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NPO法人をいくつか支援して感じたこと。(その2)[ 2016年02月25日(Thu)]
2016年2月25日(木)
 おはようございます。今日は、天気が良く晴れ渡っていますね。でも、好天が続かない今日この頃です。本日も張り切っていきましょう。
(要旨)
・NPO法人にとって、有償に対する考え方に差がある
・無償の財やサービスの提供も本来お金が動いていると意識する
・無償の財やサービスを金額換算して、そのありがたみを考えてみよう

 さて、本日は、「NPO法人をいくつか支援して感じたこと。(その2)」です。前回、情報共有化と情報発信は普段からの戦略的な考え方が重要という話をさせていただきました。小さい組織なのに、案外、情報共有ができていないことがあること、情報発信は普段からの戦略的に実施する必要があることをお伝えしました。(https://blog.canpan.info/kin-cpa/daily/201602/11

 今回は、有償に対する考え方に差があること、それから寄附に対する戦略に差があることです。前者は、これはNPOという非営利組織からくる宿命みたいなものですが、およそ何かの業務をすれば、基本、お金が動くのだということに対する認識です。よく、NPOだからボランティアは当たり前、お金のことを言うのはよくないことだという声があります。

 確かに、非営利で限られた資源で活動をしている訳ですから、無い袖は振れません。いきおい、ボランティアをお願いしたり、無償で何かを提供してもらうこともあります。ですが、そうした行為にも当然のことですが、労力がかかっていますし、無償で財やサービスを提供する際には、元手がかかっています。

 そうすると、そのような行為に対して感謝の気持ちが生じますし、何かの際にお返しをしたいと思うのは自然な流れです。このような無償の財やサービスを受けた団体はそう思っているはずです。当然ですよね。

 気を付けなければいけないのは、それに対する慣れです。無償の財やサービスを受けることが当たり前と考えた瞬間から、そのことについて深く考えないようになってしまう恐れがあります。また、そうした行為をお金に換算したらどれくらいになるのだという意識がないと、それだけのお金が本来動いているはずの行為の大切さがともすれば見えにくくなるかも知れません。

 NPO法人会計基準では、そうした無償で提供を受けた財やサービス、ボランティアを受けた労力を財務諸表に記載することができるルールを設定しています。私の知る限り、そうした行為を財務諸表の本文または注記事項として記載している団体は、残念ながらほとんどありません。

 皆さんの団体で、無償で提供を受けた財やサービス、ボランティアを受けた労力を金額換算してみてはいかがでしょうか。団体によっては、1年間で相当な額になっていることに気が付くかもしれませんよ。一度、トライしてみてくださいね。

 すみません。時間が無くなってきました。寄附の戦略の話は、次回以降にさせていただきます。宜しくお願いします。
 
この記事のURL
https://blog.canpan.info/kin-cpa/archive/22
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