内部統制の評価(1)[2016年05月27日(Fri)]
2016年5月27日(金)
おはようございます。今朝は暑さでいつもより早く目が覚めました。少しボーっとしています。昨日は、ある法人の理事長と仕事の関係でお話をしてきました。経営管理や監査の位置付けについてディスカッションしたのですが、民間出身の方なので、話が噛みあいポンポンと響くように、段取りを決めることができました。やはり、同じ目線の方と仕事をするのは楽しいものですね。今日も元気で行きましょう。
(要旨)
@内部統制って何?
A内部統制をどの程度機能させるかは法人の姿勢による
B内部統制の目的にはどんなことがある?
さて、本日のテーマは「内部統制の評価(1)」です。前回まで、リスク・アプローチの考え方に基づく自治体や非営利法人の監査をする際には、リスク評価には内部統制と密接な関係があることをお伝えしました。今回から、しばらく内部統制の話をします。
@内部統制って何?
内部統制って、そもそも何のことでしょうか?小難しい定義は別として平たく言うと、法人の活動が上手く流れるようにするための組織体制、守るべきルールや手続を示したものであり、それに基づいて管理する仕組みのことを言います。
組織として活動するのに、組織の一員が勝手にばらばらな動き方をすれば、当然に効率は悪くなります。また、その人の実施したことを誰かが確認していないとヌケモレが生じやすくなります。さらには、一人に業務が集中しすぎると、誰も見ていないので不正が起こりやすくなります。
このような弊害を未然に防ぎ、法人として業務が円滑に進むようにするための仕組みが内部統制です。組織で活動する以上、必ず内部統制はあります。それは一人で業務をするには限界があり、他の人と一緒に仕事をするには、こうしたルールが必要になるからです。
A内部統制をどの程度機能させるかは法人の姿勢による
では、この内部統制があるとしても、みなさんの団体ではどの程度機能しているでしょうか。昨日のニュースで、どこかのタクシー会社の元経理部長が2億円ほど会社のお金の使い込みをした事件がありました。
これって、何故起きたのでしょうか。詳細はわかりませんが、経理事務を一人ですべてやっていて、誰もチェックする人がいなかったようです。最初はきちんと処理していたはずですが、誰も見ていないことを受けて魔が差したでしょうか。
もし、この会社にある程度のチェックのシステムがあり、誰かの確認を受けていれば簡単には使い込みはできなかったと思います。ですが、その人を信用していたと思いますが、それに安心してチェックを怠ったと言えなくもありません。
この辺は、法人により様々だと思います。少人数の組織と大人数の組織ではその意識も違うことは容易に想像できます。ですが、複数の人が業務をする瞬間に、最低限のチェックする仕組みは必要です。それをどの程度行うかは、法人の姿勢の問題と言えるかもしれません。
B内部統制の目的にはどんなことがある?
では、内部統制を機能させるにはどうすれば良いでしょうか。それを示す前に、内部統制には4つの目的があります。まず、業務の有効性・効率性です。これは業務が法人の事業目的に沿って効率よく回すことが求められます。
次に、財務報告の信頼性です。事業活動は最終的に法人の決算書に反映されますが、活動結果がきちんと報告され信頼されることが求められます。間違った報告がされないことが必要です。
その次に、法令等の遵守です。これは、法律等を守れということで、違法なことはダメですよということでわかりやすいと思います。最後に、資産の保全です。法人の活動をするには元手が要りますし、それを資産として管理することが求められます。
このように、事業活動を効果的効率的に実施するための内部統制には4つの目的があります。この目的を達成する際に、どんなリスクがありどのようにこれを評価していくのでしょうか。次週に続きます。
おはようございます。今朝は暑さでいつもより早く目が覚めました。少しボーっとしています。昨日は、ある法人の理事長と仕事の関係でお話をしてきました。経営管理や監査の位置付けについてディスカッションしたのですが、民間出身の方なので、話が噛みあいポンポンと響くように、段取りを決めることができました。やはり、同じ目線の方と仕事をするのは楽しいものですね。今日も元気で行きましょう。
(要旨)
@内部統制って何?
A内部統制をどの程度機能させるかは法人の姿勢による
B内部統制の目的にはどんなことがある?
さて、本日のテーマは「内部統制の評価(1)」です。前回まで、リスク・アプローチの考え方に基づく自治体や非営利法人の監査をする際には、リスク評価には内部統制と密接な関係があることをお伝えしました。今回から、しばらく内部統制の話をします。
@内部統制って何?
内部統制って、そもそも何のことでしょうか?小難しい定義は別として平たく言うと、法人の活動が上手く流れるようにするための組織体制、守るべきルールや手続を示したものであり、それに基づいて管理する仕組みのことを言います。
組織として活動するのに、組織の一員が勝手にばらばらな動き方をすれば、当然に効率は悪くなります。また、その人の実施したことを誰かが確認していないとヌケモレが生じやすくなります。さらには、一人に業務が集中しすぎると、誰も見ていないので不正が起こりやすくなります。
このような弊害を未然に防ぎ、法人として業務が円滑に進むようにするための仕組みが内部統制です。組織で活動する以上、必ず内部統制はあります。それは一人で業務をするには限界があり、他の人と一緒に仕事をするには、こうしたルールが必要になるからです。
A内部統制をどの程度機能させるかは法人の姿勢による
では、この内部統制があるとしても、みなさんの団体ではどの程度機能しているでしょうか。昨日のニュースで、どこかのタクシー会社の元経理部長が2億円ほど会社のお金の使い込みをした事件がありました。
これって、何故起きたのでしょうか。詳細はわかりませんが、経理事務を一人ですべてやっていて、誰もチェックする人がいなかったようです。最初はきちんと処理していたはずですが、誰も見ていないことを受けて魔が差したでしょうか。
もし、この会社にある程度のチェックのシステムがあり、誰かの確認を受けていれば簡単には使い込みはできなかったと思います。ですが、その人を信用していたと思いますが、それに安心してチェックを怠ったと言えなくもありません。
この辺は、法人により様々だと思います。少人数の組織と大人数の組織ではその意識も違うことは容易に想像できます。ですが、複数の人が業務をする瞬間に、最低限のチェックする仕組みは必要です。それをどの程度行うかは、法人の姿勢の問題と言えるかもしれません。
B内部統制の目的にはどんなことがある?
では、内部統制を機能させるにはどうすれば良いでしょうか。それを示す前に、内部統制には4つの目的があります。まず、業務の有効性・効率性です。これは業務が法人の事業目的に沿って効率よく回すことが求められます。
次に、財務報告の信頼性です。事業活動は最終的に法人の決算書に反映されますが、活動結果がきちんと報告され信頼されることが求められます。間違った報告がされないことが必要です。
その次に、法令等の遵守です。これは、法律等を守れということで、違法なことはダメですよということでわかりやすいと思います。最後に、資産の保全です。法人の活動をするには元手が要りますし、それを資産として管理することが求められます。
このように、事業活動を効果的効率的に実施するための内部統制には4つの目的があります。この目的を達成する際に、どんなリスクがありどのようにこれを評価していくのでしょうか。次週に続きます。