子どもの貧困対策事業を応援して下さっているみなさま
いつもありがとうございます。
担当職員のうめはらです。
改めて活動で出会った子どもたちのことについて、みなさんに知ってもらおうと思います。
おかげさまで子どもの貧困対策事業は5年目を迎え、卒業生がボランティアとして活躍してくれる場にもなりました。
また高校も卒業し、専門学校への進学をしている卒業生もいます。
そんな卒業生に自分を振り返ってもらい色々と話を聞きました。
卒業生たちに話を聞いていて思うのは、
高校受験が大きな転機になり
ここがただの居心地のいい場所というだけではないこと。
ひとりではどうしようもないことが高校受験で分かって
大人に頼ることが必要になって、活動で少しずつ信頼できて
自分から大人に助けを求めることができる力をもてる。
そういう場所なんだということです。
今回はさゆちゃん(仮)の出会いから卒業までのお話しの
最終回そのBです。
その@はコチラ
そのAはコチラ---------------------------------------------
受験まであと1か月『このころ、一緒の高校受験する友達と一緒に勉強するようになったり、
先生がうちのためにプリント用意してくれたり、
もちろんこの勉強会もあったり、
お母さんが教材買ってくれたり…
色んな人が自分を見ててくれた気がする。
なんやろ受験近いのにすっごいこの時期楽しかったな。』勉強会に来たころは、夜遊びで出会った他の学校の生徒としか関係ができていなかった、さゆちゃん。
人とのあたたかいつながりが、さゆちゃんを元気にしていきました。
そして、とうとう受験へ受験後、他のメンバーからは報告があったものの
合格発表を過ぎても、さゆちゃんからは連絡が来ませんでした。
「これは・・・だめだったのかな?」
とサポーターもあきらめていました。
3月末、最後の勉強会卒業パーティをサポーターで企画しました。
さゆちゃんは少し遅れて登場。
「ごめんごめん、受験のあと熱出ちゃって!全然、ヨユー!合格してたよー!」と報告してくれましたが…
あれ?いつもより元気ないのかな?
サポーター手作りの卒業証書を渡したり
クレープを作ったり
これまでの写真をスライドショーで見たり
あっというまに時間が過ぎていきました。
そしてサポーターからひとりひとりメッセージを送り、
よし解散っ!と言おうとすると…
「あー!!待って待って!!さゆからサプライズがありますー!!!!」とサポーターの名前をひとりひとり呼び、手紙を渡してくれました。
さゆちゃんが元気がないのかな?
と思ったのはサプライズでそわそわしていたからだったよう。
サポーターも予想もしていなかった出来事に涙。
自分たちには何ができているのか? と不安になることも多かったサポーター。
自分たちのことを見てくれていたんだ。伝わっていたんだ。
そう思わせてくれるようなメッセージを、さゆちゃんはひとりひとりに書いていたようです。
『お礼を言いたかったのは後から思えばあるけど、それよりサポーター泣かしたかってんなー! あれは記録に残る涙サプライズやな。』さゆちゃんは今アルバイトをしながら高校に行き、たまに顔を出してくれています。
愚痴を言いながらもアルバイトでのつながりもできて、
浮き沈みはありますが表情はとても明るくなっています。
このインタビューをしたのも、そんなふらっとあらわれたとき。
『さゆさまが、未来の子どもたちのために!しゃーなしで答えてあげよう。』最後にさゆちゃんからのお手紙です。
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Dear うめちゃん
今まで、親にも学校の先生にも信じてもらえんかったけど
ここではじめて自分出してみてもいいかなっていう大人に会えたかも!
一緒に笑ったり、落ち込んだりしてくれることがほんまにうれしかった。
さゆもみんなみたいな大学生になりたいなあ。なって、ボランティアやってみたいなあ。
ほんでいつかうめちゃんポジションなりたい! 塾長みたいな!
ほんで、ちょっと勇気を出したら、ええ大人も中にはいるんやでって言いたい。
中学生たちに!
なんかな、大人になるん結構楽しみ★ うめちゃんには感謝してる☆
From さゆ――――――――――――――――――――――――――――――