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社会起業家の熱い想いをカタチにするお役立ち情報
社会起業家の事業継続と経営基盤強化に役立つ情報について、公的機関15年の実績ある会計士の経験・ノウハウをお伝えします。
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NPO法人の決算と収益事業[2018年05月27日(Sun)]
 おはようございます。業務にかまけて少し間が空いていました。久しぶりの投稿です。今日はこの記事を投稿した後、大好きな健さんの映画に見に行きます。「君よ憤怒の河を渉れ」です。

 さて、今日は時節柄、NPO法人にとっては、決算及び総会準備で大忙しですね。すでに決算は終了している団体から、もう少しかかりそうという団体まであると思いますが、6月までの総会に向けてもうひと踏ん張りと言うところでしょうか。

 今回は、NPO法人の会計基準改訂の対応を書こうかなと思いましたが、おそらく様子見の団体もまだまだあるかと思いましたので、これまでの会計基準を基に、いくつか留意点をお伝えします。すでに対応済みの団体はご放念ください。

1.未収未払など経過勘定はもれなく計上していますか。

 決算に際しては、NPO法人の会計基準も発生主義会計を適用しますので、普段から現金基準、すなわち、現金の入出金があった時に伝票を作成している団体は、よく経過勘定を忘れることがあります。

 その中でも、未収金未払金の確定分と前払前受等の経過勘定の計上です。普段の月次決算から発生主義会計を適用していれば、漏れる心配はないのですが、これをやっていないと忘れてしまい、結果として抜け漏れが生じます。

 本当はこの決算に織込まなければいけないのに、計上忘れで次年度に計上するなんてことのないように留意する必要があります。特に、行政から受託している事業であれば、4月早々に決算報告を求められることがあるので、あらかじめチェックリストなどを作るなどの工夫をして、請求漏れのないようにしたいですね。

 その他にも、各団体で発生する経過勘定は様々なものがあります。決算を締めていない団体は今一度確認することをお勧めします。

2.NPO会計基準に準拠した決算書を作成していますか。

 決算整理には先ほどの経過勘定だけでなく、減価償却や引当金の計上など年度末決算にしか出てこない会計処理もあります。それらの決算整理をしたうえで、NPO会計基準に準拠した決算書を作成することになります。

 さすがに、活動計算書を収支計算書様式で作成している団体はないと思いますが、NPO会計基準に準拠した決算書を作成するには、ある程度会計知識が求められます。特に、注記情報となるとこれを公表していない団体も結構見受けられます。

 注記情報も重要な決算書の一つであり、これを公表している団体はそれなりに情報開示を意識した団体ということが出来ます。つまり、団体の信頼性を評価できる指標になります。みなさんの団体では注記情報もしっかり開示していますでしょうか。

3.収益事業の見直し
 団体によっては収益事業をしているケースもあります。この辺は定款記載事項のその他の事業になりますが、案外とその他の事業の見直しを行っていない事例も散見されます。たとえば、定款に記載していない事業をいつの間にか実施することもあります。

 その事業が収益事業に該当するかどうかの判定をしていれば良いのですが、それをしないまま継続していくと定款変更の問題もさることながら、税務上の問題も発生します。

 あるいは、過去に収益事業の開始届出を税務署に提出したのですが、その後事業廃止したにもかかわらず、廃止届出せずに税務申告を継続している問題もあります。

 最近は、障害者福祉サービス事業の税務上の問題が大きくクローズアップされていますが、その前段としての団体の事業について、収益事業に該当するかどうかの検討も場合によっては必要になります。

4.総会議案

 おまけです。3月決算の団体はこの総会で、貸借対照表の公告方法を決定して定款変更する必要があります。ホームページを持っている団体は自団体のサイトで公告しますが、持っていない団体は内閣府のサイトに掲載する方法を選択することになると思います。

 役員の任期更新などは通常の議案として上程すると思いますが、貸借対照表の公告方法に係る定款変更はワンチャンスですので、くれぐれも漏れなきようご留意ください。

 今後も、NPO法人に会計税務に係る事項は折に触れてお伝えしたいと思います。
 
決算書の読み方と企業の見分け方7[2016年07月25日(Mon)]
2016年7月25日(月)
 おはようございます。夏休みの最初の週末はいかがお過ごしでしょうか。私も久しぶりに午後から休みを取ってワンちゃん(milkey)のおやつや家に野菜を植えているので、肥料などもろもろの日用品を買いに出かけました。もちろん、ワインも買いに行きましたよ。

 最近は我が家の食卓に家で採れた野菜が並びます。トマトにきゅうり、お茄先に水菜もあります。また、ゴーヤも大きくなってきたので初めて収穫できていました。家でできた新鮮野菜を食べるのは良いものですね。早速ゴーヤチャンプルにしていただきました。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記はそれぞれの科目を補足する
A科目を補足する情報は企業の個別の状況を適切に把握するためのもの
Bもう一つ重要な注記は追加情報を見ること


 さて、本日のテーマは「決算書の読み方と企業の見分け方7」です。前回、注記情報のうち、会計方針の違いで企業の経営戦略の相違が見えてくることがあることをお伝えしました。今回は、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記と追加情報です。

@貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記はそれぞれの科目を補足する

 貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記にどんなものがあるでしょうか。たとえば、貸借対照表では棚卸資産の内訳を記載したり、土地建物を銀行融資の担保に入っていれば、その内容を記載します。

 損益計算書では、販売費及び一般管理費の主要な費目及び金額を記載したり、その年度に発生した特別損益、たとえば、固定資産を売却しますとその科目と金額、さらには特殊なものであればその内容を書くこともあります。

 キャッシュ・フロー計算書では、キャッシュ・フロー計算書上のキャッシュと貸借対照表との間で相違があればその旨と内容を記載したり、事業譲渡を受けて相手先の資産負債を受け入れた場合はキャッシュ・フローを伴わないので、重要な非資金取引としてその内容を記載したりします。

A科目を補足する情報は企業の個別の状況を適切に把握するためのもの

 このように、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記に何を記載するかは規則で決められています。したがって、こうした規則に該当する場合は、必ず記載しなければなりません。それは、企業の状況を適切に把握するために必要な情報だからです。

 また、こうした情報を関心のあるいくつかの企業で並べてみることで、比較することができます。同じ情報でもずいぶん記載の仕方が違っていることがあります。本当にあっさりでこれで何がわかるのという企業もあれば、詳細に内容を記載し、なるほどと思わせる企業もあります。

 この辺は、企業の立ち位置にも拠ってきます。積極的にどんどん開示して行こうという視点であれば、読み手に取って十分理解できるレベルまで記載するでしょうし、また、その逆も当然に出てきます。

Bもう一つ重要な注記は追加情報を見ること

 このように、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記について、そのさわりを記載しましたが、もう一つ忘れてならないのが追加情報です。

 これは、まさに企業の財政状況、経営成績、キャッシュ・フローの状況について、利害関係者が適正な判断を行うために、必要と認められる事項があるときに行う注記情報です。

 この追加情報も概ね規則で規定されています。たとえば、税法が変わって従来の方法と比べて税金の金額が変わった場合や、所有している重要な固定資産の中長期間で稼働していないものがあれば、その旨と内容を記載したりします。

 こうした情報は、重要性がある場合に記載が必要となります。あくまで利害関係者が適正な判断を行うために開示するものですから、細かいことや大勢に影響がないものまで記載する必要はありません。

