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社会起業家の事業継続と経営基盤強化に役立つ情報について、公的機関15年の実績ある会計士の経験・ノウハウをお伝えします。
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NPO法人の事業別損益を経営判断に活用するポイント[2018年10月18日(Thu)]
 おはようございます。だいぶん気温が下がっている今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。自宅は標高300メートルの山の麓にありますので、随分寒くなっている感があります。これからは紅葉の季節が始まりますね。そうかと言えば、桜が季節違いで咲いてる地域もあると聞いています。

1.事業別損益を経営判断に活用することの意味

 何やら変な気候ですが、さて、時間が空きましたが、事業別損益の3回シリーズ最終回にしたいと思います。これまで事業別損益の重要性や実務上の対応について述べてきました。
https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201809/15
https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201809/26

 あらためて、事業別損益を把握する目的は何でしょうか。NPO会計基準で義務付けられているからでしょうか。もちろんそれもありますが、経営判断に活用するためです。事業型NPO法人の経営者にとって、その事業の採算や継続性を見るためには、当然にその事業が黒字か赤字かを知っておく必要があります。

 残念ながら、私がこれまで関わったきたNPO法人の中で、そうしたことの意識が十分でない経営者がいることもあります。逆に、そうしたことを積極的に意識して経営している法人経営者もいます。この辺は、かなりばらつきがあるというのが率直な印象です。

 私としては、それぞれのNPO法人が自らのビジョンミッションを掲げて事業をするわけですから、持続可能な経営を継続させるためにも、法人の事業を計数でしっかり把握していただきたいと考えています。

2.事業別損益を経営判断に活用する際の留意点その1

 では、NPO法人の事業別損益を経営判断に活用する際に何に留意すれば良いのでしょうか。ひとつは、計画と実績の比較です。NPO法人の事業計画における収支計画において、収支差額0を作成している法人を見ることがあります。

 この時点で、本当にこのNPO法人は事業で利益を上げる意識があるのかを疑ってしまいます。民間企業ならあり得ないことです。利益が出ないと次の事業活動の原資が不足することになりかねません。

 そうではなく、計画時点からこの事業で利益を出すのだという意識の下、黒字の収支計画を作っていただきたいと思います。そう、利益を出すのだという経営者の感覚です。この辺は、非営利法人であるNPO法人の経営者にとって違和感を持つ方も少なくないと思います。

 そこは、NPO法人のビジョンミッションを達成するために、持続可能な経営を継続させるためには利益があって初めて成立することを意識していただければと思います。

 その黒字の計画と実績を比較してみてください。当然に差異が出ますので、次のアクションとして差異の理由を把握します。そして、その差異を分析して次の手立てを検討し、実行に移す。すなわち、PDCAサイクルを回すということになります。

3.事業別損益を経営判断に活用する際の留意点その2

 もうひとつは、これを多様な関係者と共有することです。法人内部であれば、他の役職員と情報共有し利益を出すために、どのような体制で何を管理し実行していくかについて、日々の業務の中で役割分担したうえで実行することになります。

 つまり、事業別損益の情報を法人内部関係者の共通言語のように位置付け、これを目標としてそれぞれの業務を実施していく。もちろん、NPO法人のビジョンミッションの達成が前提にあり、その達成目標としての共通のベクトルとして利益を設定するという感じです。

 これを法人外部に目を向けると、NPO法人のビジョンミッションの達成をコミットするものとして、事業別損益の開示があります。NPO法人のビジョンミッションを達成するためにしっかりと利益を出しており、それを事業別に管理していることを知らしめるのです。

 この事業別損益の開示により、NPO法人の信頼性を向上させる効果が期待できます。NPO法人のビジョンミッションを達成するための利益をしっかりと稼ぎ出しており、その管理もできている。

 これを民間企業や住民から見ると、信頼の高いNPO法人と評価することが可能となります。そうすると、民間企業や住民が協働するパートナーとして相応しいNPO法人と見てくれる可能性が拡がってきます。NPO法人の信頼性を自らの意識と行動で獲得することができるのです。

 以上、NPO法人の事業別損益を経営判断に活用するポイントを述べてきました。事業別損益の活用について、すでに実施しているNPO法人はさらなる経営向上に向けてレベルアップしていただき、これからというNPO法人はぜひとも、この事業別損益の把握と活用を日常業務に取り入れてみてください。

 当方は、こうした観点からのサポートが可能です。ご質問等あれば、ご連絡いただければ幸いです。

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金 公認会計士事務所
公認会計士・税理士 金 志煥
〒651-1202 神戸市北区花山中尾台2−3−6
phone : 090-9053-5368 e-mail : shikankin@hotmail.co.jp
site : http://kin-cpa.com/ http://koyu-ac.com/index.html
blog : https://blog.canpan.info/kin-cpa/
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事業別損益の実務上の対応について[2018年09月26日(Wed)]
 秋もだんだんと深まってくる今日この頃ですが、近所の田んぼの稲穂が大分垂れ下がってきていますね。もう少しで収穫が始まりそうです。

 さて、今回は、前回の事業別損益の重要性の実践編です。前回は事業別損益の必要性をNPO法人の経営者がどこまで意識するかについてお話ししました。とは、言うものの、それを実務に落とし込むことが求められます。
https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201809/15

1.把握する事業区分について

 事業別損益の把握を実務に落とし込むには、まず、事業別損益をデータで集計する必要があります。おそらくどのNPO法人も会計ソフトを使用していると思いますが、そこではマネジメントの視点が重要となります。

 法人を経営する際に、どのような事業の業績を把握しようとしているかにより、その単位は変わります。どの法人もいくつかの事業を複数実施しているところが多いと思います。単一の事業を運営していたとしても、それを細分化すると複数の事業単位に区分することもあります。

 たとえば、介護事業をしているNPO法人の場合、その事業が居宅介護、訪問介護、デイサービス、グループホームなど多岐にわたります。これに事業をしている場所が複数あることもあります。

 また、グループホームを単独事業として実施しても、利用者を年齢、性別、場所などユーザーによる区分をしている場合もあります。あるいは、グループホーム事業を促進するために地域の活動をすることもあります。

 このように、把握すべき事業単位をどのように区分するかは、まさにマネジメントの視点、つまり、どの事業単位の区分で業績を把握したいのかという経営者目線を持つことで、自ずから決まってくるということです。

2.組織と会計上の区分について
 経営者が把握する事業区分が決まれば、次に行うのはこれらの事業を誰が実施するかです。NPO法人でも比較的規模の大きな法人から少人数で運営している法人までいろいろあります。ここでは、比較的少人数で運営しているNPO法人を前提とすると、事業実施のための体制と人数の割り振りをすることになります。

 ところが、ここで大きな壁に当たります。何故なら、複数の事業を実施するとしても、少ない人数をそんなにすっきりと分けられないからです。1人何役もこなさないと回って行かないのが実情だと思います。

