「愛国心」を持ち、自信のある国民を育むために。 〜平成27年の教科書採択に向けて〜 [2014年09月27日(Sat)]
■ 平成20年の教育基本法で「愛国心」を明記
私たち幸福実現党は、昨年より「日本の誇りを取り戻す」活動を展開し、国会での議論や、政府の動きにも大きな影響を与えて続けています。 そうした中、来年に、全国の中学校の教科書について4年に一度の見直しの時期がやってきます。 私は、この教科書採択について、特に歴史認識の観点に立って、重要視するものであります。 第1次安倍内閣の平成18年、教育基本法が約60年ぶりに改正され、「愛国心」に関して、以下のような文言を掲げることによって、その重要性が強調されました。 教育基本法 第2条第5項より 「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」 平成23年に、改正後最初の教科書採択が行われ、その主旨を踏まえた内容が求められましたが、実際には、従来の左翼的な歴史観に基づいた内容が残されており、多くの課題が残っています。 ■ 国民の誇りを失わせる「南京事件」の記述 例えば「南京事件」について、幾つかの中学校の歴史教科書の記述では、当時の日本軍による残虐性を想起させるような以下のような言葉を使っています。 T書籍 「特に南京占領にさいしては、捕虜・武器をすてた兵士・老人・女性・子どもまで含めた民衆を無差別に殺害しました。」「この事件は『南京大虐殺』として国際的に非難されましたが、国民には知らされませんでした。」 S書院 「諸外国は、この南京大虐殺事件を強く非難したが、当時の日本人のほとんどはこの事実さえ知らされなかった」 N書籍 「年末には日本軍は首都南京を占領したが、そのさい、20万人ともいわれる捕虜や民間人を殺害し、暴行や略奪もあとをたたなかったため、厳しい国際的非難をあびた(南京事件)」 以上のとおりです。 「南京事件」は、当ニュースファイルで何度も取り上げている通り、その場に居たという方の「証言」以外に虐殺を行ったという証拠がなく、また当時の国際社会として、批判されたこともありませんでした。いわば戦勝国側のねつ造によってでっち上げられた「事件」であります。 そのような、ねつ造された事件について、日本人があたかも野蛮な民族であるかのようなイメージを持たせる記述は、子供たちが祖国に誇りを持つことを妨げ、自信を失わせる結果になります。 ■ 左翼的な歴史観に基づく記述が目立つ その他、歴史教科書には、韓国や、沖縄に関して左翼的な史観に基づく記述が目立ちます。 その中で、私たちの世代(40歳代)が聞いたこともなかった「琉球処分」なる言葉がゴチック体で記載されています。 これは、明治維新後に当時の政府が強引に日本領に編入された、ということで一つの侵略の歴史を想起させるものであります。「処分」という言葉には、そのようなイメージを乗せたのだと思います。 また韓国関係では、明治期以降の日本による植民地支配で、朝鮮人に対して厳しい弾圧を加えているイメージで覆われています。 その中で、大東亜戦争時に、「多くの朝鮮人が『動員』された」、との記載もありますが、当時、朴槿惠大統領の父親に当たる朴正煕元大統領が血書を書いて、士官学校に志願したことなど、多くの朝鮮人が志願したことにはほとんど触れていません。 その他、少し目を通してみるだけで、以下のような特徴が目につきます。 ○ 社会主義的な考え、共産圏の「五か年計画」を評価 ○ 結果平等の歴史が、「近代化」だという考え。 ○ 自由主義経済にはバブルが付き物で危険。 ○ 高度経済成長には、公害などの否定的な印象を与える。 ○ 農民一揆は、支配者の搾取から逃れることで、正当な事。 本当に子どもたちの幸せを願うのであれば、誇りと自信を持たせる教育を進めるのが、人間として、当たりまえの感情です。残念ながら、現状を見る限り、現在の教育はその反対の結果を目指しているように見えて仕方がありません。 このような現状で、教育基本法改正の主旨が理解されたと言えるのでしょうか。大きな不安が残ります。 ■ 歴史教育の中で教えるべき事は何か 日本人として、本当に教えるべき自国の歴史として ○ 過去に努力によって成功し、尊敬された数々の偉人たち ○ 欧米諸国に比較して、非常に長い歴史を持っている事 ○ 歴代の天皇を中心に、徳に基づき「和の政治」が行われてきた事 など、もっと強調されてもよいのではないでしょうか。 例えば、渡部昇一上智大学名誉教授も指摘しているのですが、平安時代では、300年にわたり、一件も死刑がなったといわれています。こうしたことは、世界に誇るべきことでもあります。 また、大東亜戦争をきっかけにして、アジア・アフリカの諸国が欧米の植民地支配から独立を果たすことができ、インドなど多くの国々から感謝されていることが全く記載されていないことが、大きな問題だと思います。 ■ 使命を持った教科書会社の取り組みを支援しよう その一方、I社のように「愛国心を持つ子供たちを育てていく」という明確な使命感をもって取り組んでいる会社もあります。 I社の教科書は、特に、日本の神話時代からの偉人を数多く取り上げるなどの方針を明確にして、編集を行ってきました。 この歴史教科書は、すでに国防上の重要な地域である石垣市、与那国町を含む八重山採択地区にて採択されており、この地域の教育において、日本の歴史に誇りを持つ子供たちが育っていくことが期待されています。 私個人としては、このような取り組みを強く支援していきたいと思うものであります。 中学校の歴史教科書の採択は、平成27年度において、地元の住民の声を聞く「パブリックコメント」などの機会もあります。多くの国民の声を結集し、日本の誇りを取り戻し、「愛国心」を持つ子供たちを育てて参りましょう。 |