貴法人の安定的な収入財源の優先順位は設定されていますか その3[2016年05月26日(Thu)]
2016年5月26日(木)
おはようございます。先週はサクランボの話をしました。今週はイチゴです。ずいぶん前にイチゴの苗を買ってきまして、庭の片隅に植えたところ、すぐに実ができました。小粒だったのですが、それでも実がなったことのうれしさを今でも覚えています。そうこうしている内に、年々株が増えてきました。イチゴは生命力が強く、毎年、この時期になると少しずつ勢力を伸ばしています。おかげさまで今年もご相伴に与りましたよ。自分の仕事もこうありたいものですね。今日も張り切って元気に行きましょう。
(要旨)
@ターゲット企業の絞り込みを行う体制を作る
Aターゲット企業の担当者の絞り込みを行う
B企業のCRMと寄附の提案を考える
さて、本日のテーマは「貴法人の安定的な収入財源の優先順位は設定されていますかその3」です。前回、企業から継続的に寄附を受けるためには、NPO法人と企業との接点を戦略的に考える必要があることをお伝えしました。今回は、企業のCSRとCRMを繋げる具体的な対応の話をもう少し深堀したいと思います。
@ターゲット企業の絞り込みを行う体制を作る
いくら、企業がCSRを実施していると言っても、企業の取り組みは様々です。企業は営利企業ですから、最終的には自社の利益を常に考えた中での取り組みです。そうすると、寄附を受けたいNPO法人との親和性というか相性みたいなものがあります。
NPO法人の活動と親和性のある企業がどれくらいあるのか、本当に企業の取り組みが自分たち団体の活動と接点を継続できるのか、慎重にリサーチしなければなりません。この点、企業もCSRを広報戦略として様々な形で情報発信していますので、日頃からそれらの情報をキャッチアップしておく必要があります。
NPO法人がこうした企業をリサーチし、絞り込みを行うためには、やはり専担の担当者がいることが望ましいです。片手間にやるのではなく、団体の成果を出す目標を設定し、企業との交渉を行う権限と責任を付与するなど、組織としての取り組みが必要です。
Aターゲット企業の担当者の絞り込みを行う
ターゲット企業の絞り込みをした後は、いよいよその企業へのアプローチになります。その際、ゴールは企業のCRMと寄附の提案をして受け入れられることになるので、そもそも企業の誰と交渉するかが重要となります。
大手企業の場合、CSRの担当部署として専従者を何人も抱えて組織的に活動している場合もあれば、意外のほか、こじんまりとした組織で活動している場合もあります。この辺は、CSR部門がその企業の中での位置付けにより変わってきます。通常、花形のセクションでないことが多いです。
逆に、中小企業の場合はどうでしょうか。CSRの担当部署があればまだよい方で、総務部や企画部辺りが兼務で社員が担当している企業が少なくありません。あるいは、そもそもそうした担当窓口がない場合もあります。
一方、中小企業の経営者がCSRに熱心な場合もあります。中小企業の場合、稼ぐための人員配置を優先しますので、直接的な稼ぎにならない人を置く余裕はありません。ですが、社長がそうした役割を果たしている企業もあります。
このように、ターゲット企業を決めても実際に誰に会いに行くのか、誰と交渉すれば効果的なのかを見極めないと徒労に終わることがあり得ます。いわゆるキーパーソンは誰だということを踏まえて対応する必要があります。
B企業のCRMと寄附の提案を考える
こうして、ターゲット企業とキーパーソンを決めるといよいよ提案になります。ここまで来ると、企業もNPO法人をイコールパートナーとしての対応をしてもらいやすくなりますので、具体的な交渉が可能となります。
そのポイントは前回お伝えしたように、NPO法人と企業のwin-winの関係を作ることに尽きます。企業もCRMにより利益が出て、その利益の中から寄付を受けるスキームです。企業の中でも社会的な課題をビジネスの手法で解決するケースは増えてきています。
あるいは、こうしたソーシャルビジネスをサポートする中間支援団体もあります。最終的には人と人の出会いや同じ考え方や志を持った方々の英知を結集すれば、こうしたケースは増えてくると思います。
何が正解かはありません。ひとつひとつ実践を積み上げていくだけです。そのような取り組みに私もできるだけ関与し、具体的な事例を紹介できればと思います。
