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留学生の夏休み [2009年09月01日(Tue)]

秋は忽然と始まる。蝉の音は早くも細る。甲子園も終わり、木陰を吹く風に秋を感じます。新型インフルエンザが猛威を震う一方で、政局が慌ただしく揺れ動きます。

「僕ってエイリアン?」 7月初め、市役所で外国人登録を申請するところから、彼の日本での夏休みが始まりました。確かに、外国人登録申請書には "Application for alien registration" と書いてあります。昔からの日本の閉鎖的な体質の遺残か、はたまた、ただ単にエイリアンが異星人を意味する印象が強いのか。彼に申し訳なく感じて、苦笑するしかありませんでした。彼も笑っていました。

彼はトルコの医学生で、2年生が終わったところの22歳。ちなみにトルコの医学部は日本と同じ6年制。小児がんを勉強するために、私たちのところへやってきたのでした。もちろん日本は初めてで、イスタンブール生まれでアンカラの医学校に通う彼は、暑さはそう変わらないと言っていましたが、梅雨が長引いた大阪の蒸し暑さには、きっとうんざりしたことでしょう。

2か月で仕上げたレポートの完成度が高いのに驚きました。彼は小児外科の先生達に混じって、小児がんにおけるがん遺伝子の研究を黙々とやっていました。研究レポートは英語ですが、私たちと同様、彼の第二外国語です。ただし、トルコの医学部の中には母国語のクラスに加え英語のクラスもあって、彼は英語のクラスで勉強しています。

日本では医師の地域偏在(大都市集中)が大きな問題となっていますが、トルコでも状況は同じ。いやもっと深刻なようです。地方の病院はハード面が十分ではなく、医師も敬遠するとのこと。しかし、医師のステップアップに2年間の地方出張が義務づけられていて、何とかしのいでいるようです。我が国では間もなく新しい政府が誕生します。診療科偏在も含め、全体のバランスを考えた医療政策を期待したいところです。

彼は日本語や日本文化にもとても興味を持ち、ひらがなやカタカナ、簡単な漢字も習得してしまいました。好きな日本食を尋ねると、お寿司、鰻と答えが返ってきました。関西空港まで送って行った時に、お寿司屋さんでささやかな別れの宴を催しました。

土耳古の夏も終わり、秋が始まっていることでしょう。
日の入や 秋風遠く 鳴つてくる (漱石)

by Ohta
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