明晴学園で

聴覚に障害があるベトナムの11人の大学生が日本財団の招きでこのほど来日、1週間日本に滞在し、中央ろう学校や聴覚障害児のための国語学習塾、バイリンガルのろう学校「明晴学園」などを見学し日本のろう教育関係者と交流した。いずれもが日本財団の支援で大学の教員養成コースで学んでおり、将来はベトナムのろう教育の中心を担うことを期待されている人材だ。日本財団を訪れた学生たちに対し、笹川陽平日本財団会長は、いい指導者になって活躍してほしいと激励した。
笹川会長を訪問

来日したのは、ベトナム南東部にあるドンナイ省教員養成大学で学んでいるグエン・ディン・モン・ザンさん、チャン・ヒュー・ドック君ら女性5人、男性6人と引率の教師1人。2月21日に来日し、28日までの日程で日本のろう教育の実情を視察した。22日には日本財団の笹川会長に会い、日本への招待に感謝するとともに、大学での学習状況について報告。「以前は先生の言っていることが理解できなかったが、手話を使って勉強できるようになったので、現在はよく授業を理解することができる。こうした学校が増えればいいと思う」「将来は、手話を使い若者の教育をしたい」などと語った。これに対し笹川会長は「皆さんの学問をしたいという情熱をサポートできたことはうれしい。いい先生になり、ベトナムのろう者が健常者と同じ教育を受けられるよう、素晴らしい指導者になってください」と述べた。

 
メリハリのある早瀬さんの授業/早瀬さんの授業を熱心に見詰める学生

学生たちは23日には、日本で初めてろう者として薬剤師になった早瀬久美さんが勤務する昭和大学病院訪問したあと、早瀬さんの夫の映画監督、早瀬憲太郎さんが東京・五反田で経営するろう児のための国語学習塾「早瀬道場」の授業風景を見学した。自身もろう者である早瀬さんは、ろう者をテーマにした映画の制作を手掛けているほか、1993年から「早瀬道場」を開いている。この塾には幼児から高校生までが学んでおり、ベトナムの学生が訪問した際は小学校2年(8歳)の男女2人が学んでいた。早瀬さんも子どもも床に座り、手話と紙、鉛筆を使って文章の読み方についての授業が進められる。学生たちは早瀬さんのゼスチャー入りのメリハリのある教え方に感心した様子で、学生の一人は「コミュニケーションの取り方がうまいですね。自分が教えるときの参考にしたい」と、話していた。学生たちは24日には、日本手話(手話)を第一言語に、日本語の読み書き(書記日本語)を第二言語として教えるバイリンガルのろう学校「明晴学園」で、授業を参観。「視覚を重視した開放的な作りやチャイムを光で知らせるシステムがよかった」などと感想を話していた。

明晴学園でベトナムのダンスを披露

日本財団は、1999年からベトナムで聴覚障害者向けの高等教育支援のプログラムを実施しており、小学校の教員を養成する2年間の教員養成コースで今回来日した11人が学んでいる。近い将来、この中からベトナムでは初めてのろう者の教師が誕生することになる。(石井克則)
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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:12 | 国際 | この記事のURL | コメント(0)
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