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NPO法人の決算書の見方と経営の視点5[ 2016年07月07日(Thu)]
2016年7月7日(木)
 おはようございます。先週から夏風邪をひいてしまいました。私は子供の時から喉が弱く、よく風邪をひくのですが、こればっかりは治らないですね。横になると体が温まって咳が止まらなくなります。そうするともう寝ることができません。

 今朝もそんな状態が続いていたので、もう寝るのは諦めました。この悪循環を何とか断ちたいのですが、なかなか妙案がありません。という訳で、本日は早朝から仕事モードに入っています。体調は良くない中での始動です。今日はから元気でも張り切って行きましょう。

(要旨)
@寄附金等の会計処理と表示とは
A使途が特定された補助金・助成金の会計処理と表示の留意点
B寄附金等の会計処理と表示は団体の経営の巧拙を浮き彫りにする


 さて、本日のテーマは「NPO法人の決算書の見方と経営の視点5」です。前回、NPO法人の決算書において、事業費の按分は団体の経営の思想が反映され、その視点で按分基準を考えてほしいことをお伝えしました。今回は、寄附金等の会計処理と表示です。

@寄附金等の会計処理と表示とは

 寄附金等の会計処理は、使途が特定されている場合とされていない場合に分かれます。使途が特定されていない場合、すなわち、寄附者が団体の自由に使ってよいということで寄附をしていただくことがあります。その場合は、全額を寄附金収入に計上し、正味財産のうち使途が特定されていない寄付金として注記します。

 実際には、使途が特定されていない場合は少なく、通常、これこれのために使って欲しいという寄附者の意図があり、その意図に従って寄附金を使用する使途が特定されている場合となります。

 この場合は、いったん、全額を寄附金収入に計上しますが、その使途が特定された目的に沿って寄附金を使用し、寄附金の残高管理をする必要があります。そして、期末に残っている残高を正味財産のうち使途が特定されている寄付金として注記します。この寄附金等の等には、使途が特定された補助金・助成金が含まれます。

A使途が特定された補助金・助成金の会計処理と表示の留意点

 次に、使途が特定された補助金・助成金の会計処理と表示です。これが案外間違いやすいケースが多いです。というのは、返還を要する補助金・助成金を受け入れた年度で全額使用されない場合、使用しなかった分は前受金として計上します。

 たとえば、300万円補助金・助成金を受け入れ、100万円使用しなかった場合、200万円を活動計算書の受入補助金・助成金に計上し、100万円を貸借対照表の前受金に計上します。そして、注記で200万円を当期の増減額に計上し、残高はゼロとします。摘要欄で300万円受け入れし、100万円前受金に計上した旨の文言を記載します。なお、未収金の場合もあります。

 このようになっていない事例として、300万円全額を活動計算書の受入補助金・助成金に計上したり、200万円を活動計算書の受入補助金・助成金に計上したが注記の摘要欄に記載がなかったりします。また、事業別損益で使用した額と収入計上した額は同額なのに、その補助金の事業に利益が計上されたりしています。

B寄附金等の会計処理と表示は団体の経営の巧拙を浮き彫りにする

 この寄附金等の会計処理と表示について、団体の経営者はどのように見ているのでしょうか。寄附金等の多い少ないは重要な指標です。NPO法人の特徴の一つとして、寄附金等をどれくらい集められるかは、その団体にどれだけの共感と賛同が得られているかを示すバロメーターになります。

 団体によっては、この寄附金等の多い法人もあれば少ない法人もあります。もちろん、寄附金等は団体にとって財源の一つですから、これが少ないと言って直ちに団体の評価に直結するわけではありません。

 ですが、この共感寄附が多い団体は寄附金集めに注力しており、団体のファンを多く集めている点で、それを戦略的に実施していることが外から見ても分かりますし、そのこと自体は評価されてしかるべきと思います。

 逆に、この共感寄附が少ない団体は、何故少ないのか、寄附金を集める活動を十分行ったかを説明することが求められます。その際に、対外的にどこまで説得性のある理由を言えるか経営者は問われるものと思います。

 さらに、寄附金の使い道が適切かどうかを開示することはとても重要です。寄附者は自分の寄附したお金が有効に使われていることに大きな関心がありますので、そうした情報に敏感です。そのことを経営者は意識して十分な開示をしているかが問われます。

 このように、寄附金等の会計処理と表示は団体の経営者の姿勢とその巧拙を明らかにするものであり、数ある団体の中から寄附者の共感寄附を引き出すために選ばれなければなりません。そのような姿勢と戦略がこの情報に集約されていると言って過言ではありません。

 自分の団体ではそのような対応ができているか、ぜひとも立ち位置を確認していただきたいと思います。次週に続きます。

 


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