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風をあつめて

不登校・ひきこもりの支援活動をしているNPO法人フリースクール阿波風月庵の代表をしているかぜさんです。この活動で色んな若者やその親御さんと会いました。人の心っておもしろいです。僕自身も活動の中で、生き方がどんどん楽になってきました。そんな不思議な心の話をしてみたいなあ!


コツ・コツと、仲間で支え合う [2024年12月31日(Tue)]

2024年も終わろうとしています。
今年もたくさんの方が風月庵を訪ねて下さり、一緒に活動を進める仲間に加わって下さいました。

2025年の3月からは、風月庵も25年目に入りますが、不登校・ひきこもりへの捉え方や、支援内容も、随分と理解が広がったと思います。
確かに社会は、時代は変わっています。
しかし、私たちの気持ちや価値観やコミュニケ―ションは、ほぼ変わってはいないのではないかと感じられます。

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行動の元には、まず、心や気持ちの動きが始まり、それが膨らんで、今までの考え方では、もうどうにもならないと気づかされ、気持ちの後押しと共に、ゆっくりと考えを突き動かしていくと、ある時から、その思いが堰を切ってあふれて、始めて行動に移せて、人の目を見ることになります。

親も、家族も、勿論本人も、それらの一人での戦いは、長くずっと続いてきていたことを、互いに忘れないでほしいのです。
当事者が一番苦しんでいますが、家族や親も、一人で苦しんできているのです。
その苦しさを比べるではなく、皆が苦しんできて今があるということを忘れないでほしいのです。

そんな気持ちの成長や変化を支え合えることなくして、長い道のりを、歩み続けることは難しいというのは当然なのです。

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そんな気持ちや感情を言葉にしながら、当事者も、家族も、親も一緒の歩みとして、お互いを見つめ支え合いながら、仲間と進むことがあって初めて、未来に安心を掴めるのです。

就学した、就労ができたが、目標ではありません。
気持ちが軽くなり、誰かと共に生きている実感と、自分は、「この社会で一人ではない」という仲間意識を実感できることが、目標と考えています。

そうでなければ、就学して学校へ戻っても、友達もいない、仲間もいない状態では、次に苦しい出来事に出会ったときに、すぐ折れてしまいかねません。
仕事に行けば、なおさら結果や責任が問われます。
それらと付き合いながら、仲間とともに頼り頼られて、共に生きていく安心感を得なければ、また折れてしまいます。

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自分に無理をさせない生き方で、他者に頼るコツも身につけながら、自分に合った生き方や、人との関係の持ち方を、身に着けることが、まず必要なのです。

そんな気持ちを自分に確かめつつ、コミュニケーションを豊かに育てるコツを身に着けてこそ、社会の中で、楽しみながら生きていくことができるようになるのです。

気持ちを自分に確かめ、コミュニケーションを豊かに育てるコツを、育てることを風月庵の仲間とともに始めませんか。
色んな仲間から、なるほどという本音が少し少しと伝わってきたころから、自分の心はほどけて、安心感が育ってきたように感じています。

コツコツと、仲間で支え合う

そんな支援を、支え合うやり方を、家族皆で、仲間と共に、
始めてみませんか。
それが、風月庵の提案なのです。
「私」発信メッセージ [2024年12月16日(Mon)]
「私と話をしてもらえないのです。」と、あるお母さんが、
「どうするすべもありません」と、相談に来られました。

同じ家の中でいても、会話ができないのです。
「話ができないのなら、もうどうすることもできません」と、訴えておられるようでした。

必要なことはラインで伝えてきますが、必要なことだけで、「元気なの?」と、一言送っただけでも、返信はありません。
最近では、ラインだけが唯一のコミュニケーションなのに、返事をしてもらえない時が増えてきました。
どうしたらいいのでしょうか?

私がそのラインの内容を受け取ったとしても、同じように、一方的に切ってしまうと思います。

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それ迄に、子どもは、何度も話をしようと努力し挑戦したが、何度も裏切られて、聴いてもらえなくて、親から相手にしてもらえなくて、もう諦めてしまった経験が何度もあります。

返事をしても意味がないし、余計に傷つくだけならしないと、確信を持っていて、これ以上は、傷つかない方法をとっているだけなのです。

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そこで、提案されるのが、傷つかない方法があることに出会ってもらうことです。

それが、「私」メッセージです。

「寒くなりました。ストーブを出してきました。」は、「私」メッセージなのですが、「寒くなりました。風邪をひかないようにね。」は、「あなた」メッセージになります。
その違いを意識してもらいたいのです。

「私」メッセージは、安心できるが、
「あなた」メッセージは、拒否されるということです。

「私」メッセージは、「私」のことを伝えているだけで、「あなた」に、メッセージはないのです。
「あなた」メッセージは、お節介、要望、お願い事、あるいは、要求、追及、命令として受け取られてしまいます。

「あなた」メッセージには、圧を感じるし、自己防衛をするように反射的に心が動いてしまうのです。
それでは、親の気持ちや本音が子供に届くはずもありません。
まず、この鎧(壁)を取り除かなければ、コミュニケーションが始まることはないのです。

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そのためには、「私」メッセージだけを送り、責められることはない、要求されることもないメッセージを送り続けることで、送るメッセージに、安心感を持ってもらうことから始める必要があるのです。

「私」メッセージは、「あなた」を傷つけませんが、「あなた」メッセージは、「あなた」を傷つけているのです。

「あなた」を気遣うことも、「あなた」に、何かを求めていることになると、忘れないでほしいのです。
「あなた」に、何かを求めるのではなく、「私」からのメッセージを伝えたいことだけに注意を払ってください。
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