 では、どうするか。ここでもマネジメントの方針次第で、どれだけのレベルの業績を把握したいかにかかっています。当然のことながら、各事業別損益を正確に把握したいというのであれば、それに必要なデータが求められます。そうではなく、とりあえず、ざっくりとした業績を把握すれば良いというのであれば、ある程度の誤差があっても、それで良いということになります。
 
 前者の場合だと、それこそ1日の業務量を測定して、当該業務に係る時間を集計して、人件費を事業別に按分することになります。後者の場合だと、事業計画の中で、人員別にざっくりとした業務量で事業別に按分することで足ります。

 このように、経営者の求める情報をどこに求めるかで決めればよいことがわかります。この辺は、裁量に委ねられるところですので、何が正解かを求める必要はありません。欲しい情報により判断すれば良いのです。まずは、ざっくりでも人件費を事業別に按分するところから開始するkとをお勧めします。

3.経費の事業別按分について
 残るコストとしては経費をどう事業別に按分するかがあります。経費の事業別に按分する原則は、個別費用と共通費用の事業別の負担を決めることです。すなわち、個別の事業で直接発生する経費は、その事業に賦課すればよいし、共通して発生する経費は、何らかの基準で事業別に按分すれば良いという考え方です。

 個別費用はそのまま事業に賦課すればよいので、それほど問題になることはありません。問題は共通費用の按分です。これは、各費用の性質により、各事業に按分すれば良いのですが、これも精度をどこに求めるかをマネジメントの視点で決めればよいことになります。

 たとえば、事務所家賃は事業にも管理にも共通して発生します。その家賃をどれだけ各事業や管理に按分するか。教科書的に言えば、当該事業や管理に使用する面積で按分するのがオーソドックスな方法ですが、それほど簡単に行くわけではありません。

 そうすると、後は何か理屈をつけて、ある程度使用実態を踏まえて各事業や管理に按分するしかありません。そこにこれといった正解はありませんので、自らこれだと大体合っているのではないかというくらいでも大丈夫です。

 このように、最初は、精度はともかく、事業別損益の把握を実施することです。その実施した結果をどう経営判断に活用するかが大事です。そこで何故事業別損益を把握するのかというそもそも論に入ってくるのです。

 少し長くなりましたので、今回はこの辺にしておきます。次回では、事業別損益の経営判断に活用する際の留意点などを取り上げ上げたいと思います。

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金 公認会計士事務所
公認会計士・税理士 金 志煥
〒651-1202 神戸市北区花山中尾台2−3−6
phone : 090-9053-5368 e-mail : shikankin@hotmail.co.jp
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事業別損益の重要性について[2018年09月15日(Sat)]
 今日から9月最初の3連休ですね。あいにくの天気ですが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、しばらく間が空きました。久しぶりの投稿になります。本日は、「事業別損益の重要性について」です。

1.事業別損益の実施状況

 最近、いくつかのNPO法人の支援で感じることは、NPO法人の代表理事の経営者や幹部職員の方々に事業別損益の話をしても、あまり反応が良くありません。それは何のことって言うぐらいの感覚ですね。

 これは、普段から事業別の予算執行管理をしていないことの意識が乏しいと、こんな状況になります。さらに言えば、月次または4半期決算などによる予算の進捗管理が進んでいないこともあります。ただ、まったく何もしていないわけではありません。

 実際に、月次決算をして、その決算状況を関係者で情報共有している団体も普通にあります。その情報共有する際に、事業別の予算執行管理まで落とし込んでいるかどうかが問われているのです。

2.事業型のNPO法人の事業別損益の把握

 事業型のNPO法人だと単一の事業の場合もありますので、その場合は執行管理する事業はひとつになりますが、ほとんどのNPO法人は当該事業に関連する事業も実施しているのではないでしょうか。

 そうだとすると、やはり複数の事業を実施することになりますので、計画の段階でその事業にどれだけの人員を配置し、どれくらいの時間を従事させるかを決めて事業を実施する必要があります。

 そして、その計画どおりに実施したかどうかを計画と実績を比較することにより、事業別の進捗管理を行うことが出来ます。それを数値でどこまで把握するかですが、後の業績評価を考えると人件費経費の金額だけでなく、それを裏付ける時間などの基礎データも必要となります。

3.事業別損益の必要性をどこまで意識するか


 あらためて、何故、事業別損益の把握が必要なのでしょうか。この理解があって次の意識付けに進むことが出来ます。ひとつは、やはりどの事業の収支が良くて、どの事業の収支が悪いかを把握することです。その業績を把握して、次のアクションの手立てを考えて、実行することに繋げるためです。

 NPO法人と言えども、事業を継続させないとその法人のビジョンミッションを達成することができません。ましてや人を雇用している場合は、給与を支払う原資を稼がないと立ちどころに事業がストップしてしまいます。

 もちろん、ボランティアの場合もあるので一概に言えませんが、いや、ボランティアであっても事業をする限りお金が付いて回りますので、こうした資金管理も必要になります。また、当たり前のことを言っているのだとお叱りを受けそうですが、それを事業ごとに把握して次の一手に必要な判断材料にしていますかということです。

 この辺は、経営者の意識の問題だと思います。当然にそういうことをルーティン業務として実施ている団体もあります。そして次の一手の対応をしている団体もあります。貴団体の場合はいかがでしょうか。

 少し長くなってきましたので、次回は実務上の対応について、これまでの団体の支援の中から、触れてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

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事業承継補助金におけるNPO法人との関係性[2018年02月02日(Fri)]
 おはようございます。関西はそうでもないですが、関東一円は朝から雪でしょうか。今年はいつになく雪が多く、多くの方々の生活に影響を及ぼしています。自衛できるところはやっていると思います。今日も元気で行きましょう。

 さて、前回から少し間が空きました。いよいよ2月に入り、一連の補助金の公募が始まりますね。準備の方はいかがでしょうか。本日は、少し毛色が違った事業承継補助金を取り扱いたいと思います。

1.事業承継補助金とNPO法人
 事業承継補助金は、中小企業庁によれば、(1)地域経済に貢献する中小企業による、(2)事業承継をきっかけとした、(3)経営革新や事業転換などの新しい取組を支援する補助金としています。
 この補助金を申請して採択されれば、事業承継をきっかけとした新しい取組として、経営革新を行う場合は補助上限額200万円、事業転換に挑戦する場合は補助上限額500万円がもらえます。

 これは事業承継をきっかけとした、中小企業による経営革新や事業転換への挑戦を応援するため、平成29年度に従来の「第二創業補助金」をリニューアルしたものですが、今回からNPO法人にも適用されることになりました。ただし、平成30年度は公募の可否を含めて、別途確認が必要です。