 こうした一連の注記情報をしっかり読むことで、企業の置かれている財務状況の実態をある程度は知ることができます。単に、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の数値だけでは見えてきません。

 本表に記載されている内容をさらに深堀するためにも、これらの情報を読む力を養うと、さらに企業を見る目が変わってきます。関心度もより深くなります。ぜひ、一度関心のある企業の注記情報にも着目して読んでみてください。あなたの知らなかったことが見えてくるかもしれません。
  
決算書の読み方と企業の見分け方6[2016年07月18日(Mon)]
2016年7月18日(月)
 おはようございます。今日は3連休の最後の休み。天気も良いようでだんだんと梅雨明けが近づいてくるのを感じますね。今日はお出かけの方も多いのではないでしょうか。当方は、相変わらず締め切りの追われた資料作成をしこしことやらなければなりません。

 先週の土曜日は久しぶりにワインの試飲に行ってきました。ワインのうんちくを聞きながらワインに合った料理をいただく。至福の時を過ごすことができました。大阪のワインも捨てたものではないですね。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@注記情報は会計方針、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記で構成
A会計方針は企業の決算書作成の基本方針を記載するもの
B会計方針の違いで企業の経営戦略の相違が見えてくることがある


 さて、本日のテーマは「決算書の読み方と企業の見分け方6」です。前回、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書3つの決算書の関係と企業活動を他社比較や時系列比較をすることで見えてくるものをお伝えしました。今回は、注記情報です。

@注記情報は会計方針、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記で構成

 タイトルはちょっと長ったらしいですが、注記情報は会計方針、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の注記で構成されています。ただし、こうした情報はある程度の規模の企業では公表されていますが、中小企業では公表されていません。

 ですので、中小企業の注記情報を外部から見るのは難しいのですが、それでも記載する内容は大企業と特段の違いがないので、基本、同じ情報を中小企業でも記載する必要があります。NPO法人など非営利法人によっては公表されています。

 みなさんはこの注記情報をどのくらいしっかり見ているでしょうか。決算書だけでも見るのは大変なのに、注記情報なんてとてもと思われる方もあるのではないでしょうか。ですが、見るポイントだけ知っていれば、そこだけ見ることで企業の状況がわかることもあります。

A会計方針は企業の決算書作成の基本方針を記載するもの

 会計方針はどんなことが記載されていますでしょうか。基本、貸借対照表、損益計算書を作成する際に、重要な科目について、当方はこんな方針ですよということを示します。たとえば、消費税は税抜方式か税込方式かを記載することになっています。

 民間企業の場合、税抜方式が圧倒的に多いのですが、非営利法人は逆で税込方式が多いです。消費税は最終納税者は個人であり、企業は個人に代わって納税しますので、本来、損益には関係ありません。よって、通常は税抜方式を適用します。

 ですが、非営利法人は消費税を区分するのが大変なこと、利益の多い少ないにさほどの重要性を考えていないので、税込方式を適用することが多いです。もちろん、税抜方式を適用しても問題ありません。

B会計方針の違いで企業の経営戦略の相違が見えてくることがある

 このように、会計方針は採用が認められている方法であれば、自由に選択することができます。選択できるが故に、自社は何を選択しているかを明示することが求められます。それでないと企業を比較することができないからです。

 たとえば、有形固定資産の減価償却方法を見て行きましょう。減価償却方法は法人税法に規定されている方法として、定率法や定額法を適用している企業が多いです。定率法は初めに多く減価償却費を計上する方法であるのに対し、定額法は毎年同じ定額の減価償却費を計上する方法です。

 企業によっては、業種などの違いからこのバランスが大きく違うケースがあります。たとえば、施設やビルを賃貸している企業の場合、定額法を適用している場合が多いです。それは施設やビルの賃貸収入が定額であることに対応する費用も定額であることが合理的との判断によります。

 もっとも、減価償却は法人税の影響をもろに受けますので、建物は、どの企業でも平成19年4月以降の取得分から、建物附属設備および構築物は平成28年4月以降の取得分から定額法しか適用できなくなっています。

 そうすると、こうした税制改正の影響により、有形固定資産の取得と時期をどうすれば最も効率的かを考える必要があり、それが企業の経営戦略にも影響することになります。

 この辺は企業の会計方針を注意深く見ることで、いち早く対応している企業とそうでない企業の戦略に違いが出てきます。次週に続きます。
決算書の読み方と企業の見分け方5[2016年07月11日(Mon)]
2016年7月11日(月)
 おはようございます。昨日はいろんな行事が目白押しでしたね。参議院選挙に、ウィンブルドン男子決勝、サッカーユーロ2016 決勝です。プロ野球は日ハムの大谷君が登場する日です。

参議院選挙は下馬評通り自民党の圧勝で改選議席数過半数を取り、安倍さんは改憲に向けた対応を加速することになるでしょう。一方、ウィンブルドン男子決勝は英国のマレーが3年ぶり2度目の優勝、サッカーユーロ2016 決勝は先ほど終了してポルトガルの優勝とスポーツファンには応えられない週末となりました。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@3つの決算書は当然に相互に関係している
A利益獲得の要因分析と将来の利益獲得に向けた布石を感じ取る
B企業活動を他社比較や時系列比較をすることで見えてくるもの


 さて、本日のテーマは「決算書の読み方と企業の見分け方5」です。前回、キャッシュ・フロー計算書は企業の経営の巧拙と戦略がはっきりと出ることをお伝えしました。今回は、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書3つの決算書の関係です。

@3つの決算書は当然に相互に関係している

 貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書は、それぞれ企業活動の財政状態、損益状態、キャッシュ・フローの状態と企業とストック及びフローの状況を示したものです。この3つの決算書は企業活動の一面を示していますが、それぞれ独立している訳ではありません。

 すなわち、企業は営利を追求する組織体ですので、この利益を共通の指標として、利益を獲得するためにどのような活動をしたのかをストック及びフローの側面から見たものであり、各決算書は当然に利益という共通の指標で繋がっています。

 つまり、3つの決算書は利益という共通の指標を示すために、当然に相互に関係しているのです。そうすると、企業を見る時にはこれら3つの決算書をバラバラに見るのではなく、一体的に併せてみる必要があります。

A利益獲得の要因分析と将来の利益獲得に向けた布石を感じ取る

 貸借対照表は、決算日時点での資金調達の源泉と資金の運用状況を示したストック情報です。これまで営々と活動した結果として資産負債資本の状況を一定の時点で示したものですが、これだけではよくわかりません。

 何故、決算日時点での資金調達の源泉と資金の運用状況を示しているのか、それを読み解くためには、キャッシュ・フロー計算書を見ます。たとえば、将来の利益獲得のために大きな設備投資をした場合、有形固定資産や投資資産が大きくなっているはずです。

 これらの資産は、直ちに利益に結びつかないかもしれませんが、将来の成長のためには欠かせない先行投資であることがわかります。その資金調達の源泉は、一番良いのは事業活動から得られたキャッシュを充当すればよく、そのためには損益計算書でどれだけ利益を稼いだかを見ることになります。

 ですが、通常、稼いだ利益だけでは資金が足りないことが多いので、足りない部分は融資を受けるか資本を増強するかを考えます。そうすると、従来より、借金や社債が増えることになります。また、増資をしてその資金を充当することになります。

