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公監査の現状と課題についてその2[2016年03月04日(Fri)]
2016年3月4日(金)
 おはようございます。今朝はずいぶん暖かいですね。昨日飲み過ぎたのか、少し寝坊をしてしまいました。だんだんと季節の変わり目を感じています。こういう時こそ、風邪などひきたくないですね。今日も元気で行きましょう。

(要旨)
・監査の質を維持するインフラとして統一された監査基準がある
・監査委員の監査には統一された監査基準がない
・監査の品質を維持するためにも、自治体に統一された監査基準が必要

 さて、本日のテーマは「公監査の現状と課題についてその2」です。前回、監査委員監査の課題は専門性と独立性があり、外形的には独立性が疑われる制度設計になっていることをお伝えしました。https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201602/26

 今回は監査委員監査の専門性です。監査の世界では、監査の質を維持するインフラとして、統一された監査基準があります。民間企業の監査では、監査をする者は、すべからくこの監査基準に従って監査を実施しなければなりません。

 監査委員の監査も例外ではありません。ところが、この監査基準が曲者です。一応、監査基準らしきものはあるのですが、同じ自治体なのにばらばらです。統一されたものはなく、各自治体が自由に設定しています。

 都道府県と市町村では、監査基準の内容が異なっているのが普通です。規模は違うけれど、同じ行政運営をしているのだから、適用される基準は本来同じであるべきです。しかし、実際はそうなっていません。みなさん、それぞれ勝手に設定しています。

 こうした状況になっている背景として、統一された監査基準を設定する主体がないこと、自治体の監査にいわゆる監査の理論が導入されていないこと、自らが監査の品質に責任を持つ思想がないことなどが考えられます。

 前回にもお伝えしましたが、監査の質は監査結果に如実に反映されます。でも、監査結果の内容は本当に千差万別で、これで本当に監査を実施したのと首をかしげたくなるものもあります。もちろん、しっかり監査をしてその結果を公表している自治体も多いのですが、全体でみれば、現状では一定の品質を維持しているとは言えないと思います。

 こうした状況の中で、総務省が中心となり、自治体にも統一された監査基準が必要との意見を公表していますし、地方制度調査会でも取り上げられてもう待ったなしの段階に来ています。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000219868.pdf

 監査委員の監査もその大元は税金を使って実施されています。その意味でも、もっと監査委員監査に関心を寄せていただき、しっかり監査をしているか日頃から注意をしていただければと思います。 
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