2.事業承継補助金の対象となるNPO法人の要件
 事業承継補助金は、NPO法人であれば何でも良いのではなく、「中小企業者の振興に資する事業を行うこと」が求められます。つまり、事業承継補助金がもともとは中小企業を支援することを前提にしていることから、中小企業との関わりを要件としているのです。

 具体的には、以下の要件が求められます。
ア)中小企業者と連携して事業を行うもの
イ)中小企業者の支援を行うために中小企業者が主体となって設立するもの
ウ)新たな市場の創出を通じて、中小企業の市場拡大にも資する事業活動を行う者であって、有給職員を雇用するもの

 これらは、基本、中小企業との関わりを説明できればよく、それほど厳密に考える必要はないと考えます。通常は上記ア)又はウ)との関連で事業承継を検討することになります。

3.NPO法人が事業承継を検討する際の留意点
 中小企業もNPO法人も持続可能な運営をすることには何ら異なるものではありません。中小企業の事業承継はNPO法人の事業承継にも相通ずるものがあります。

 たとえば、経営の「見える化」として、10年後の法人像とのギャップを埋めるために法人の現状を把握することがあります。事業・組織の見える化として、事業の将来性の分析や法人の経営及び組織の状況の確認を行い、事業・組織における法人の強み・弱みを再認識することで取り組むべき課題が見える化できます。

 財務の「見える化」として、法人の活動を適切な会計処理を通じて、客観的な財務状況を明らかにするとともに、それを財務諸表として公表することがあります。法人の活動を客観的な数値で把握し、それを今後の活動に活用することが法人内外の関係者に説明し得るツールになります。

 このように、経営者が将来の事業承継を見据えて、本業の競争力の強化などにより法人の価値を高めることで、後継者にとって魅力的な状態にまで引き上げることが求められます。これができて初めて、誰に法人の経営を託すかの検討が可能な状態になります。託される方もそうした状態で承継するとプラスからのスタートが切れるようになります。

4.NPO法人が取り組むべき課題
 事業承継の事前準備の対応の重要性は、前述のとおりですが、これまでの経験からして、上手く行くケースはそう多くはないと思います。やはり後継者問題が一筋縄では行かないからです。 
 NPO法人の場合、中小企業と異なり財務及び税務上の課題はそれほどないことから、その重点は後継者選定と人材育成に焦点が絞られます。

 御多分にもれず、NPO法人は人材不足が常にあるため、経営者が相当な覚悟と意識で後継者問題を考えないと手遅れになることも十分考えられます。特にカリスマ経営者の場合、その方の際立った個性の強さと経営に対する執着が後継者問題を後手に回すといった弊害も考えられます。

 10年20年先を見据えた法人のあり方や経営状況がどうなっているか、その前段の法人のビジョンミッションを達成するビジネスモデルと組織体制は色あせていないかなど、普段から考えていないとなかなか自分なりの答えを見出すことは簡単ではないと思います。

 日常の経営に忙殺されることは多いのですが、事業承継のことが頭の片隅に乗っていると、このような事業承継補助金を活用するのも一考かと思います。

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何故見える化できていないか、その要因 3[2017年03月13日(Mon)]
 おはようございます。今週末は東京でファンドレイジング大会があります。年に1度の大イベントですが、ものすごい数のセッションがあり、いつもどれを選択するかで悩んでしまいます。今から、わくわく楽しみです。今日も元気で行きましょう。

 さて、本日は経営が見える化できていない要因のその3です。前回まで、経営者トップの意識、現場の職員の意識を取り上げました。その大半は経営者トップの意識によるところが大きいのですが、テクニカルな部分としてシステムの問題があります。

 民間企業の場合、ある程度の規模であれば経営管理情報としてのシステムは確立されています。業務系、人事系、財務会計系、原価管理系とヒトモノカネに係る様々なシステムがあり、それらを適時活用しています。それでないと競争に勝てないからです。

 この点、小規模な民間企業や非営利法人では、その活用が進んでいないところが結構あるのではないでしょうか。さほど必要性を感じなかったり、システム投資にはそれなりのコストがかかったりするため、二の足を踏むこともあると思います。

 しかしながら、最低限の経営管理として、財務会計系の経営管理情報は必須です。事業計画と連動した損益及び資金収支の予算実績比較は必ずしなければなりませんが、残念ながらそれさえ十分でないケースもあります。

 システム自体がない場合はもちろん、システムはあってもそれを活用していない場合など、経営管理情報の重要性とそれを活用する経営者トップの意識いかんにより、その取り組みには大きな差が出てしまいます。

 とりわけ、月次決算の位置づけが極めて重要です。月次決算をしていないか、月次決算はしていても、それについて振り返り次月以降の経営判断の情報として使っていないケースはそこそこあるのではないでしょうか。

 特に、資金収支は大事であり、この管理が十分できていないと資金ショートのリスクさえ出てきます。結果として、次の経営判断が遅れたり、十分な手立てを講じる機会を逸することもあり得ます。この辺は、非営利法人の方が意識が薄いというのがこれまでの経験の中で感じているところでもあります。

 もちろん、普通にしっかりやっている法人は関係ありませんので、ご放念ください。心当たりがある法人は、一度ご自身の法人の状況をチェックしてみてください。そうすると早めの対応ができてくると思います。

 近く、国の制度でIT補助金の2次公募(3月中旬以降)が始まります。これは、非営利法人も対象になっていますので、まだ、システムを導入していない団体や新たなシステム導入を考えている団体は、この機会を活用することが可能です。一度トライされてみてはいかがでしょうか。

https://www.it-hojo.jp/



何故見える化できていないか、その要因 2[2017年03月11日(Sat)]
 おはようございます。本日はあの日から6年が経ったんですね。その日は大学院の面接を受けるために、東京に向かうべく新幹線に乗ったのですが、米原近辺で立ち往生し、足止めを受けて結局戻らざるを得ないことになりました。
 その後、段々と入ってくる状況を知るに連れ、戦慄を感じたのを鮮明に覚えています。あらためて、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたします。

 さて、しばらく間が空きましたが、経営の見える化ができていない要因の2つめを考えたいと思います。前回は、経営者トップの意識のなさのお話をしましたが、今回は現場で業務をしている職員に焦点を当てたいと思います。

 現場で業務をしている職員が普段の日常において、経営と言うフレーズを意識することはそれほど多いわけではありません。目の前の業務をこなすことで精一杯で、余裕がない問うこともあるでしょうし、そもそも経営に関する情報に触れることが少ない人もいるでしょう。

 あるいは、いわゆる幹部職員と言われる方でも、職種や部門により法人全体に関わっていなければ、なかなか経営陣との普段の意思疎通がしにくい場合もあります。この辺は、むしろ経営陣と職員間のコミュニケーションの問題があるかも知れません。