B企業活動を他社比較や時系列比較をすることで見えてくるもの

 このように、企業活動を利益という共通の指標をもとに3つの決算書は相互に関係性を持っていますので、企業を見る時は必ず3つの決算書をセットで見る必要があることがわかります。これをすることにより、企業の動きの大枠は把握することができます。

 さらにこれを発展させる方法として、企業活動を他社比較や時系列比較をすることをお勧めします。企業は経済環境の変化に即応して自由自在に組織構造を変化させ、ヒトモノカネ情報を利益獲得最大化に向けて調整します。

 つまり、継続的に利益を獲得するためにヒトモノカネ情報の活用をもっとも効率的に活用しようとします。ですが、それが上手く行くとは限りません。このヒトモノカネ情報の使い方や配分は企業により様々ですが、これを最大限に活用している企業ばっかりではありません。

 これを見分けるためには、企業活動を他社比較や時系列比較をすることでわかることがあります。他社と比べてどこが良いのか悪いのか、あるいは1つの企業を時系列で何年間のトレンドを見ることで企業の変化にも付いていくことができます。

 これは、自社の動きをいろいろな情報と比較検討することで普段では気が付かないことも見えてくることが結構あります。できるだけ客観的に自社を見ること、これは経営者に求められる資質の一つです。

 かの稲盛さんが、「会計のことがわからんで経営ができるか」とおっしゃったことは、まさにこのことを示しているのだと勝手に思っています(笑)。
 
決算書の読み方と企業の見分け方4[2016年07月04日(Mon)]
2016年7月4日(月)
 おはようございます。先週末から猛暑に見舞われていますね。梅雨はどこに行ってしまったのでしょう。テレビも熱中症に注意しましょうとのテロップが流れていました。もうまもなく本格的な夏の到来を早くも予感しています。

 私的なことですが、土曜日は車の車検に行き、日曜日はこの暑いのに温泉に行ってきました。車はもう17万キロを優に超えており、そろそろガタがきているかなと思ったのですが、案外、まだまだ大丈夫とのお墨付きをもらい、これからも安全のお付き合い宜しくという感じです。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@キャッシュ・フロー計算書は企業活動の動きをキャッシュの側面から見た計算書である
A企業の3つのキャッシュの活動で企業のキャッシュが見えてくる
Bキャッシュ・フロー計算書は企業の経営の巧拙と戦略がはっきりと出る


 さて、本日のテーマは「決算書の読み方と企業の見分け方4」です。前回、損益計算書は、企業の事業活動の成果を測る成績表であり、セグメント別分析は必須の分析であることをお伝えしました。今回は、キャッシュ・フロー計算書です。

@キャッシュ・フロー計算書は企業活動の動きをキャッシュの側面から見た計算書である

 キャッシュ・フロー計算書は、文字どおり企業活動の動きをキャッシュの側面から見た計算書です。作ったことのない方はなじみがないかも知れませんが、早い話が資金運用表であり、1年間の企業のお金の出入りを示したものです。

 キャッシュ・フロー計算書は、企業の3つのキャッシュの活動を示しています。すなわち、事業活動、投資活動、財務活動です。それぞれにキャッシュの入りと出があり、その活動の結果でキャッシュがプラスまたはマイナスかを示しています。

 そして、3つのキャッシュの活動の結果、トータルでキャッシュの増減が表示され、その増減額と前期のキャッシャ残高と加算したものが当期のキャッシュ残高になるという構造です。

A企業の3つのキャッシュの活動で企業のキャッシュが見えてくる

 キャッシュ・フロー計算書は、企業の3つのキャッシュの活動をどう見たらよいのでしょうか。たとえば、企業の業績が悪いと事業活動のキャッシュ・フローはマイナスです。投資活動は赤字でもやらないと次の成長機会を失うので、やはりマイナスが多いです。

 そうすると、財務活動でキャッシュ・フローをプラスにしないとキャッシュ残高が大きく減りますので、このままではちょっと危ないというサインがちらっと見えることになります。銀行に融資を受けるか社債等の発行でキャッシュを補う必要があります。

 これが一時的なものか、継続しているのかを見るためには、その企業のキャッシュ・フローのトレンドを何期にかにわたり、ウォッチする必要があります。もちろん、自社のキャッシュ・フローのトレンドも見ます。そこで見えてくるものが何かを把握するのです。

Bキャッシュ・フロー計算書は企業の経営の巧拙と戦略がはっきりと出る

 このように、キャッシュ・フロー計算書は企業の経営の巧拙がはっきりと出ます。本業でどれだけ稼いでいるのか、その稼いだキャッシュでどれくらいの投資をしているのか、そして足りない部分はどこから資金調達しているのか、マクロのキャッシュの動きでその企業がどんな経営をしているかの大枠を掴むことができます。

 できれば、本業で稼いだお金で投資できれば言うことありません。本業での収益力が投資の源泉になりますので、その企業は健全ですし、将来の成長機会を期待することができます。あるいは、それほど稼ぎがなくても、次の成長のためには借金してでも投資することが必要な時もあります。

 そうすると、投資と財務のキャッシュ・フローのバランスが気になるところです。投資活動の結果、どれくらいのキャッシュ・フローが入るのか、それに見合う借金はどれくらいまですれば良いのか、まさに企業の戦略によるところが大きくなります。

 企業の業績と進むべき方向性について、キャッシュの観点から示してくれるのがキャッシュ・フロー計算書です。この決算書の位置付けはとても重要です。そうした見方を意識してキャッシュ・フロー計算書をぜひ眺めてください。

 そして、作ったことのない企業はぜひともキャッシュ・フロー計算書を作ってみてください。これについては、組織で事業をする限り、非営利法人も必須の決算書です。そこから企業の経営の巧拙と戦略が見えてくると思います。

PS 6月27日の投稿記事の要旨と本文のタイトルが一致していませんでした。謹んで訂正させていただきます。宜しくお願いします。
決算書の読み方と企業の見分け方3[2016年06月27日(Mon)]
2016年6月27日(月)
 おはようございます。梅雨の間のつかの間の天気ですね。先週の土曜日に、以前、プロボノでお世話になったワーカーの交流会に行ってきました。何でも500人を超えた記念というタイトルで、これまで関与したワーカーが久しぶりに一堂に会して交流を楽しみました。

 今は引っ越しをした前の事務所での開催で、久しぶりの訪問となりました。白い土壁、モノトーンな天井、黒い砲台のようなプラスチックの椅子など、当時を思い出すアイテム満載で、あー、帰ってきたなあという感覚は何とも心地良いものでしたね。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@損益計算書は、企業の事業活動の成果を測る成績表である
A損益計算書は、マクロとミクロで見る視点を変える
Bセグメント別分析は必須の分析


 さて、本日のテーマは「決算書の読み方と企業の見分け方3」です。前回、貸借対照表は資金を調達する源泉であるとともに、事業に資金を投入した結果であり、企業活動を行う資源の連結幹であることをお伝えしました。今回は、損益計算書です。

@損益計算書は、企業の事業活動の成果を測る成績表である

 自分で書いてて今更ですが、損益計算書は、企業の事業活動の成果を測る成績表です。売上はもちろん、最終的には当期利益で企業及び経営者の業績を評価されます。利益は段階的に売上総利益、営業利益、経常利益、税引前利益、当期利益と区分表示されます。

