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海苔の佃煮? [2008年04月21日(Mon)]

「しばらくは海苔の佃煮のようなにおいがするんですよ。。。」
移植直後主治医の先生が言いました。「臍帯血を保存するためのお薬のせいです」
「ほんまに〜?何で海苔なん???」と半信半疑で話を聞いた数十分後、Sの全身から本当に海苔の佃煮のにおいがしだしました。しばらくすると部屋中にそのにおいがひろがりました。においの原因についてはいい気はしませんでしたが、子どもの頃からよく食べている海苔の佃煮のにおいはなぜか移植の緊張から私を救ってくれました。いまでも海苔の佃煮を見るとこの頃の想いがリアルによみがえります。

においは数日で消えます。

S(次女)は普段とあまり変わりなく過ごしていました。予想していたよりずっとスムーズに一日一日が過ぎました。ビニールカーテン越しのため、少しゆがんで見える大好きなアンパンマンのビデオをくり返し見ました。ベッドの手すりを小さい手でしっかり持って、柵から足を出しぶらぶらさせながら座っていたかわいらしい姿が目に焼きついています。。。

私はこの頃から小学生のころぶりに、編み物をはじめました。毛糸の帽子から始め、ベスト、セーター、コートと本当に色々と編みました。SもA(長女)も作品が出来上がるととても喜んでくれて、調子に乗った私はたくさんの毛糸を買い込んで、いつも二人おそろいに編みました。その頃からの作品のコレクションは今もしっかりと残ります。

「移植って思ったほど大変じゃないんや。。。」と思いかけたある日、Sが急に悲鳴を上げてあばれました。
びっくりして、ナースコールを押し、看護師さんや先生に診てもらいましたが、原因がわかりません。叫んで、暴れたかと思うと、何もなかったように機嫌が戻ります。
でも明らかに痛すぎる悲鳴です。夜中も突然叫び、暴れます。
擦るくらいしかできないまま、しばらく観察を続けると、おしっこの出が悪いことに気づきました。さらに、痛がるときはどうもおしっこの出るタイミングだということもわかってきました。そのことについて先生に相談すると「今投与中のお薬は排尿痛を起こすことがあるんです、、、」との説明がありました。
対処法を考えてもらいましたが、痛み止めを使用しようとしても、いつ起こるかわからないピンポイントの痛みに対しての対処は難しい、、、との事でした。それでも、ほんの少しでも痛みが和らぐかもしれない、、、と持続的に痛み止めのお薬を入れてもらうことにしました。

Sの排尿痛は約1週間続きました。
痛みもなくおしっこができるようになったときには、親子とも全身の力が抜けるほどホッとし、何の痛みもなく生活できることがどれだけ満たされているということなのかをしみじみと思ったのでした。

「油断できない、、、」と改めて気持ちを引き締め、白血球の立ち上がりを首を長くして待ちました。

クローバーまさみさまクローバー

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