 すなわち、経営陣が適時に必要に応じて経営に関する情報を職員と共有し、できるだけ同じ目線で業務をするという場がないと、法人の中での経営陣と職員間の情報格差を埋めることはなかなか難しいと思います。

 したがって、経営陣からのアプローチがしっかりできているかどうかで、随分様子が違うことが考えられます。規模が小さく経営者トップの意向で経営が決まる法人はともかく、ある程度の規模でトップの目が行き届かない場合は、こうした情報共有をどれだけするかで変わってきます。

 一方、法人の問題の多くは現場に落ちています。そうした問題が発生した場合に、適時に上司を通じて経営陣に伝わっているかと言うと往々にして、それがどこかで止まったり、あるいは、実は起こっている事象が問題であるにもかかわらず、そうした認識がないこともあり得ます。

 この辺は、職員の意識の問題かもしれません。自身の仕事の役割や責任、法人における立ち位置をわかっている人とそうでない人とでは、同じことでも対応が異なることがあることを示しています。

 経営陣と職員の一体感のあるなしと言うか、その範囲と言うか、程度は様々だと思います。法人の目指す方向性のベクトルの問題でもあり、なかなか悩ましいです。今日は、何か通り一遍のことになってしまった感がありますが、次回はシステムに焦点を当てたいと思います。


 
 

 
何故見える化できていないか、その要因 1[2017年03月07日(Tue)]
 おはようございます。昨日は、重たいワインを飲みすぎたのか、少し寝坊をしましてまだ、ぼーっとしています。この記事を書いてすっきりできればと思います。本日も元気に行きましょう。

 さて、何故、経営の見える化ができていないのでしょうか。しばらくはあるあるシリーズが続きます。まずは、経営者トップの意識の問題です。経営者トップによっては、数値とデータという客観的な指標を見て経営判断される方もありますが、そういう方ばかりではありません。

 数字に対する苦手意識が根底にあるのか、あるいは、もともと数値やデータを重視ないからなのか、いわゆるどんぶり経営をされている経営者トップは、そこそこいるのではないでしょうか。

 そのような経営者トップは、決算書や月次の試算表にあまり関心を寄せません。現時点で、どれくらいの資産負債があり、いくら儲かっているのか損をしているのかを正確に把握されていません。それを確認するには、自分のところの決算書や月次試算表を説明してもらえればすぐにわかります。

 そうですね、売上や借入金くらいは説明できても、人件費や経費、利益が何故この金額になっているか、売掛金や買掛金、固定資産がいくらあるかを明確に把握している経営者トップはそれほどいないのではないでしょうか。

 さらには、銀行借入するときには、本来であれば、経営者トップ自らが自社の決算状況を説明し、融資の必要性を説明する必要があるにもかかわらず、普段から銀行との接点を持ち合わせていない、あるいは、担当者に任せているということもあるのではないでしょうか。

 いくら、部下や外部の専門家が決算書等の数値やデータの重要性を言っても、本人がその気になっていなければ、行動に繋がっていきません。単にスルーしているだけになっているかもしれません。

 なんか、経営者トップから見たら、お前何を言っているのだと叱られそうですが、決算書や月次試算表の数値を経営判断に活用しようという意識があれば、上記のようなケースは出てこないと思います。少なくとも、経営者トップの頭の中に自社の決算状況が入っており、それをどう経営に活用するか、行動に反映されると思います。

 ここでは、あくまで経営判断に活用するという問題意識を問うており、そのためのオペレーションをせよと言っているわけではありません。経営者トップは、それを指示すれば良いからです。その意識が経営の見える化に向かわせることになるからです。

 はい、のっけから経営者トップに厳しいことを言った感になっていますが、きちんと対応されている経営者トップもいらっしゃるので、そこはごめんなさい。ご放念ください。次回に続きます。
経営の見える化はできていますか?[2017年03月06日(Mon)]
 おはようございます。本日は雨模様と思っていましたが、まだ、降ってはいないようです。花粉が結構飛んでいるようで、鼻炎系の身にとってもはなかなかつらい日々が続きそうです。ですが、今日も張り切って行きましょう。

 さて、先週、淡路島に行ってまちづくりのセミナーに行ってきました。そこで学んだことは、行政からの待ちをするのではなく、住民が当事者意識を持って自分事として問題をとらえ、それを解決するのに多様な関係者を巻き込んで協力を得るとともに、それぞれの役割分担を果たす。

 その際、地域の多くの関係者が地元の複雑な利害関係で、がんじがらめに身動きできないことが良くありますが、だからこそまちづくりの大変さと進め方を知っている外部者がいると、そこをエンジンにしがらみがないが故に、成果を出すことができるのだということを実感しました。

 そして、関係者の協力を最大限引き出すための約束事など、成果を出すためのステップがとても大事であり、目からうろこが落ちる思いでした。

 さて、本日のテーマは経営の見える化はできていますか?です。何をいまさらと言われそうですが、中小企業や非営利法人、とりわけNPO法人には案外できていないところが多いのではないでしょうか。

 事業計画を策定し、その進捗状況を把握するためには月次決算を締めて、データとファクトで確認検証する。その客観的な数値から経営判断に資する情報を分析する。それを踏まえて必要な行動を実施するというPDCAサイクルを回していく。

 これはおよそ有給の職員を雇用して、それなりの規模の事業を行う経営者には必須のものと思いますが、実際はそう簡単ではない。これがしっかりできていない経営者は案外いるのではないでしょうか。

 この古くて新しい問題に、あらためて焦点を当てて、しばらくは取り組んでいきたいと思います。だいぶん長くなってきましたので、本日はここらで終わりにして、明日以降、不定期ですが、投稿したいと思います。

 

 
法人設立の場合に気を付けることは?8[2016年07月26日(Tue)]
2016年7月26日(火)
 おはようございます。先日、梅雨明け宣言したのに今日は朝から雨です。少しうっとおしいですね。さて、昨日は事業承継がらみの行事が目白押しでした。業務であったり、税理士の研修会、さらには起業セミナーと盛りだくさんでした。

 特に、起業セミナーは前ジャパネット高田の社長さんが講師での講演が秀逸でした。事業を成功させ後継者を育てる秘訣をいろいろとお話しいただきました。

 その中で、3つのポイントとして、ミッション、パッション、アクションが大事である。この3ションをできることから継続して、決して諦めないこと、物事をシンプルに考えて行動することなど、事業の要諦をわかりやすくお話されていました。

 それにしても、普通にしゃべっていると越えの低いトーンですが、だんだん調子が上がってくると例のひときわキーの高い、あのテレビでの声になっていたことがすごく印象的でした。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@何のために法人設立をするのかのその目的を確認する
Aほとばしる情熱を注いでいるかを確認する
B物事をシンプルに事の本質を考えて行動しているかを確認する