 それぞれの段階別利益で、企業の利益が本業との関連性が強い営業利益及び経常利益とそれ以外の段階利益に区分されます。これにより、企業の本業の業績評価をするとともに、同業他社との比較や企業における時系列の比較が可能となります。

 営業外や特別損益も企業1年間の事業活動の中で発生するものですので、当該事業年度での損益を構成しますので、こうした損益も当然に企業の業績評価の対象に含まれ、最終的には当期利益で1年間の成績を示すことになります。

A損益計算書は、マクロとミクロで見る視点を変える 

 損益計算書は、マクロでは上記のような売上高と段階別利益を見ることで、対外的にはその内容や大きなトレンドを説明できるようにしておく必要があります。すなわち、企業の売上高の趨勢はどうなっており、特に前期との比較での増減分析は必須となります。

 利益についても売上高と同様、段階別に過去からのトレンドと直前での増減分析を行いますが、これらはいずれも株主や金融機関、取引先や従業員などの関係者に対する説明責任のレベルです。すなわち、マクロでの分析であり、経営の視点から言えば、言うまでもなくミクロの視点が重要です。

 このミクロの分析をどのように行うかは、企業により様々なものがあります。管理会計の領域に入りますので、経営管理目的により、いろいろな手法を駆使して分析を行うことになります。

Bセグメント別分析は必須の分析

 すでにいろいろなところで書いていますが、企業のセグメント(事業)別損益は、企業のビジネスモデルや利益の源泉を把握する情報です。このセグメント(事業)別損益情報を見れば、どのセグメント(事業)が儲かっており、あるいは赤字になっているか一目瞭然です。

 そこではセグメント(事業)にかかるヒトモノカネが集約されているので、企業の強みや弱みをある程度見ることができます。この企業のコアのセグメント(事業)は何か、何で稼いでいるのか、同業他社と比して上回っているのか下回っているのか、さらには5年間程度のトレンドはどうかなど見るポイントはいくつもあります。

 これらのポイントは、あくまで数値から見た項目です。これらの情報は、企業を深く見る際のとっかかりにすぎません。他の非財務情報と併せていろいろな角度からセグメント(事業)別損益情報を眺めることをお勧めします。

 そうすると、数値に現れない企業(経営者)の意図や方向性が見えてきます。企業(経営者)はどの部門に重点的に資源を投入してどこを目指そうとするのか、その実態がきちんとセグメント(事業)別損益に反映されているのかなどを先読みすることができるようになれば、次の一手への対処方法も見えやすくなります。

 この辺は、企業(経営者)の対内的な視点から見る場合と、外部からの視点で見る場合と多少異なることはあるかもしれません。ですが、見るべきポイントはそう変わらないと思います。まずは、ご自身の法人のセグメント(事業)別損益をじっくり見られてはいかがでしょうか。
決算書の読み方と企業の見分け方2[2016年06月20日(Mon)]
2016年6月20日(月)
 おはようございます。今朝はなんとか天気は持っていますが、今にも雨が降りそうです。昨日は、ある農業関係のセミナーに行ってきました。そこで鹿さんと牛さんの話を聞いてきました。鹿さんは、最近どこの自治体でも鹿が増えすぎて農作物の被害に悩んでおり、それへの対応で鹿を処分せざるを得ない状況があるとのことです。鹿肉は実は高たんぱくで、食肉も増えているのですが、ペット用にも使えるということで、早速我が家のワンちゃん(みるきー)のためにもらってきました。

 牛さんは、国産牛や和牛の定義から始まり、黒毛和牛は血統書がすべて個体識別で付いていること、牛をこよなく愛して牛さんにも幸せになってもらい、その牛さんをいただくという循環の中で、世の中に貢献するというお話が響きました。仕事や業種が異なることはあっても、ビジネスの基本はすべて同じだということをあらためて考えさせられる契機となりました。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@貸借対照表の負債は、資金を調達する源泉である
A貸借対照表の資産は、事業に資金を投入した結果である
B貸借対照表は企業活動を行う資源の連結幹である

 さて、本日のテーマは「決算書の読み方と企業の見分け方2」です。前回、会計のことがわからんで経営ができるかということ、決算書のストック情報とフロー情報は利益で繋がっていることをお伝えしました。今回は、貸借対照表です。今後、ことわりのない限り、企業を前提にします。

@貸借対照表の負債は、資金を調達する源泉である

 貸借対照表は、決算日時点の資産負債純資産を示す一覧表です。すなわち、事業を行うのに、どのような資金を調達してきたのかを示すのは負債と純資産です。負債の代表例は、借入金です。

 金融機関から融資を受けて、この資金で事業を行います。この借入金は1年内に返済するものは短期借入金、1年を超えて返済するものは長期借入金と言います。

 買掛金や未払金は、事業活動の中ですでに財・サービスの提供を受けたものを後払いする債務です。これは、個人に置き換えるとカード決済するための債務と同じであることがわかります。

 そして忘れてならないのは資本金です。これは、事業を始める際の元手です。事業を始めるにはいろいろな経費や当座の運転資金が必要であり、これらを工面するのに株主から資金を集めてるものになります。

A貸借対照表の資産は、事業に資金を投入した結果である

 貸借対照表の資産は、集めてきた資金を事業に投入し、その事業活動の結果を表したものです。事業で稼いだ資金は現金預金としてプールしていますし、事業活動の中で財・サービスの提供をして後でその対価を回収するものとして、売掛金や未収金があります。

 また、財・サービスの提供するための商品や原材料など在庫を持つ必要があります。これらは棚卸資産として事業の循環の中で一定期間ストックしておきます。

 事業活動をする際には、土地建物の施設や機械や備品などの有形固定資産が必要になる場合があります。また、事業活動の中で取引先の株に投資したり、取引先に融資をしたりすることがあるかもしれません。そのような場合は、投資資産として所有することになります。

 このように、事業に資金を投入した結果として、いろいろな形態の資産を持つことがわかります。この資産をどのような配分で所有するのかは、経営者の戦略に関わってきます。たとえば、できるだけ余分な資産を持たないという考えによれば、在庫や固定資産は不要になるようなビジネスモデルを導入します。

 売れるものだけを仕入れする事業であったり、メーカーでも、オール外注で工場を持たない事業スキームを取ることも可能です。そうすると、貸借対照表の資産負債をどのような構成にするのかを一つとっても、経営者のポリシーがそこに反映されることになります。

B貸借対照表は企業活動を行う資源の連結幹である

 このように、貸借対照表の項目と構成、その位置付けを考えると実は奥が深いものがあります。何とはなく貸借対照表の項目を眺めるのではなく、それぞれの項目と構成を戦略的に考えるとどうなるのか、どのような事業スキームを取れば変わってくるのか、経営者の思想が出てきます。

 なかなかそうした視点で、貸借対照表を見ることは少ないかもしれません。ですが、事業活動の結果に過ぎない貸借対照表の各項目も、少し見るポイントを変えてみると、そこから新たな事業へのヒントが見えてくることがあります。

 債権としての売掛金や未収金をどうしたらすぐに回収できるのか、在庫を減らす方法はないのか、借入をしなくてもよい資金調達はないのか、いくらでもあります。しかも、それは一定時点ではなく、中長期で見たらどういう絵姿になっているかを推定することもできます。

