銀行から融資を引き出す際の重要事項とは、その2[2016年03月16日(Wed)]
2016年3月16日(水)
おはようございます。昨日は仕事の関係で少し嫌なことがありました。相手がその理由を言ってくれないものですから、こちらで斟酌するしかありません。結果に対する原因は必ずあるので、同じ失敗をしないように精進しようと思っています。今日も元気で張り切って行きましょう。
(要旨)
1.月次決算や4半期決算をして自社や団体の財務状況を常に把握しておく。
2.自社や団体の経営目的や理念を反映した会社概要を用意しておく。
3.普段から銀行に顔を出しておき、会計事務所を活用する。
さて、本日のテーマは「銀行から融資を引き出す際の重要事項とは、その2」です。前回、「銀行から融資を引き出す際の重要事項とは」で、最近の地域の銀行の状況の一端として、銀行の内部事情をお伝えしました。https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201603/09
今回は、それを受けて、本題である「銀行から融資を引き出すためにはどうすればよいか」です。すでにお伝えしているように、銀行は融資拡大を金融庁から要請されてはいるが、なかなかそれに専念できる状況にはありません。
したがって、融資が欲しい会社や団体はその事情を先回りして対応することが求められます。その方法のいくつかをお知らせします。
1.月次決算や4半期決算をして自社や団体の財務状況を常に把握しておく。
のっけから、何を当たり前のことを言っているのと言われそうですが、私の経験からすると案外、月次決算や4半期決算をしていない中小零細企業や団体は多いです。
ここでの月次決算や4半期決算のレベルは、単に会計ソフトから試算表から出ている状態を言うのではなく、その出た数値について、前年比較や予算比較をしており、現在、どういう状況にあるかを他人に説明できるレベルです。
すなわち、自分のところの決算を自分の言葉で語ることができることです。銀行は融資には慎重です。何故なら、万一融資をして返済が滞ると銀行員の成績、ひいては銀行の成績に響くので、危ない橋は決して渡りません。
銀行は、自分の会社や団体の決算について、きちんと説明できない経営者を信用しませんので、融資に値する相手とみなさないからです。
2.自社や団体の経営目的や理念を反映した会社概要を用意しておく。
銀行の融資担当者はお客さんをたくさん抱えていますので、いちいちその会社や団体のことを詳しく知りません。ひどい話が現場にも顔を出すことがほとんどなく、書類だけでやりとりすることだってあり得ます。
そうすると、実際に融資申請する際に、自社や団体の経営目的や理念を反映した会社概要をあらかじめ作成していると、すごく重宝されます。融資担当者が融資稟議を上げるときの手間が省けるからです。
会社概要を作成する際には、経営者の人間性や想いをしっかり事業内容や組織体制などに反映させるとともに、事業計画に落とし込む必要があります。つまり、経営者の軸となる意思が会社概要を見る時に判断されますので、これはとても重要です。
3.普段から銀行に顔を出しておき、会計事務所を活用する。
銀行員も生身の人間ですから、当然、相性も好き嫌いもあります。まったく接点がなければ、この人誰ということで、なかなか相手にされません。ですので、できるだけ機会を見つけて銀行と接点を持つことをお勧めします。
銀行に口座を作るところから始まり、銀行の主催する勉強会やセミナーに顔を出す、銀行員を個人的に紹介してもらう、何でも良いので自ら動くことが必要です。
また、すでに融資を受けたり、預金を相当額預けているのであれば、上記1に示した月次決算や4半期決算書、さらには年次決算書を持って銀行に行くことです。
銀行もできるだけお客さんとの接点を持ちたいと思っていますので、こちらから決算書を持参して説明に行くと断られることはまずありません。その際、自分で説明できなければ、決算を見てもらっている会計事務所の活用をお勧めします。
もちろん、会計事務所と綿密に相談して作戦を立て、経営者は決算の大枠を理解して自分で説明するようにし、会計事務所は決算の詳細を経営者に代わって説明するという役割分担です。そのようなサービスを会計事務所に求めるのも良いと思います。
これを会計事務所が受けるかどうかで、また、会計事務所の自社や団体に対する対応をみることができます。その辺は経費との見合いかも知れませんが、一度トライしてみてください。
以上、銀行の内部事情を踏まえた融資を取り付ける方法をいくつかお伝えしました。事業を行う上で資金調達は最重要事項です。財源の一つとして融資を取り入れることができると、事業運営や展開が拡がります。ぜひ、銀行から融資を引き出すことにチャレンジしてみてください。