 さて、本日のテーマは「法人設立の場合に気を付けることは?8」です。前回、法人設立後に届け出をする事項と自分でやるか専門家に任せるかの判断についてお伝えしてきました。今回は、法人設立の際に大事にしなければならないいくつかの事項をお話ししたいと思います。

@何のために法人設立をするのかのその目的を確認する

 冒頭の前ジャパネット高田の社長さんのお話ではないですが、何のために法人設立をするのか、事業開始に当たり、経営者の理念、使命、目的があるはずです。人はそれぞれ持って生まれた能力があり、自分が活かされる場所が必ずあります。

 その力を使ってあなたは何のために事業をするのか、その熱い想いや自分がやらなければというミッションがあり、それを目的にして事業を起こされたはずです。そして、本業を通じて世の中の困っている人々を助けたい、役に立ちたい、社会に貢献したいという想いは多かれ少なかれあると思います。

 現代は、雑多で多くの情報とモノがあふれています。その中で、あなたが一念発起して、事業を始める。その際に法人という器を使う。もちろん、儲けがなければ事業は継続できませんので、まずは儲ける仕組みを作ることが必要です。

 でもその前に、そもそもあなたは何をしたいのか。何度も自問自答して、解を出す。これは実はそう簡単ではない。ですが、これを何度も何度も行い、軸足を固め、ぶれない自分事を作り出す。この作業をしっかりできれば、困難にあっても基本に立ち返ることができます。

Aほとばしる情熱を注いでいるかを確認する

 こうした経営者の熱い想いは、途切れることなく絶えることなく、溢れんばかりの情熱が支えるものだと思います。何としても自分の理念や使命を達成するのだという情熱さえあれば、たとえ、一時的に事業が困難に陥っても諦めずに続けることができます。

 他の方々の意見を聞くのも良いでしょう。1人でできることはたかが知れていますので、多くの関係者の協力を得なければなりません。そのためには、誰よりも情熱をもって事に当たることが重要です。

 そうした想いは、多くの関係者の賛同と共感を与えることができます。この人を助けたい、ついて行きたい、何とかしてあげたいと思うのは、そうした経営者の情熱を傍で見ているから、そこに本物を見ることができるからだと思います。

B物事をシンプルに事の本質を考えて行動しているかを確認する

 このように、事業開始に際して、使命と情熱が大事であることをお伝えしました。後は、それを行動に移し、実行することです。ここで初めて経営の方法論が出てきます。法人という器を使って、自らの使命や目的を達成するために、効果的効率的に事業を行う。

 仮説(計画)を立て、その仮説(計画)どおりに事業が進んでいるかをチェックし、上手く行った点、行かなかった点を分析して次のアクションに繋げていく。この繰り返しを積み上げることでしか、事業を成功させることができません。

 地道な作業を反復徹底する。自分のことを含めて、これがなかなかできていないことが多いのではないでしょうか。その過程で、当然に壁にぶち当たることが何度もあると思います。それでも、基本に立ち返り、課題をできるだけシンプルに捉え、一つ一つの解決を積み上げていく。

 こうしたことを何度も何度も確認し、実行に移していく。くしくも前ジャパネット高田の社長さんのお話を聞いて、あらためてその想いを強くした次第です。希望を持って法人を設立し、事業を行っていくすべての方々にエールを送りたいと思います。きっとできる!あなたなら。
 
法人設立の場合に気を付けることは?7[2016年07月19日(Tue)]
2016年7月19日(火)
 おはようございます。昨日、梅雨明け宣言していましたね。いつの間にかという感じですが、これから本格的な夏の到来です。夏休みにいろいろ計画されている方も多いのではないでしょうか。さて、昨日はファンドレイジング関西の会合に行ってきました。

 3月の全国大会に触発されて、関西でもセミナーをやろうということです。その企画委員をしている関係で、わいわいがやがやとどんな人を呼ぶとか、何をテーマにやろうと、はいろいろと議論をしていました。

 私の関心事は、企業が戦略の一つとしてCRMを考え、NPO等非営利団体がそういう企業とマッチングして寄附の動線を作ることです。そうしたこともテーマに入っていますので、今からすごく楽しみにしています。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@法人設立後に届け出をする事項は何がある?
A自分でやるか専門家に任せるかの判断をする
B自分でやる場合の留意点


 さて、本日のテーマは「法人設立の場合に気を付けることは?7」です。前回、法人設立の前後で入手しておくべき情報は様々だが、本業とそれ以外の時間の掛け方や優良な情報のネットワークを構築することをお伝えしてきました。今回は、法人設立の際に届け出をしなければならない事項をお話ししたいと思います。

@法人設立後に届け出をする事項は何がある?

 法人設立後に届け出をする事項はいろいろあります。大きく分けて4つの届出が必要となります。税務に関して税務署、地方税に関して都道府県/市区町村、労働保険に関して労働基準監督署とハローワーク、社会保険に関して年金事務所に届出をします。

 これらの届出書は、ネットを見れば、いくらでも情報を入手することができます。中には当面は該当しない事項もありますので、チェックリスト的に使えば、届け出に関してはヌケモレを防ぐことができます。

 たとえば、税務署には下記のとおり、重要な6つの各種届出があります。これらの届け出について、必須のものと関係のあるものを選択します。サービスを提供する事業の場合ですと減価償却資産の償却方法の届出書も当面は不要となります。
大丸2法人設立届出書
大丸2青色申告の承認申請書
大丸2給与支払事務所等の開設届出書
大丸2源泉所得税の納金の特例の承認に関する申請書
大丸2棚卸資産の評価方法の届出書(任意)
大丸2減価償却資産の償却方法の届出書(任意)

 これらの届出書で気を付けなければならないのは、提出期限です。たとえば、青色申告申請書は、会社を設立してから3ヶ月以内、または最初の事業年度の末日までに提出しなければいけません。

 もし、これを忘れると青色申告の恩典を受けることができません。結果として、税金を余分に支払うことになってしまいますので、注意が必要です。

A自分でやるか専門家に任せるかの判断をする

 こうした多くの届け出には相当の時間を要します。今まで、こうしたことを当然に経験していないので、自分でやろうとするとそれなりの時間がかかるのは当たり前です。その辺は、時間とお金のバランスを考えて、自分でするのか、専門家に任せるかの判断をすることになります。

 専門家に任せる場合、誰に依頼するということになりますが、それもネットを見れば、多くの案内がありますので、そこから自分で探すか、あるいは、知り合いの方に依頼するかどちらかになると思います。

 できれば、知っている方からの紹介という手もありますが、知らない場合はネットを見て選択することになります。そこで注意すべきは短期的な価格だけでは選ばないということです。安かろう悪かろうでは意味がありません。実績もさることながら、やはり安心感があり、信頼できるかどうかが鍵になります。