 こうして見ると、貸借対照表は企業活動を行う資源の連結幹であることがわかります。それぞれの科目も、実は経営者の意思や事業活動の結果に繋がっていて、それが継続しているのです。それを決算日という一定の時点で見ているのに過ぎないのです。

 一度、じっくり自分の会社の貸借対照表を眺めてみてください。そこに示されている項目に想いを馳せてみると、今までとは違う発見があると思います。次週に続きます。


決算書の読み方と企業の見分け方1[2016年06月13日(Mon)]
2016年6月13日(月)
 おはようございます。今朝は雨からのスタートです。先週はトラブル発生で、1回投稿が飛びましたが、今回仕切り直しです。ところで、昨日、高校の野球部のOBが集まって、神戸の滝川第二高校のグランドで試合をしました。滝川第二高校は過去、甲子園にも何回か出場した強豪校です。

 日曜日にもかかわらず、多くの高校生が部活で登校していましたが、道で会うたびにしっかりした挨拶を受け、とても清々しい印象を持つことができました。日頃の教育の賜物ですね。生徒が自然に振舞えるのはそのことが徹底しているからで、さもありなんというところでしょうか。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@会計のことがわからんで経営ができるか
A決算書のストックとフロー情報の種類を知ろう
Bストック情報とフロー情報は利益で繋がっている

@会計のことがわからんで経営ができるか

 さて、本日のテーマは「決算書の読み方と企業の見分け方1」です。今回から、しばらくは決算書の読み方と企業の見分け方をお伝えしていこうと考えています。営利であれ、非営利であれ、経営者は事業活動の結果としての決算書を理解し、そこからの経営判断が求められます。

 ところが、会計や数値に苦手意識があるのか、それは他の方に任せておられる経営者もそこそこいると思います。もちろん、会計の細かいことは担当に任せておけばよいのですが、少なくとも自分の会社の財務状況がどうであるかを理解し、人に説明できるようにしておく必要があります。

 決算書は過去の時点や期間の財務状況を示すものであり、それ自体で企業のことがすべてわかる訳ではありません。ですが、決算書より、企業の持っている資産負債や業績から現状や将来の状況がある程度読めますし、それを踏まえて経営判断をして行きます。

 京セラや日本航空等で数々の実績を残された稲盛さんの著作の中で、「会計のことがわからんで経営ができるか」というフレーズがあります。まさに、会計の大枠を知り、決算書の内容がわからなくてまともな経営ができるかという問いかけです。

A決算書のストックとフロー情報の種類を知ろう

 では、決算書をどう読めばよいかですが、その前に、決算書にはどのような種類があるかをざっと見て行きましょう。企業活動を会計の面から把握する情報としての決算書ですが、大きく分けてストック情報とフロー情報があります。

 すなわち、ストック情報は一時点の財務状況を示す貸借対照表と純資産変動計算書です。前者は決算日時点の資産、負債、純資産の状況を表したものですし、後者は株主資本等変動計算書とも言い、貸借対照表の純資産を切り取り、その変動についてより詳しく記載したものです。

 一方、フロー情報は、1年間の企業の業績を示すものとして、損益計算書とキャッシュ・フロー計算書があります。前者は、企業の経営成績を示すものであり、後者は企業の経営活動についてお金の動きを示すものです。こうした情報の呼び名は営利と非営利で異なることがありますが、内容は基本、同じです。

Bストック情報とフロー情報は利益で繋がっている

 これらのストック情報とフロー情報は企業活動をいろいろな側面から表現したものです。ですので、これらの情報がバラバラにあるのではなく、実は利益ですべて繋がっています。そう、決算書は利益を明らかにするための情報であり、すべての決算書はこの利益を表現するために作成されます。

 何を当たり前のことを言っているのだと叱られそうですが、この当たり前のことをどうやって把握し、どう経営に活かしていくのか、ここら辺りになってきますと、経営者により問題意識の差が出てきます。

 これについては、営利と非営利で何ら変わりません。事業をしていく以上、適切な経営判断をする材料として、この決算書をいかに読み取り、使っていくのか、その巧拙が経営者に出てきます。

 上記のことを先週書いたと思います。1週間前のことなので、記憶が曖昧ですが、次回からこうした点について、深堀をして行きたいと思います。こう、ご期待ください。


 
節税対策と銀行対策の関係はその2[2016年05月30日(Mon)]
2016年5月30日(月)
 おはようございます。最近は天候がすっきりしません。降水確率は低いはずなのに、雨が急に降ることもあります。出かけるときは少し用心が必要ですね。
さて、昨日はワンちゃん(名前はみるきー)のご飯やおやつを買いにホームセンターに行ったのですが、その質量ともに圧倒されました。ワンちゃん用のケーキやアイスクリームなどもあり、よくもまあ、これだけの商品があるものだと感心してしまいました。いたせりつくせりとはこのことで、日本のペットフード市場の一端を垣間見ることができました。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@銀行の習性を良く考えて対応する
A節税対策と銀行対策のベストミックスその1
B節税対策と銀行対策のベストミックスその2

@銀行の習性を良く考えて対応する

 さて、本日のテーマは「節税対策と銀行対策の関係はその2」です。前回、節税対策は銀行との信頼関係の中で、経営の視点から慎重に考慮する必要があることをお伝えしました。今回は、具体的な節税対策と銀行対策のベストミックスの考え方です。

 銀行は、平たい言葉で言うと金貸し屋です。そこには冷徹なまでの法人を見る目があります。これは実際に銀行出身の方の講演で知ったのですが、あらためて銀行は自己のリスク、もっと言えば、銀行員のリスクを第一義的に考える習性を持った組織であることを認識しました(銀行の人がいたらご免なさい、個人の独断と偏見です)。

 もちろん、銀行は優良な法人であれば、リスクは少なく安心して融資できますので、いつでもウェルカムですが、業績のしんどい法人はリスクが高くなるので、その対応も変わってきます。そうならないように普段からの付き合い方に気を付けることはすでにお伝えしています。
https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201603/09
https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201603/16
https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201603/23

A節税対策と銀行対策のベストミックスその1

 上記のような銀行の習性を踏まえたうえで、どのような節税対策を考えればよいのでしょうか。私が考える節税対策と銀行対策のベストミックスのひとつは、健全な赤字です。法人経営には当然波がありますし、いわゆる仕込みの時期である程度の投資を先行しなければならないこともあります。

 投資の成果がすぐに出なければ、当然のことですが経費先行、売上立たずということでどうしても業績が悪化する要因となります。税金対策上、赤字は繰越欠損で課税所得から控除できるのでその効果は大きいですが、銀行との関係で言えば、これが長く続くと経営は大丈夫かということになります。

 そうすると、この赤字は当面の結果であり、これを何年かけて投資回収するという事業計画を銀行にしっかり説明して、事業を応援してもらい有利な融資を引き出すことが求められます。銀行も前向きな赤字であれば、行内の融資稟議も通りやすいですし、将来の優良融資先になる可能性もあります。

 このように十分な説明がつく健全な赤字であれば、法人も助かる、銀行のリスク軽減で利益になる、さらには当該事業で恩恵を受ける利害関係者もいるという、三方よしのトライアングルができますので、事業が前に進むことになります。

