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よりそって〜子育て相談室の窓から〜第3回 [2012年01月05日(Thu)]

事務局 田中ですヒヨコ

山科醍醐こどものひろばは、「コッペパン」という機関誌を発行しています。山科醍醐こどものひろばの前身である「山科醍醐 親と子の劇場」が発足した1980年に創刊し、30年以上続いているものです。

この「コッペパン」には、内容の濃い記事がたくさんあるので、時々ブログでご紹介しています<今年も、コラム「よりそって」より、記事をひとつ転載しますドキドキ大


よ り そ っ て  【第3回】 〜 子 育 て 相 談 室 の 窓 か ら 〜
 【スクールカウンセラー:渋谷郁子】
 <コッペパン 2010年10月掲載分>

「じゃあ,これが最終回ってことな。」すっきりした表情で自分の教室に戻っていく。廊下を歩く後ろ姿を見ていると,最初に会った頃の自信のなさはすっかり消え失せ,なかなか堂々としていた。この日,2年間続けたカウンセリングが終了した。

「サヨナラだけが人生だ」といったのは,誰だったか。この次,彼と偶然出会ってもきっと,気付かないふりか,ちょっと照れくさそうに頭を下げて通り過ぎるにちがいない。必要とされなくなるのは,その人が無事な証拠。私たちは,誰かの人生にちょこっと登場して,ほんのいっときお付き合いし,また別れていく。いつまでも「あの人がいてくれたおかげ」などと言われるよりも,元気になって記憶も薄れて、何かの折に「そういや、あんな人いたっけ」と思い出してもらえるぐらいが望ましい。あくまで裏方で,通りすがりだ。だからこそ,できることや言えることがあると思う。全面的に誰かの人生に参加するわけではない距離感が,私は結構気に入っている。

 さて,仕事の上では見送り役になることが多い私だが,プライベートでは,なかなか提出できない宿題を抱えて,12年間もぐずぐずしている。12年前といえば,ただの子どもだった。ただの子どもが,ただの年増になった。ほとんど信じがたい年月である。そろそろ宿題を仕上げて,次の場所に進まなければ,と思っている。サヨナラはさびしいし,長くいるほど居心地は良くなる。けれども私がしたように,私の後ろ姿を見てくれるだろう人たちがいる。私も昔より,少しは堂々と歩けるだろうか。なんとはなしに背中にじんわり温かいものを感じながら。こうしてサヨナラする側になってみると,見送ってくれる人のありがたみをつくづく感じる。

 数年前に家を出た時は,まだ全然わかっていなかった。勢いのままに飛び出して,まるで犬が後足で砂をかけるようだった。背中に感じる温もりなんか,うっとうしいとさえ思った。ごめん,お母さん。あのとき,見送ってくれた母がいたから今,一応おとなの顔をしていられる。
 見送ったり見送られたり,そんなことを繰り返して,今日を生きていく。サヨナラは人生の原動力だ。


子育てに関するコラム、これからもお届けします。お楽しみに…ヒヨコ
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