B自分でやる場合の留意点

 逆に、自分でやる場合もあります。比較的時間の余裕があり、これまで経験していないことをこうした機会を利用して、勉強することも可能です。実際、今まで税金や社会保険などサラリーマンなら知らなかったであろう事項を知るチャンスとも言えます。

 自分で届け出する場合は、最近はネットから、記載上の留意事項なども結構親切丁寧に記載されていますので、その気になれば、それを読んで書いてみるのも良いと思います。わからなければ、聞けば良いのです。

 実際、役所は時間があれば、懇切丁寧に教えてくれる場合もあります。記入例などもありますので、それを参考にすれば、大体の書類を書くことも可能です。実際に自分で手を動かしてみれば、こういうことになっているのだということを実感できると思います。

 こうしてみると、法人設立も大変ですね。ユーザーサイドから見れば、こうした書類を一括して作成し、届けるシステムがあれば便利と思うのは私だけでしょうか。とにかく、早く本業に専念できるよう、時間とお金を有効に使いたいものですね。
法人設立の場合に気を付けることは?6[2016年07月12日(Tue)]
2016年7月12日(火)
 おはようございます。梅雨の最終コーナーに来ているようですが、早朝の大雨から目が覚めました。参議院が終わったと思ったら、次は東京都知事選ですね。例年、東京都知事選は多くの立候補者が出るのですが、今回もそのようです。

 何と言っても日本の首都ですから、予算規模ではそこそこの規模の国の予算に匹敵しており、巨額のヒトモノカネを動かします。基本、首長は大変大きな権力を持ちますが、東京は半端やないです。それだけに首長の行う施策は影響力があります。

 最近はスキャンダルがらみで途中離脱の人が多いので、今度はしっかり腰を据えてやってもらいたいものですね。私の知り合いも立候補しますので、注目しています。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@法人設立の前後で入手しておくべき情報は様々
A本業とそれ以外の時間の掛け方を決める
B優良な情報のネットワークを構築する


 さて、本日のテーマは「法人設立の場合に気を付けることは?6」です。前回、法人設立の際に働く人々が法人設立の理念や目標を共有し、それを達成するための役割分担が大事であることをお伝えしてきました。今回は、法人設立の際に入手する情報のことをお話ししたいと思います。

@法人設立の前後で入手しておくべき情報は様々

 法人設立の前後で入手しておくべき情報はどんものがあるでしょうか。巷には雑多で多くの情報が溢れています。本業に関わる情報はもちろん、法人設立の際に必要なヒトモノカネに関する情報は最近の起業家支援のサイトや出版物はいくらでもあります。

 実際、情報がありすぎて多くの情報の中から選択するのは大変です。本業のことはある程度眼鼻が利くでしょう。これまでの経験がものを言うので、何が良くてダメなのかの峻別は比較的容易です。そうでないとやっていけないからです。

 ですが、それ以外のことは、そう簡単ではありません。たとえば、法人設立の場合に会計や税務の業務を自分でする場合は、どんな会計税務システムを入れたらよいか、自分でしない場合はどの税理士に依頼すればよいかなど情報を集めることになります。これも多くの情報がありますので、それを見分けるのは大変です。

A本業とそれ以外の時間の掛け方を決める

 そうすると、自分では判断するのが難しい場合は、人に聞くかセミナー等に参加して情報を新たに入手するかを決めなければなりません。自分の知っていることは大方の検討はついても、知らないことを把握するには時間がかかります。

 この時間軸をどう考えるのか思案のしどころです。餅は餅屋ということで、あっさり知っている人に任せるのもありますし、自分で入手するのもあります。この辺は、時間とお金とのバランスにかかっています。

 的確で良い情報にはそれ自身に価値がありますので、通常、コストがかかります。それを惜しむ場合は時間をある程度犠牲にする必要があるかもしれません。逆に、そこは割り切って時間をお金で購入する、つまり、投資と考えてあっさり手に入れることも可能です。

B優良な情報のネットワークを構築する

 こうした情報の入手の仕方は、つまるところ、経営者としてのマインドや判断に委ねられます。そこは優先順位の問題ですから、事業開始を効率的にスタートダッシュさせるための優先順位を決めることになります。

 その際、可能な限り、優良な情報のネットワークを構築することをお勧めします。所詮、一人でできることは知れていますので、自分は知らなくても優良な情報を持っている人と関係を構築すれば、比較的簡単にかつ確実に良い情報に当たる確率が高くなります。

 ただ、優良な情報のネットワークを構築はそう簡単にはできません。自分もそうした情報を持ち、相手に提供できて初めて効果を享受することができます。他の人にはない、あなただけが持っている情報、それはこれまでの経験で裏打ちされたノウハウの一端かも知れません。

 あるいは、他の人から入手した情報を自分なりに咀嚼して、そこに異なる価値を付加してオリジナルの情報にすることもあります。こうした情報を多く持てば持つほど自然と人は寄ってきますので、自分もそのような情報を提供できる立場になりたいものですね。

 法人設立の前後でそうした機会をできるだけ持ち、優良な情報のネットワークを持つことを意識すれば、それ自体が財産になります。こうした小さいことの積み重ねが、知らず知らずの間に大きな差となってくると思います。
 
法人設立の場合に気を付けることは?5[2016年07月05日(Tue)]
2016年7月5日(火)
 おはようございます。昨日は猛暑の中、freeeの会計ソフトのデモに行ってきました。freeeは小規模事業者や個人事業主を中心に、急速に会計ソフトのシェアを伸ばしています。その秘訣は何だろうというのは前から興味がありましたので、参加してみました。

 人工知能を使い、銀行の明細をそのまま取り込めば自動的に会計仕訳ができるのと、会計の知識がなくても手間いらずというのがセールスポイントのようです。確かに、利便性があるようですが、会計の知識がなくてもというのは、ちょっと行き過ぎのような気がします。この辺は、使う方の目的との兼ね合いでしょうか。

 後、NPO法人向けの会計ソフトを最近公表していますが、あまり良い評判でないとの話を聞いていたので、それを講師にぶつけてみると、つい最近バージョン2が出たそうです。講師曰く、毎日開発更新しているので、対応が早いとのことですが、そうした動きは歓迎です。また、機会があればお知らせしたいと思います。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@法人設立の際に働く人の構成は様々
A法人設立の理念や目標を共有することができているか
B法人設立の理念や目標を達成するための役割分担ができているか


 さて、本日のテーマは「法人設立の場合に気を付けることは?5」です。前回、法人設立の際に構える事務所は場所がとても重要であり、次のステージをイメージしながら考えましょうということをお伝えしてきました。今回は、法人設立の際に働く人のことをお話ししたいと思います。

@法人設立の際に働く人の構成は様々

 法人設立の際にはどのような人が働いているのでしょうか。法人であっても実質的に個人事業主であれば、文字どおり1人親方ですし、お店を出す場合は、最初から従業員を正規雇用または臨時雇用をします。あるいは、何人かでパートナーシップを組むこともあります。