B節税対策と銀行対策のベストミックスその2

 もうひとつの節税対策と銀行対策のベストミックスは、銀行との関係を強化する節税対策です。銀行は最近ではいろいろな商品を販売しています。たとえば、国債や公社債の販売、事業承継や相続向けの信託商品、各種保険の販売など、本当に銀行ですかというくらい多くの金融商品を販売しています。

 銀行も当然のことながら、支店や役職に応じてノルマがありますので、銀行自身の事業計画の必達は強く求められるところです。そうしますと、銀行との長い付き合いを考えた場合、あるていど銀行の便宜を図りつつ、自らの節税対策を実施することは決して無駄にはなりません。

 銀行のお家事情を先回りして、逆に銀行に提案することも可能です。銀行と行員に良い意味で恩を売っておくと、回りまわって自分に返ってくるという返報性の原則です。たとえば、経営強化と節税対策になる役員保険や事業承継や相続対策向けの事業スキームと融資の組み合わせなど、いくつもの提案が出来そうです。

 この辺は、節税のための知恵が求められるところですので、認定経営革新等支援機関である専門家と相談しても良いと思います。銀行の特性を踏まえた節税対策、事業をするにはお金をいかに有利に展開する必要があるかという観点から考えてみてはいかがでしょうか。

 
 
 
節税対策と銀行対策の関係は[2016年05月23日(Mon)]
2016年5月23日(月)
 おはようございます。今朝も良い天気です。少し朝方はひんやりすることがあるのですが、もう、お昼ごろには夏日になっていますね。昨日は、熊本地震のこともあり、防災グッズの品物を見に行きました。ホームセンターに行ったのですが、時期的なものなのか今はおいていないと言われました。時期的と言えば今はそのタイミングだと思うのですが、また、仕切り直しとなりました。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@税金対策は様々、法人の実情に合わせて組み合わせをする
A経営の観点からの節税の考え方とは?
B赤字決算と銀行対策との関係を考える

@税金対策は様々、法人の実情に合わせて組み合わせをする

 さて、本日のテーマは「節税対策と銀行対策の関係は」です。前回、税金対策には普段から会計事務所との意思疎通をまめにしておくことについてお伝えしました。今回は、銀行対策との関係です。

 税金対策と一口に行っても、実に様々な方法があります。収入−費用=利益であり、その利益に所得控除があって最終的に課税所得を計算に税率を乗じたものが税金となります。その計算要素を見て、合法的に税金が減る方法を考えます。

 たとえば、青色申告するのは言うまでもないとしても、費用であれば、費用を多く計上する場合、これまで現金の支出時に費用計上していたのを未払計上する、役員に保険をかけていざという時の備えをするとともに保険料を計上する、不要な資産を廃棄したり評価を下げたりするなどがあります。

 その際、どの方法が一番節税に合っているかは、先に節税ありきではなく、経営に生かすことでの組み合わせを考えることが重要です。

A経営の観点からの節税の考え方とは?

 では、経営に生かすことでの組み合わせとはどういうことに繋がるのでしょうか。先ほどの費用を多く計上することで言うと、節税だけ考えないということにつきます。利益は出すぎてそれを抑えることだけで行くとミスリードします。

 不要な物品を決算間際に大量に購入したり、普段実施していない決算賞与を出してみたり、交際費をたくさん計上したりしてすると、確かに経費は計上できますが当然に資金も減少します。そこで資金繰りが苦しくなったとすれば、本末転倒になることは容易にわかります。

 先ほどの例で言えば、役員に保険をかけていざという時の備えをするとともに保険料を計上したり、不要な資産を廃棄したり評価を下げることは経営の軸足を強くします。それが節税になれば一石二鳥になります。

 つまり、この経営に活用できる一石二鳥の節税対策を考えるのが基本的な方法ということです。これを法人の状況により、どの方法を選択すれば良いかを考えるのです。

B赤字決算と銀行対策との関係を考える

 節税対策のうち、赤字決算もそのうちの一つです。これは、赤字部分は次年度以降に利益が出ても、その利益と相殺できる繰越決算の控除です。平たく言えば、赤字にしておくと翌年度以降の税金が減るということですね。

 これを経営の視点、すなわち、銀行対策との関係で考えるとどうなるのでしょうか。現在、銀行から融資を受けている法人はもちろん、これから銀行融資を受けることを考える際には、必ず決算書を銀行に提出します。

 銀行は、その決算書を見て融資をするかどうかの判断材料の一つにします。もし、赤字が続いている法人に銀行は進んで融資をするでしょうか。実態の所で判断することを銀行も求められますので、必ずしもそうとは言い切れませんが、あまりいい顔はしません。

 いくら節税対策で赤字にしていると言っても、それが続いていると経営自体の問題を指摘されるでしょうか。この法人に融資しても大丈夫かと言われることになります。もちろん、赤字の原因が一時的ですぐに挽回できるなど、明確に説明できれば問題ありません。

 銀行も融資先とは長いお付き合いをしたいと考えていますので、常に融資先の経営状態には気を付けてみているのです。では、この節税対策と銀行対策のベストミックスはどういうものがあるのでしょうか。経営の視点からやはり考えることになります。次週に続きます。

 
税金は普段からの会計事務所との意思疎通がすべて[2016年05月16日(Mon)]
2016年5月16日(月)
 おはようございます。もう、5月も半ばを超えました。本当に日が過ぎるのは早いですね。昨日は、神戸まつりで街中はすごい人でした。駅には人で溢れかえっていましたよ。そうした喧騒とは別に、ファンドレイジング協会関西の総会に行ってきました。今年度の計画などが承認され、その後は、研修でファンドレイジングの最新情報を仕入れてきました。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@税金の種類はいろいろ、大抵は会計事務所に委託する
A間違った納税の半分は法人に原因がある?
B普段から会計事務所との意思疎通をまめにしておく

@税金の種類はいろいろ、大抵は会計事務所に委託する

 さて、本日のテーマは「税金は普段からの会計事務所との意思疎通がすべて」です。前回、経営管理に資する積極的な会計事務所の活用を考えることについてお伝えしました。今回は税金に関する会計事務所の活用です。

 税金の種類としてはいろいろありますが、メインは法人税・住民税・事業税と消費税でしょうか。非営利法人の場合、収益事業をしていなければ、消費税だけかも知れません。日常、経理処理するのは給与所得や報酬の源泉税、固定資産を持っていれば、固定資産税もあります。

 税金は少ない方が越したことありませんが、納税は適正に行わなければなりません。実際の申告納税はご自身の団体で行う場合もありますが、通常、決算と併せて会計事務所に委託していることが多いと思います。

A間違った納税の半分は法人に原因がある?

