何もせず、任せる
[2020年05月09日(Sat)]
面談・訪問時によく話しする内容に「親がかわれば、子もかわる」「子をかえようとせず、まず親から」等と言われます。
風月庵で面談を受けていらっしゃる家族(親)は、自分たちで考えられる手助け・援助はし尽くしていると思い込んでおられますから、これ以上何かをするといわれても・・・?
「これ以上親の生活を犠牲にしてまで、子供の為にする必要があるのですか?」との疑問も投げ掛けられました。
逆に、ある親御さんは、本当は子供のことが気になっているのに、その現実から逃げ続けてきたと思います。」の言葉も。
お二方共に、正直な言葉だとお聞きしました。
親の関わり方が間違っていた。 正しくなかった。
そう云っている訳ではありません。ただ、何年も同じ状態が続いているのなら、これまでのその時その状態の子供への対応は不適切であったのではないか?それなら、変化を生む新たな関わり方をする必要があるという提案なのです。
では、どういう新たな関わり方をするのかというと、
「何もせず、任せてみましょう?」です。
出来るだけ何もせず、本人が何処まで出きるのか、今実際に、何が出来なくて、何処までは出来るのか?
お互いに確かめて、出来ることは任せ、今、出きる経験を少しずつ増やしていただく提案をしました。
ある多忙なお母さんは、あえて食事を作らず、材料も買い溜めせず、冷蔵庫や台所に食品・食材が無くなりました。
勇気が要ります。その後色々あり、ある時から息子さんがご飯を炊いてくれ、料理も作ってくれるようにもなりました。
母は、心から「ありがとう」と言えたそうです。
子供の可能性を信じて「しないこと」を始めてみませんか?