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危機 [2008年11月28日(Fri)]

日本の新政権は迷走しているように見えて残念ですが、海の向こう、米国ではオバマ氏が率いる民主党が政権を握ります。大恐慌以来とも言われる金融危機の中、巧みな舵取りを期待したいところです。

かつての民主党の副大統領で、環境問題の論客、2007年のノーベル平和賞受賞者のアル・ゴア氏は、その授賞式で漢字の「危機」を分解して説明しました。危機(crisis)は危険(danger)と機会(opportunity)から成ると。危険な状態になっても、悪い状況を回避する機会を得るという前向きな言葉であるということでしょう。逆に、危険がなければ改善の機会もないかもしれません。

医療現場では危機的な状況が深刻さを増しています。産科、小児科、麻酔科、救急医療と、日本国民が安心して医療を受ける体制が崩壊しようとしています。この危険な状況から早く脱して、より良い医療を実現しなければなりません。2歩下がっても3歩進む機会ととらえなければなりません。

小松秀樹氏の書いた「医療崩壊」で言う、立ち去り型サボタージュ。労働環境の悪化(様々な要因、プレッシャーから、肉体的・精神的に参ってしまう)によって、病院から黙って立ち去る(つまり開業することが多い)医師が増えたと小松氏は分析します。

誠意を持った医師を育て、その誠意を発揮できるような医療現場・労働環境にしなければ、医療、特に病院医療は立ち行かなくなります。前向きな意味で危機ととらえる時期は過ぎようとしています。

恐らく、いや、確信をもって言えるのが、心の通うコミュニケーションがとても大切だということ。医療者にとって、患者さん、ご家族からの「ありがとう」の一言は、かけがえのないものです。県立柏原病院の小児科を守る会の活動によって、同病院の小児科が、廃止の危機から、存続へ、さらには、小児科医師の増員につながったのは、親御さんたちの感謝の気持ちのおかげです。

by Ohta

(参考文献)
小松秀樹 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
県立柏原病院の小児科を守る会ホームページ
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