 このように、事業について何をどのように行うかによって、そこで働く人の形態は様々です。起業する際に最も最適な形でスタートすれば良いのであり、特にこれでないといけないというものはなく、自然に形態が決まってくるものと思います。

 どんな人が働くにせよ、軌道に乗るまではできるだけ人件費を最小限に抑え、本業の方に資金を回したいところですが、人も大事な要素なので、必要な人を必要な時に手当てすることで対応することが求められます。

A法人設立の理念や目標を共有することができているか

 こうしたいろいろな人が起業の際に関わりを持つのですが、大事なことは法人設立の理念や目標を共有することです。それは経営者であれ、従業員(正職員、パート・アルバイト)であれ、何のために起業したのか、その目的と目標のベクトル合わせを最初にしておく必要があります。

 それでないと、人のシナジーは生まれてきません。むしろ、法人の方向性を違えることがあれば、その瞬間から1枚岩でなくなります。それぞれの立場において、法人が向かうベクトルに照準を合わせ、役割を果たすことが重要です。

 そのためには、開業前から関係者が何度も話し合い、研修を行い、必要な情報を共有し、事業計画の達成に向けて、必要な準備を抜かりなく実施する必要があります。

B法人設立の理念や目標を達成するための役割分担ができているか

 法人設立の理念や目標を共有できれば、次に考えるのは、それらを達成するための役割分担を明確にすることです。法人には様々な役割を持つ人が働くのですが、その役割分担が必ずしも決められていない場合があります。

 小さな組織からスタートするので、そんなものは関係ないと言われそうですが、逆に小さな組織だからこそ、そうした役割分担をはっきりと決めておくことが重要だと考えています。少ない人数で組織を効率的効果的に回すためには、ロスは許されません。

 それぞれの立場の人が自分の持ち場と役割を意識し、それに忠実に実行することで極力ロスを防いで法人の目標が達成できるのだと思います。そのためには、当初からそれぞれの役割分担を明確にし、それに向けて全力で行動する。その積み重ねがスタートダッシュに繋げることになると考えています。

法人設立の場合に気を付けることは?4[2016年06月28日(Tue)]
2016年6月28日(火)
 おはようございます。今朝は雨からのスタートです。今週はまさに梅雨の典型で、しとしとながーく雨が降り続くようです。さて、昨日は、山科に行っていました。JR京都駅から1駅です。駅から北はすぐに山が迫っており、京都の典型的な盆地スタイルですね。

 街並みは古民家から最近のビルまで街道沿いにたたずんでおり、その取り合わせが何とも言えない雰囲気を醸し出しています。新しいものと古き良きものとのバランスが絶妙です。今年から、仕事で訪れているのですが、好きな街の一つになりそうです。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@法人設立の際に構える事務所は様々
Aどこで事務所を構えるかはとても大事なこと
B次のステージをイメージする


 さて、本日のテーマは「法人設立の場合に気を付けることは?4」です。前回、法人設立の際に当面の資金をどうやって工面するのかを考えましょうということについてお伝えしてきました。今回は、法人設立の際に構える事務所のことをお話ししたいと思います。

@法人設立の際に構える事務所は様々

 法人設立の際に構える事務所はどうしていますでしょうか。これは起業するスタイルとの関連が大きくものを言います。通常、何人かで事業をするのであれば、こじんまりしていても、何人かで仕事するスペースを確保できる事務所を借りることになります。

 逆に、当面は1人で十分な業種、たとえば、士業やコンサルタントのような個人事業主であれば、レンタルオフィスやバーチャルオフィス、あるいはシェアオフィスなどもあります。SOHOのような1人親方の仕事をするのであれば、自宅からスタートするケースもあると思います。

 いずれは、誰でも自分の城としての事務所を持ちたいと思いますが、何せ、当初は資金に限りがありますので、できるだけ経費を抑えたいところですが、一方で、信用のことを考慮することも求められます。

Aどこで事務所を構えるかはとても大事なこと 

 どこで事務所を構えるかはとても大事なことですね。特に、対外的に信用してもらうためには、多少無理してでも交通の便が良いという利便性を重視し、そこに集まる業種や機関が近しいなどいくつかこれは譲れないという要素があると思います。

 たとえば、弁護士事務所や行政書士事務所であれば、同業者が集まっている場所として法務局や役所に近いところに入ることはよくあります。業種でなくても、ビジネス街として、多くの人が出入りする主要な駅に近い場所を選ぶこともあります。あるいは、お店を出す場合は、立地をいの一番に考えるでしょう。

 このように、自分の商売との親和性を考えるとおのずと条件が絞られてきます。いろいろな制約条件の中で、どこをどのように選択するか。ターゲット顧客がその事務所をどう見るかは、事務所の信用にも関わってきますので、大体この辺というのが決まってくると思います。

B次のステージをイメージする 

 いったん、事務所を決めるとそこに活動の拠点ができますので、そこからの事業を開始することになります。事業が軌道に乗ってくると、やがて事務所が手狭になってきます。

 業種によっては、同じ場所に何十年と変わらない事務所もありますが、そこは、業容拡大すれば、次のステージとして、新しい事務所のことを考えることが多いのではないでしょうか。

 ですが、そこは事業との兼ね合いです。言うまでもなく、事務所は固定費として相当の経費がかかりますので、業容拡大と言っても、それが中長期で継続できるかどうかの見極めが必要です。この辺は、将来の事業計画をどう描くかにより変わってきますので、しっかり足元を見たうえで、慎重な対応が求められます。

 いずれにせよ、事務所は法人の顔という側面がありますので、こだわるところはとことん、こだわりたいですね。次のステージに向けて、事務所を変えることが事業の大きな節目になるということを実感できればと思います。
 
 
 
法人設立の場合に気を付けることは?3[2016年06月21日(Tue)]
2016年6月21日(火)
 おはようございます。昨日の牛さんの続きです。国産牛の定義はかなり広く、和牛、ホルスタイン種(乳用牛)、交雑種(F1)、アンガス種、、ヘレホード種などがあります。また、和牛は、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4品種だそうです。

 日本の場合は、黒毛和種が圧倒的に多いのですが、これに産地が付いてブランドになると松坂牛や但馬牛など各地の産地を示す黒毛和牛になります。今まで、あまり意識していなかったのですが、牛さんも非常に種類が多く、スーパー等での肉の表示もいろいろあるようなので、今度確かめてみようと思います。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@法人設立の際に潤沢に資金を持っている人は少ない?
A起業家向けの制度の活用をまずは検討する
B今後のために創業融資を受けておく


 さて、本日のテーマは「法人設立の場合に気を付けることは?3」です。前回、法人設立の際にかかる費用を考える大事なことについてお伝えしてきました。今回は、法人設立の際にかかる資金のことをお話ししたいと思います。

@法人設立の際に潤沢に資金を持っている人は少ない?