 法人税等や消費税は決算の時に申告納付しますので、会計事務所がその作業をするのですが、その際、会計事務所とどのような打ち合わせを行っていますでしょうか。ほとんど任せきりで、それこそポンと申告書ができてくるということになっていませんでしょうか。

 それでも特に問題がなければ良いのですが、税金は必ず何年間の割合で税務調査が入ります。その時、税務申告に誤りがあると追徴課税されます。しかも追加の納税には高い金利もついてきます。ましてや、意図的な処理と判断されるとペナルティも払う羽目になります。

 税務申告に誤りがあると、会計事務所に任せているのに何故という思いがあると思います。でも、間違った納税の半分はひょっとしたら団体自身に原因があるかもしれません。何故なら、税金に関して、会計事務所との十分な打ち合わせが行われていなかったことが遠因になっていることがあるからです。

 たとえば、経費の計上について、決算日前後の経理処理でいつもとは異なる会計処理をしたり、新たな収益事業を行った場合に、それが税務上の収益事業に該当するかどうか微妙であるにもかかわらず、十分な打ち合わせをしていなかったりすると、後でしまったということがあります。

 会計事務所もすべてのことを把握しているとは限らないという前提に立てば、税務上の問題についてお互いが情報共有していなかったことが、原因になっていることがあるということです。

B普段から会計事務所との意思疎通をまめにしておく

 こうしたことは、本来、会計事務所が今年の決算について、従来と変更点がないか、新たな取引が発生していないかなどの確認をすることで、税務上の問題になりそうなことを事前に把握し、適正な税務処理をすれば税務調査があってもしっかりと対応ができるはずです。

 ですが、その前段の対応に抜かりが合ったり、団体と会計事務所との間で税金について認識のずれがあったりすると、後で思わぬことになるリスクが出てきます。もちろん、一義的には会計事務所が気を付ける必要がありますが、決算上や税務上の問題点について普段から会計事務所と密な連絡を取り合うことが求められます。

 また、合法的な節税対策や税金にかかる経営への影響、たとえば、銀行の融資を引き出す観点からは、節税して赤字にするよりは納税した方が有利となるなどの経営判断をする場合もあります。これらのことは税金をどうマネジメントするかにもかかってきます。

 適正な納税はもちろん、適切な税務戦略を考えるうえでも、会計事務所と密な連携はとても重要です。少し、会計事務所との接点が少なくなっている団体には、ぜひとも普段から会計事務所との意思疎通を行うことをお勧めします。 
 
年度決算と会計事務所の活用の関係は[2016年05月09日(Mon)]
2016年5月9日(月)
 おはようございます。本日は徳島からのスタートです。みなさん、連休は思い思いに過ごされたことと思います。思いっきり羽を伸ばされた方、相変わらず仕事ざんまいの方、ほどほどの方、違いはあっても今日から仕事モード全開ですね。本日で連休ネタも終わりです(笑)。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@会計事務所への委託の範囲はどれくらい?
A会計事務所をどこまで活用しているか?
B経営管理に資する積極的な会計事務所の活用を考える

@会計事務所への委託の範囲はどれくらい?

 さて、本日のテーマは「年度決算と会計事務所の活用の関係は」です。前回、年度決算の一連の手続はとても重要なステップを踏むということで、決算プロセスについてお伝えしました。その過程で、決算作業を外部の会計事務所に委託している団体もあると思います。

 特に、経理業務について内部にリソースがない場合は、必然的に会計事務所に委託することになります。その際、決算業務をどこまで委託しているかは、団体により様々です。すべてお任せの場合から第三者のチェックだけお願いしている場合まで、その依頼の程度は異なります。

 この辺は、委託費用との見合いもあるかもしれません。言うまでもありませんが、委託の主体は団体であって、その責任はすべて団体が負います。会計事務所は契約の範囲での責任となります。そのような認識で会計事務所と付き合うことが必要です。

A会計事務所をどこまで活用しているか?

 最終的に決算について説明責任を負うのは団体になりますので、会計事務所に委託する内容に応じて、その内容を把握し、理解することになります。どこの団体も会計事務所から決算内容について説明を受けて、理事会等への説明をしています。

 その際、会計事務所からどこまでの説明を求めていますでしょうか。前回、「会計情報としての決算書だけでなく、その数値の裏にある事業活動として、年度当初に立てた事業計画を達成したのか、達成できていないものは何か、その要因はどのようなものがあったのかなどを整理する。」とお伝えしました。

 決算は一年の活動の総括ですから、こうしたことを団体が実施しますが、会計情報と密接な関係があります。その会計情報をしっかりと把握できて初めて説明責任を果たすことができます。したがって、少なくともその観点から、会計事務所に決算内容の説明を求める必要があります。

 すなわち、単に財務状況の説明を聞くのではなく、事業報告するために必要な非財務情報と併せたレベルのものを要求することが重要です。そうすると会計事務所も団体の事業内容やその年度の活動状況を把握していないと十分な説明ができないはずです。

B経営管理に資する積極的な会計事務所の活用を考える

 決算報告のための会計事務所の活用は、最低限のものです。ですが、委託する側の意識が低いとこの最低限のことすら要請していないことがあります。そうであれば、非常にもったいないと思います。

 この辺は、会計事務所からのアプローチもあるでしょうが、会計事務所から積極的な助言を引き出すためには、団体自らの年度決算における取組みへの姿勢がとても大事になります。そのうえで、さらなる会計事務所の活用が求められます。

 年度決算は1年間の総括と次年度以降の事業計画の大事な連結環になりますので、その観点から経営管理に資する会計情報を会計事務所から引き出すのです。団体の経営判断に会計情報を活用するには、月次決算から情報を活用する必要があります。

 そうすると、普段からどのように会計事務所と接しているかが鍵となります。私自身は会計業務をお引き受けする場合は、いつもそのことを考えて接するように努めています。それが、団体の成長と経営基盤を強化することに繋がるからです。

 ご自身の団体ではどのように会計事務所を活用していますでしょうか。その前段としての団体の取組み姿勢はどうでしょうか。まもなく年度決算の業務が終了するこの時期に、じっくりと考えてみることをお勧めします。
年度決算は1年間の総括と次年度計画の大事な連結環になる[2016年05月02日(Mon)]
2016年5月2日(月)
 おはようございます。本日から、実質的な5月のスタートです。と言っても、連休の狭間でお休みにしている方も多いのではないでしょうか。その点、役所は暦どおりですね。必ず開いています。世の中の動きとは別に粛々と業務を進めているところでしょうか。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@年度決算は月次決算の積み重ねになる
A年度決算の一連の手続はとても重要なステップを踏む
B年度決算を1年間の総括と次年度以降の事業計画の大事な連結環に有効活用する

@年度決算は月次決算の積み重ねになる

 さて、本日のテーマは「年度決算は1年間の総括と次年度計画の大事な連結環になる」です。これまで月次決算の重要性をひつこいくらいにお伝えしてきました。その積み重ねが年度決算になります。

 多くの団体では、そろそろ年度決算の数値が固まってくる頃ではないでしょうか。いや、まだまだという団体は少し、ねじを締めて行った方が良いかもしれませんね。早いところでは、もう連休明けに理事会等を予定している団体もあるように聞いています。

A年度決算の一連の手続はとても重要なステップを踏む

 年度決算はまさしく、1年間の総括をします。会計情報としての決算書だけでなく、その数値の裏にある事業活動の内容を事業報告書にまとめます。年度当初に立てた事業計画を達成したのか、達成できていないものは何か、その要因はどのようなものがあったのかなどを整理してい行きます。

 決算書の監事監査を受けて、理事会や評議員会に報告し、承認を受けたものを総会にかけるという段取りが忙しい日程の中で進んでいきます。そして、団体の情報発信の一つとして、決算書や事業報告書を公表することになります。

 こうした一連の年度決算の手続はルーティンにはなりますが、とても重要なステップです。最低でも年に1回は、自分たちの事業活動の方向性を確認する機会になるとともに、今後の活動の方向性も進めることができます。