おはようございます。昨日は仕事の関係で少し嫌なことがありました。相手がその理由を言ってくれないものですから、こちらで斟酌するしかありません。結果に対する原因は必ずあるので、同じ失敗をしないように精進しようと思っています。今日も元気で張り切って行きましょう。
(要旨)
1.月次決算や4半期決算をして自社や団体の財務状況を常に把握しておく。
2.自社や団体の経営目的や理念を反映した会社概要を用意しておく。
3.普段から銀行に顔を出しておき、会計事務所を活用する。
さて、本日のテーマは「銀行から融資を引き出す際の重要事項とは、その2」です。前回、「銀行から融資を引き出す際の重要事項とは」で、最近の地域の銀行の状況の一端として、銀行の内部事情をお伝えしました。https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201603/09
今回は、それを受けて、本題である「銀行から融資を引き出すためにはどうすればよいか」です。すでにお伝えしているように、銀行は融資拡大を金融庁から要請されてはいるが、なかなかそれに専念できる状況にはありません。
したがって、融資が欲しい会社や団体はその事情を先回りして対応することが求められます。その方法のいくつかをお知らせします。
1.月次決算や4半期決算をして自社や団体の財務状況を常に把握しておく。
のっけから、何を当たり前のことを言っているのと言われそうですが、私の経験からすると案外、月次決算や4半期決算をしていない中小零細企業や団体は多いです。
ここでの月次決算や4半期決算のレベルは、単に会計ソフトから試算表から出ている状態を言うのではなく、その出た数値について、前年比較や予算比較をしており、現在、どういう状況にあるかを他人に説明できるレベルです。
すなわち、自分のところの決算を自分の言葉で語ることができることです。銀行は融資には慎重です。何故なら、万一融資をして返済が滞ると銀行員の成績、ひいては銀行の成績に響くので、危ない橋は決して渡りません。
銀行は、自分の会社や団体の決算について、きちんと説明できない経営者を信用しませんので、融資に値する相手とみなさないからです。
2.自社や団体の経営目的や理念を反映した会社概要を用意しておく。
銀行の融資担当者はお客さんをたくさん抱えていますので、いちいちその会社や団体のことを詳しく知りません。ひどい話が現場にも顔を出すことがほとんどなく、書類だけでやりとりすることだってあり得ます。
そうすると、実際に融資申請する際に、自社や団体の経営目的や理念を反映した会社概要をあらかじめ作成していると、すごく重宝されます。融資担当者が融資稟議を上げるときの手間が省けるからです。
会社概要を作成する際には、経営者の人間性や想いをしっかり事業内容や組織体制などに反映させるとともに、事業計画に落とし込む必要があります。つまり、経営者の軸となる意思が会社概要を見る時に判断されますので、これはとても重要です。
3.普段から銀行に顔を出しておき、会計事務所を活用する。
銀行員も生身の人間ですから、当然、相性も好き嫌いもあります。まったく接点がなければ、この人誰ということで、なかなか相手にされません。ですので、できるだけ機会を見つけて銀行と接点を持つことをお勧めします。
銀行に口座を作るところから始まり、銀行の主催する勉強会やセミナーに顔を出す、銀行員を個人的に紹介してもらう、何でも良いので自ら動くことが必要です。
また、すでに融資を受けたり、預金を相当額預けているのであれば、上記1に示した月次決算や4半期決算書、さらには年次決算書を持って銀行に行くことです。
銀行もできるだけお客さんとの接点を持ちたいと思っていますので、こちらから決算書を持参して説明に行くと断られることはまずありません。その際、自分で説明できなければ、決算を見てもらっている会計事務所の活用をお勧めします。
もちろん、会計事務所と綿密に相談して作戦を立て、経営者は決算の大枠を理解して自分で説明するようにし、会計事務所は決算の詳細を経営者に代わって説明するという役割分担です。そのようなサービスを会計事務所に求めるのも良いと思います。
これを会計事務所が受けるかどうかで、また、会計事務所の自社や団体に対する対応をみることができます。その辺は経費との見合いかも知れませんが、一度トライしてみてください。
以上、銀行の内部事情を踏まえた融資を取り付ける方法をいくつかお伝えしました。事業を行う上で資金調達は最重要事項です。財源の一つとして融資を取り入れることができると、事業運営や展開が拡がります。ぜひ、銀行から融資を引き出すことにチャレンジしてみてください。