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コウノトリのヒナ巣立ち [2007年08月01日(Wed)]

暑い日本の夏がやってきました。ひまわり、蝉しぐれ、かき氷、海水浴、甲子園・・・。 

田んぼの稲の背も高くなりました。以前にもご紹介しましたが、兵庫県豊岡市の自然界で孵ったコウノトリのヒナ、大きく成長し、きのう巣立ちました。青々と広がる田園のあぜ道で、ヒナを見守る人たちの喜びの笑顔がテレビに映っていました。巣の外へ飛び出すあと一歩が出ない日がきのうまで数日続いていました。ヒナ誕生から巣立ちの過程では、人間は無力ですね。しかし、自然放鳥の前から人間(関係者の方々)の努力はそれこそ血のにじむものであったと想像します。周辺環境の整備への地域あげての取り組みが実を結んだ結果だとご努力に敬意を表します。

さて、私たちの子育てにも同じようなことが言えると思います。自立を促すのは大人ですが、自立への一歩を踏み出すのは子ども自身です。そして、小児がんの子どもたちの闘病の過程でも、回復の過程でも同じことではないでしょうか。
闘病する子どもたちの気持ちは、誰にも本当のところはわかりません。親御さんは、もちろん一番そのお子さんのことを理解しているはずですが、大人の感性、理性で考えているかもしれません。そしてその親御さんたちの気持ちを心底から理解することも、医療者を含め他人には難しいでしょう。同じ闘病仲間であったとしても、病気もその経過も個々で違います。境遇も違えば、家庭環境も違います。感情的に他者を拒絶したり、遠慮したり、あるいは、見栄を張ったりして、素直な感情の表出ができない場合もあるでしょう。

しかし、そういった患児、家族の気持ちにできるだけ近づくことはできるはずです。そこに必要なのは、他者の視点に立って思いやる「想像力」だと思います。なにも、これは患児・家族と医療者間だけの問題ではありません。立場の違う、医師、看護師、チャイルド・ライフ・スペシャリスト、臨床心理士、ソーシャルワーカー、教師、家族ボランティア、などなど、子どもに関わるすべての人たちの間にも言えることだと考えます。

お互いの「コミュニケーション」と有機的に機能する「環境作り」も必要なことは言うまでもありません。そこにこの「想像力」を加えて、大人たちが一致団結して、子どもの闘病、回復の過程で自立を促す努力をし、そして、それを見守る。そんなコミュニティの実現を願うばかりです。

子どもは根源的に自分の気持ちに素直です。子どもが人の目を気にして輝きを失うことのないよう、生き生きとした目をもって笑顔で育っていくよう願っています。

by Ohta
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