三月十二日、第五十一回卒業式が挙行されました。今回は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため来賓の参加をお控えいただくなど、半世紀に及ぶ本校の歴史においても異例の対応の中での式となりました。
卒業生たちは事前にほとんど練習もできないままでしたが、これまで様々な行事等で培ってきた力を見事に活用し、厳粛な場を作るにふさわしい立派な姿を見せてくれました。最後の卒業生合唱は、いかにもこの学年らしい、笑顔が溢れ、心まで揃った合唱でした。
在校生は参加ができませんでしたが、現生徒会長、長野惺くんの送辞や吹奏楽部の演奏は、事前録音し、音声で卒業生へ届けました。卒業生たちは後輩からのメッセージや演奏を聴きながら、その姿を思い描いていました。
職員も、卒業生に気持ちを伝えられない在校生の替わりに黒板アートやメッセージを贈るなど、限られた条件の中で卒業生が心置きなく巣立つことができるよう、心を砕いていました。
前生徒会長久米凉華さんの答辞は、映像という形で、後日後輩たちにも見てもらいました。
いつもとは違う卒業式でしたが、その分、目の前にいない相手の存在を強く意識することができ、卒業生・在校生ともに、一生心に残る式となったのではないでしょうか。
この節目を機に、卒業生の皆さんの未来がさらに輝きを増すことを、心から祈っています。