 法人設立の際にかかる費用はざっとしたところでも200万円程度はかかります。それも運転資金は別ですから、できるだけ早く事業を軌道に乗せる必要があります。

 ですが、それほど簡単ではありませんね。実際に事業を始めてみると想定外のことも多くあり、資金はいくらでも欲しいところです。運転資金をどう確保するのが当座の最重要事項となります。

 そうすると、法人設立の際には少なくとも数か月の運転資金を事前に準備しておく必要がありますが、それを潤沢に持っている人は案外少ないのではないでしょうか。

A起業家向けの制度の活用をまずは検討する

 日本の99%超は中小企業です。この中小企業が元気でないと日本経済は持ちません。ですので、この中小企業を活性化させるために様々な施策が打たれています。その中で、お金の面で行くと制度融資と補助金・助成金です。

 経産省や中小企業庁、商工会議所、商工会など公的機関のサイトを見れば、これでもかというぐらいいろいろな制度があります。この中で比較的使い勝手が良いのは創業補助金です。

 創業補助金は文字どおり、起業した事業者向けの補助金です。まったく実績がなくても事業計画さえしっかりしたものであれば、補助金を受けることができます。最大200万円まで補助してもらえるので、法人設立時にはこの制度に挑戦することは意義があります。

 ただし、採択率は結構ハードルが高く、平成28年度創業では、応募総数2,866件、採択総数136件ですから、約5%弱というところでしょうか。ですが、トライする価値は十分ありますので、まずは自らの事業計画を磨くということが求められます。

B今後のために創業融資を受けておく 

 もう一つの制度として創業融資があります。創業時の公的創業融資としては、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」、都道府県、市区町村などの「制度融資(創業融資)」があります。このうち、使い勝手の良さからは日本政策金融公庫の創業融資です。

 法人設立時には当然に実績がありませんので、普通の銀行は貸しません。公的機関である日本政策金融公庫だからこそ融資してくれます。これを使わない手はありません。

 いろいろな融資がありますが、日本政策金融公庫の新創業融資制度なら、無担保無保証で最大3,000万円までの融資の可能性があります。公庫は国策としての創業融資に積極的なので、融資の要件もハードルを低くしています。

 また、ソーシャルビジネスに取り組むNPO法人への融資をしてくれます。これに続いて、地域の信用金庫なども融資案件を増やしていますので、以前と比べれば資金を借りる環境は良くなっていると言えます。

 特に、強調したいのは、当面の資金需要がなくても融資実績を付けておくことです。創業融資は文字どおり創業時だけの恩典です。2年目以降は業績が出ますので、決算内容が悪いと銀行は簡単には貸してくれません。

 そこで、融資実績があるとそのことを評価しますので、融資を受けやすくなるのです。借金は這ってでもしておくとはこのことを指します。2年目以降の融資を引き出すためにも、融資実績を作ることの重要性を考えてみてはいかがでしょうか。
 
 


法人設立の場合に気を付けることは?2[2016年06月14日(Tue)]
2016年6月14日(火)
 おはようございます。昨日の野球の続きです。しばらく高校の野球部のOB会には顔を出していなかったのですが、ある時から参加するようになり、それにつれて、何十年ぶりかで野球をすることになりました。

 普段は全く運動をしないものですから、ケガだけはしないようにと気を付けています。ですが、現役の時の感覚は頭の中に残っていますので、これがやっかいで、身の程知らずの動きを無意識にやってしまいます。

 おかげさまで、翌日はどこかしこも体が悲鳴を上げています。結構きついものがありますが、久しぶりに体を動かす快感もあり、しばらくは続けることになりそうです。いつまで続くかわかりませんが(笑)。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@法人設立の際にかかる費用はどれくらい?
A経費を圧縮するための方法は?
B法人設立の際にかかる費用を考える大事なことは?

 さて、本日のテーマは「法人設立の場合に気を付けることは?2」です。前回、法人設立のメリット・デメリットや個人事業主が法人に転換する時期についてお伝えしてきました。今回は、法人設立の際にかかる費用のことをお話ししたいと思います。

@法人設立の際にかかる費用はどれくらい?

 法人設立の際にどのような手続きをするのでしょうか。ここでは株式会社を例にとると、会社設立のための定款を作成し、認証を受けた後、会社設立登記を行い、税務署等に開業届出をします。
この一連の手続きだけで、最近では20万円前後かかります。

 これでとりあえず、会社は法的に存在することになりますが、実際には会社設立前にいろいろと準備しておく必要があります。人を雇い、事務所を借り、事務用品などを揃え、ホームページなど広告の手配をします。

 こうした費用は、会社の行う事業内容にもよりますが、いっさいがっさいで言うと概ね200万円程度かかります。これに当座の運転資金も必要となります。法的には1円起業もできますが、物理的に無理があります。でも、工夫次第でこうした経費を圧縮することも可能です。

A経費を圧縮するための方法は?

 経費を圧縮するための工夫はいくつかあります。たとえば、事務所は当初は自宅からスタートすることもできます。そうすると、当面は事務所家賃は不要となります。事務用品などは安く買えるお店はたくさんありますし、知り合いから無償で譲ってもらうこともできます。

 また、ビジネスモデルとして、現金収入が早く入る商流を作れば、先にお金が入ってきますので、資金的にはずいぶん楽になります。もちろん、創業のための銀行融資や補助金制度もあります。

 さらに、人については、コアメンバーは常勤であったとしても、最低限の給料で賄い、後は非常勤のパートやアルバイトを使うことで当面の人件費を抑えることもできます。雇用のための助成金を活用することもできます。

B法人設立の際にかかる費用を考える大事なことは?

 このように、法人設立の際にかかる項目と費用は、結構あることがわかります。最初から売上がすぐに見込める場合はさほど気にしなくても良いでしょうが、こうした資金は少ないに越したことはありません。

 ですが、それも程度問題で、必要な経費はやはり自前で準備することが大事です。それが資本金に反映されるからです。会社を回していくための当座の資金を資本金で準備することは、経営者の目的意識にも現れます。

 新たなビジネスで起業し成功する。そのマインドもさることながら、それを実行するための手段を確実に実行していくことが求められます。特に、資本金は当面の必要経費を賄うだけでなく、対外的な信用力や安心感の効果を頭に入れる必要があります。

 先ほどの例でいえば、極端な話、1円でも起業できますが、そんな会社は信用されるでしょうか。誰でも会社を設立するにはお金がかかることは知っています。それなのに、それで本当に会社経営できるのという目で見られても仕方がありません。

 この資本金をどれくらいにするかは考え方次第でいかようにもなりますが、法人としての信用力を考えたうえでバランスよく決めたいものですね。次週に続きます。
 
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