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左抱きのなぞ(つづき) [2008年12月05日(Fri)]

まず、右利きでも、左利きでも、赤ちゃんを左抱きをする頻度は同じ80%という報告がありました。つまり、利き手には関係なさそうです。

実は、左抱きの原因は心臓(の位置)ではなく、脳の左右差にあるようです。

赤ちゃんの顔の表情は、母親の左側の視野(右脳で認識されます)に置いた方がより速く、より正確に認識され、また、その方が母親の左側の顔の表情表出も上手だそうです。そして、母親が発する呼びかけ・話しかけ・歌いかけなどの声、特に、そのメロディー、イントネーション(抑揚、強勢)は右脳で制御されています。つまり、右脳が活性化されている方が、赤ちゃんとの感情のやりとりに有利だということのようです。

赤ちゃんの左耳は音楽やメロディーを認識するのが得意で、左抱きされた赤ちゃんの左耳が母親の胸で塞がれていないことも、左抱きでは有利に働きます。(これも赤ちゃんの右脳のなせるわざ)

母親の音声だけでなく、微笑みかけや愛撫といった愛情表現も、主に右脳でおこなわれます。赤ちゃんにとって母親の声は、左抱きされている方がより安心感を覚え、右抱きされている場合はより刺激的に聞こえるようです。

心(心臓ではなく、こころ)の通ったコミュニケーションが、赤ちゃんの心理的安定、発達にとても重要ということですね。今回の話、老婆心ながら、右抱きをしてはならないということではないと思います。愛情をもって赤ちゃんと接することが何よりも大切です。

私の五臓六腑は煮え返ることはめったにありませんが、アルコールが染み渡ることがときにあります。この時は、左右の脳まで染み渡ってしまいます。(ちなみに、六腑とは、大腸、小腸、胆、胃、三焦、膀胱。三焦は何を指すのか不明)

by Ohta

(参考文献)
中村雄二郎、山口昌男 「知の旅への誘い」
Sieratzki JS, Woll B. Why do mothers cradle babies on their left? Lancet 347: 1746-1748, 1996
Sieratzki JS, Woll B. Neuropsychological and neuropsychiatric perspectives on maternal cradling preferences. Epidemiol Psichiatr Soc 11: 170-176, 2002
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