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NPOと企業の協働について思うこと(2)[ 2018年02月17日(Sat)]
今日は、羽生選手の金メダルおめでとうございます。何回見ても素晴らしい演技ですね。日本中が湧きかえった日でしたね。また、ただいま、男子スキージャンプのラージヒルを見ながら、この記事を書いています。


 さて、本日はNPOと企業の協働について思うこと(2)です。前回は、NPOの意義と多様な関係者との連携でした。今回は、NPOのファンドレイジングの重要性を述べたいと思います。

1.NPOのファンドレイジングとしての寄附

 NPOが持続可能な運営を行う際の財源確保として、資金調達の方法(ファンドレイジング)は多様なものがあります。

 その中で多様な関係者と連携し、共感と賛同を得るのに最も効果的でかつ、困難な寄附を取り上げたいと思います。これが、企業が行うCSVとの接点が特に重要と考えるからです。

 寄附は文字どおり、相手に寄り添うものですが、決して見返を求めない資金です。寄附者は、NPOの活動に共感と賛同をして応援したいと思う気持ちがそのような行動を引き出すものと考えます。

 NPOの中でも、寄附を多く集めている団体は寄附を受けるのに戦略的に考え、組織的な活動として共感資金を引き出す動線を導いています。

 NPOが自らのビジョンやミッションを明確にし、寄附者に響く情報発信を継続的かつ効果的に実施して初めて、応援したいと思われる体制を整備運用しているものと考えられます。

2.NPOが多様な関係者から共感と賛同を得る体制と手法

 では、NPOとの関わりを持つ多様な関係者から、いかに共感と賛同を得ているのでしょうか。

いろいろその体制や手法がありますが、一つ考えられるのは、NPOが接点を持ってもらいたい関係者に対して、彼らの琴線に響くメッセージを継続的に情報発信する体制や手法ができていることだと思います。

 たとえば、大阪で病児保育の事業をしているNPO法人ノーベルは、子供が病気になって途方にくれている働く母親に対して、「子供が急な発熱で仕事を休めなくても大丈夫。」と語りかけるように、安心安全な場を提供することを情報発信しています。

 これを見た働く母親、特に1人親家庭(母子家庭)の母親は、自分のことを言ってくれていると思うのは自然の流れであり、子供が病気で身動きできない時でも、安心できる場を提供してくれるNPOを応援したいという気持ちが寄附の形に現れる導線を導いています。

 NPO法人ノーベルは、実際に専属のファンドレイザーを置き、寄附を受けるための組織体制を敷き、戦略的に寄附を受けるための広報を行っています。これは、一長一短で出来たのではありません。

 トップの方針の下、試行錯誤を繰り返して、多くの時間とコストを払って今の形にしたものと考えられます。https://byojihoiku.nponobel.jp/

3.NPOと企業との関係性構築のあり方

 こうした取組の中で、企業との関係性をどのように構築すれば良いのでしょうか。もちろん、企業が社会貢献の一環として、応援するNPOに寄附をするという関係は、これまでも普通にある形です。でも、この関係がずっと続くかどうかは何の保証もありません。

 営利を追求する企業が一つのNPOに寄附を続ける合理的理由を見つけるのは、そう簡単ではありません。結構ハードルが高いと思います。何故なら、営利を追求する企業であるがゆえに、その営利を後回しにしてもNPOを応援したいという理由とインセンティブが必要と考えるからです。

 そうすると、見返を求めない一方通行の寄附を双方向にすることができればどうでしょうか。NPOと企業が持続可能な運営または経営を行うために、双方向でwin-winの関係になることはできれば、そこに一つのNPOに寄附を続ける合理的理由が見出すことが可能になるのではないでしょうか。

 ここに、企業が行うCSVとの接点が生まれます。すなわち、NPOと企業は、持続可能な運営または経営を行うという点で、共通の求められる方向性があり、そこに双方の成長戦略が求められることになります。

 少し長くなってきたので、この続きは次回にさせていただきます。次回は、NPOの成長戦略とCSVにおける企業との接点について、あらためて考えて見たいと思います。

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金 公認会計士事務所
公認会計士・税理士 金 志煥
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