おはようございます。先週はサクランボの話をしました。今週はイチゴです。ずいぶん前にイチゴの苗を買ってきまして、庭の片隅に植えたところ、すぐに実ができました。小粒だったのですが、それでも実がなったことのうれしさを今でも覚えています。そうこうしている内に、年々株が増えてきました。イチゴは生命力が強く、毎年、この時期になると少しずつ勢力を伸ばしています。おかげさまで今年もご相伴に与りましたよ。自分の仕事もこうありたいものですね。今日も張り切って元気に行きましょう。
(要旨)
@ターゲット企業の絞り込みを行う体制を作る
Aターゲット企業の担当者の絞り込みを行う
B企業のCRMと寄附の提案を考える
さて、本日のテーマは「貴法人の安定的な収入財源の優先順位は設定されていますかその3」です。前回、企業から継続的に寄附を受けるためには、NPO法人と企業との接点を戦略的に考える必要があることをお伝えしました。今回は、企業のCSRとCRMを繋げる具体的な対応の話をもう少し深堀したいと思います。
@ターゲット企業の絞り込みを行う体制を作る
いくら、企業がCSRを実施していると言っても、企業の取り組みは様々です。企業は営利企業ですから、最終的には自社の利益を常に考えた中での取り組みです。そうすると、寄附を受けたいNPO法人との親和性というか相性みたいなものがあります。
NPO法人の活動と親和性のある企業がどれくらいあるのか、本当に企業の取り組みが自分たち団体の活動と接点を継続できるのか、慎重にリサーチしなければなりません。この点、企業もCSRを広報戦略として様々な形で情報発信していますので、日頃からそれらの情報をキャッチアップしておく必要があります。
NPO法人がこうした企業をリサーチし、絞り込みを行うためには、やはり専担の担当者がいることが望ましいです。片手間にやるのではなく、団体の成果を出す目標を設定し、企業との交渉を行う権限と責任を付与するなど、組織としての取り組みが必要です。
Aターゲット企業の担当者の絞り込みを行う
ターゲット企業の絞り込みをした後は、いよいよその企業へのアプローチになります。その際、ゴールは企業のCRMと寄附の提案をして受け入れられることになるので、そもそも企業の誰と交渉するかが重要となります。
大手企業の場合、CSRの担当部署として専従者を何人も抱えて組織的に活動している場合もあれば、意外のほか、こじんまりとした組織で活動している場合もあります。この辺は、CSR部門がその企業の中での位置付けにより変わってきます。通常、花形のセクションでないことが多いです。
逆に、中小企業の場合はどうでしょうか。CSRの担当部署があればまだよい方で、総務部や企画部辺りが兼務で社員が担当している企業が少なくありません。あるいは、そもそもそうした担当窓口がない場合もあります。
一方、中小企業の経営者がCSRに熱心な場合もあります。中小企業の場合、稼ぐための人員配置を優先しますので、直接的な稼ぎにならない人を置く余裕はありません。ですが、社長がそうした役割を果たしている企業もあります。
このように、ターゲット企業を決めても実際に誰に会いに行くのか、誰と交渉すれば効果的なのかを見極めないと徒労に終わることがあり得ます。いわゆるキーパーソンは誰だということを踏まえて対応する必要があります。
B企業のCRMと寄附の提案を考える
こうして、ターゲット企業とキーパーソンを決めるといよいよ提案になります。ここまで来ると、企業もNPO法人をイコールパートナーとしての対応をしてもらいやすくなりますので、具体的な交渉が可能となります。
そのポイントは前回お伝えしたように、NPO法人と企業のwin-winの関係を作ることに尽きます。企業もCRMにより利益が出て、その利益の中から寄付を受けるスキームです。企業の中でも社会的な課題をビジネスの手法で解決するケースは増えてきています。
あるいは、こうしたソーシャルビジネスをサポートする中間支援団体もあります。最終的には人と人の出会いや同じ考え方や志を持った方々の英知を結集すれば、こうしたケースは増えてくると思います。
何が正解かはありません。ひとつひとつ実践を積み上げていくだけです。そのような取り組みに私もできるだけ関与し、具体的な事例を紹介できればと思います。