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NPOの組織運営及び資金調達上の課題と解決の方向性[ 2018年03月09日(Fri)]
こんにちは。昨日の大雨もあがった午後ですが、いかがお過ごしでしょうか。さて、本日は、大阪はグランフロントナレッジサロンに来ています。ここでミーティングをした後、投稿記事を書いています。

1.前回の投稿記事の補足
 前回、NPOの制度上の課題として、寄附税制を取り上げましたが、ちょっと舌足らずでしたので、補足しておきます。

 企業において寄附税制が認定NPO法人のみに適用されるというのは、一般のNPO法人と違って、損金算入限度額の計算です。すなわち、企業が寄附をする場合、国や地方公共団体への寄附金と指定寄附金はその全額が損金になります。それ以外の寄附金は一定の限度額までが損金に算入されます。

 認定NPO法人の場合、この一般の寄附金の損金算入限度額に加えて、特定公益増進法人と同様に、特別損金算入限度額が認められています。したがって、同じ寄付するなら認定NPO法人の方が、企業にとっては損金算入限度額が増加しますので、その分、法人税が有利になります。詳細は、国税局のサイトをご覧ください。https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/04_3.htm

2.NPOの組織運営上の課題と解決の方向性

 ここでは、NPOの組織運営上の課題を取り上げます。NPOがCSVを行う企業と同じ土俵で協議するためには、NPOの組織体制と人材育成をセットで運営する必要があると考えます。

 でも現実はどうでしょうか。企業は、通常、専担部署または専担者を置いて、組織的にCSVの活動をします。こうした企業と同じレベルで対応をできるNPOはまだまだ少ないのが実情ではないでしょうか。

 つまり、一言で言うならば、NPO側の人材不足があると思います。このことは、中間支援NPO法人でも同様のことが言えると思います。企業側はNPOの社会的信用力や組織運営力を厳しくチェックすることが想定されます。

 このため、実質的にこの部分で対応できなければ、実務上で協働を進めることができないリスクが高くなります。

 この解決の方向性は、まずは、NPOのトップ自身がその立ち位置を明確にして、戦略的な組織運営を行う意思があることが挙げられます。NPOのトップ自身の本気度が問われます。

 そのうえで、自らの団体にリソースが不足しているのであれば、意識の高い中間支援NPO法人や専門家がやる気のあるNPOを支援する場を設定することが考えられます。

 具体的には、NPOが企業との協働について経営理念や使命の中に織込み、それを達成するための経営戦略を策定して実行することが求められます。そして、限られた人材の中でも企業に対する担当窓口を設定するとともに、いろいろな媒体や機会を見つけて情報発信を行います。

 一方、中間支援NPO法人や専門家は、そうしたNPOを支援するために、それぞれの役割分担を明確にし、教育研修などの機会を提供し、後方支援で協働するためのインフラづくりが考えられます。そうした協働ができれるようにしたいですね。

3.NPOの資金調達上の課題と解決の方向性

 ここでは、NPOの資金調達上の課題を取り上げます。NPOは、そもそも自ら稼ぐというビジネスモデルが弱い法人が多いため、必ずしも自立できる運営になっていないことが本質的な課題です。
 しかしながら、法人である以上、事業活動資金は必要です。その資金を安定的に調達できなければ、最終的には法人存続の問題に行きつきます。

 法人のビジョン・ミッションに賛同を得た資金として、寄附を始めとした多様な財源確保は言うまでもありませんが、そうした資金を引き出すためにも、この解決の方向性として、NPOの経営基盤の強化に努める必要があります。

 NPOのビジネスモデル、組織体制と運営方法、資金調達の方法を模索する中で、CSVを行う企業との接点を戦略的に持つ情報発信と多様な関係者との関係構築を行うことが求められます。

 逆に言えば、NPOの経営基盤の強化をすることでCSVを行う企業との接点を持ちやすくなるということが言えると思います。そうしたNPOであれば、CSVを行う企業の評価を受けやすくなりますし、協働の可能性も展開できます。

 その結果として、CSVの一環として取組むCRMを行う企業から継続的な寄附を引き出す導線を描くことが可能になると考えます。

 だいぶ長くなってきました。こうしたCSVを行う企業とNPOとの協働における課題解決の方向性を示したうえで、最後に専門家として求められる役割を考えてみたいと思います。

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金 公認会計士事務所
公認会計士・税理士 金 志煥
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