B年度決算を1年間の総括と次年度以降の事業計画の大事な連結環に有効活用する

 その意味で、年度決算は1年間の総括と次年度以降の事業計画の大事な連結環になると言えます。この年度決算の位置付けをどこまで理解し、既存の関係者だけでなく潜在的なファンを呼び込む情報発信の一つとして取扱い、戦略的に進める契機とするのかは、団体の取り組み次第で大きな差がでます。

 ぜひとも、この年度決算を上手く有効活用し、1年間の振り返りと次の活動の戦略や広報戦略に使えるよう、いつも言っています情報の共有化と仕組みづくりに使うことをお勧めします。
役員会、理事会等に会計情報をどのように報告していますか[2016年04月25日(Mon)]
2016年4月25日(月)
 おはようございます。今朝は徳島から投稿しています。先週の土曜日に、神戸で自民党の議員団がNPO法人の声を聴く会があり、これに参加してきました。素直な感想は、政治家も案外、NPOのことを知っている人がいるのだということと、やはりNPOはビジネスモデルとして、財源に苦戦している団体が多く、これを企業の寄附戦略(CRM)でカバーできないかをあらためて考えさせられました。これについては、別の機会にお伝えしたいと思います。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@月次決算による会計情報の報告の仕方は?
A会計情報は現場の情報とセットで報告する
B経営基盤の強化にぜひとも会計情報を上手く活用しよう

 さて、本日のテーマは「役員会、理事会等に会計情報をどのように報告していますか」です。月次決算の重要性とその活用方法については、すでにお伝えしました。
https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201604/11
https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201604/18

@月次決算による会計情報の報告の仕方は?

 こうした月次決算や年次決算などの会計情報を役員会、理事会等にどのように報告していますでしょうか。関連情報と併せてしっかり定期的に報告している、試算表をもとに簡単に口頭で報告している、試算表を渡すだけ?団体により様々だと思います。

 月次決算による会計情報は役員と現場を繋ぐ重要な情報です。規模の小さな団体では役員自らが現場で活動していますので、現場での感覚はもちろんあります。ですが、その活動結果がどうであったのかは、月次決算をしてその結果を確認することは必要です。

 これが規模が大きくなると、役員はどんどん現場から遠ざかりますので、担当者から実際の活動について会議等で間接的に聞くことになります。その際に数値で確認するには、やはり月次決算による会計情報が重要となります。

A会計情報は現場の情報とセットで報告する

 こうした月次決算による会計情報は、現場の情報とセットで報告することが必要です。会計情報自体は数値にすぎませんから、その数値に意味を持たせるのは現場の情報だからです。役員の中には、会計に明るくない方も相当いることでしょうから、数値だけですと無味乾燥で現場の雰囲気が伝わりにくいと思います。

 では、どのような現場の情報があれば良いのでしょうか。それは現場には実際の活動の動きがありますので、それを拾えば良いのです。たとえば、施設の管理運営をしている団体であれば、毎日の利用者数や男女、年齢層、利用料金、部屋の稼働時状況などがあります。

 介護事業をしている団体であれば、利用者数や男女、年齢層、利用料金、利用サービスの種類と利用頻度などがあります。これらは年次決算で事業報告書に記載しているはずですから、活動の実態を示す情報はいくらでもあります。

 こうした活動の実態を示す非財務情報と会計情報をセットで示すことで、活動の結果としての会計情報を正確に把握することが可能となります。

B経営基盤の強化にぜひとも会計情報を上手く活用しよう

 このように、会計情報を非財務情報とセットで活用することで、活動の実態を把握することができ、次の行動に適切な示唆を与えてくれます。役員間だけでなく役員と担当者との間で情報共有化に資するとともに、経営のベクトル合わせをすることができます。

 ですが、こうした会計情報の活用について、なかなか思うように進んでいない団体が多いのではないでしょうか。繰り返しになりますが、規模の大小にかかわらず、役員会、理事会は開催されますので、そこに必ず会計情報を織り込むことによって、活動の進捗と実態を把握することができます。

 会計情報の使い方はつまるところ、団体の経営ポリシリーの問題です。その意識の差が経営の巧拙に直結します。いつも言っていることですが、団体のビジョンミッションを達成するためにも、日常のルーティンの活動をいかにしっかりと積み上げていくか。

 この地道な活動の積み重ねが団体の事業継続と経営基盤を強化する唯一の方法と考えています。時間のある時に、一度会計情報の役員会、理事会等の報告の仕方をじっくりと考えて見られてはいかがでしょうか。 
  
月次決算の活用方法とはその2[2016年04月18日(Mon)]
2016年4月18日(月)
 おはようございます。昨日は久しぶりに近所の温泉に行ってきました。近くの温泉めぐりは数少ない趣味の一つですが、少しはゆっくりできたようです。そのしわ寄せが今朝の早朝からの作業に食い込んだため、いつもより投稿が遅くなってしまいました。時間管理ができていませんね。反省です。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
@月次決算をルーティン化する
A月次決算の情報を共有化する
B月次決算のPDCAサイクルを回す体制を敷く

@月次決算をルーティン化する

 さて、本日のテーマは「月次決算の活用方法とはその2」です。前回、月次決算が団体の活動の進捗管理と経営判断に資する情報を把握するものであり、月次決算の結果をフル回転で活用する仕組みと体制が重要とお伝えしました。

 今回は、具体的な手法についてです。まずは、月次決算をルーティン化することです。この当たり前のことをするには、翌月初いついつまでに、月次決算を締めておく必要があります。理想的には翌月5日までには会計数値を確定させます。

 そのうえで、ここから重要なのですが、出てきた月次決算情報を分析します。前年度や予算との数値の比較はもちろん、そこに事業にかかる非財務情報を関連付けて、月次決算の数値の意味を把握します。

 何故、今月はこのような数値になったのか、それは当初の事業計画で設定した目標を達成しているのか、その数値の裏にある事業活動の実態を反映しているかなど、月次決算から得られる情報に団体の活動を肉付けしていくプロセスです。

 こうした月次決算の分析は、民間企業であれば普通に行っている手続きです。これを毎月実施していくと、団体の活動を月次ベースで把握する習慣が付きますので、環境の変化にもすぐに反応して、次のアクションの道筋を立てやすくなります。

A月次決算の情報を共有化する

 次は、月次決算の情報の共有化です。月次決算という共通の情報を踏まえて役職者が議論するツールがありますので、月次決算を通じて理事会や関係部署の議論が進みます。これにより、各部門は、自らの執行状況を把握して関係者に報告することになるので、いやでも自部門の活動状況を整理することになります。

 また、そうした対応を各部門が実施しますので、それぞれの動きを知ったうえで関係する部門と協働して効率的な活動をすることが可能となります。

B月次決算のPDCAサイクルを回す体制を敷く

 最後に、こうした月次決算をベースに活動することについて、すべての役職者が意識し、それに基づく行動を取る体制です。月次決算を中心にした活動と報告を団体のルールとして設定し、それを実行していくことを組織としてPDCAサイクルを回す体制を敷くことが団体の経営基盤を強化する唯一の手段となるのです。

 いかがでしょうか。月次決算は結構、奥深いものです。なんとはなくやり過ごしがちな月次決算の結果を上手く活用して、団体の活動の核にしたいものですね。


 
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