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風をあつめて

不登校・ひきこもりの支援活動をしているNPO法人フリースクール阿波風月庵の代表をしているかぜさんです。この活動で色んな若者やその親御さんと会いました。人の心っておもしろいです。僕自身も活動の中で、生き方がどんどん楽になってきました。そんな不思議な心の話をしてみたいなあ!


会話を対話に変える「自動翻訳機」 [2024年11月16日(Sat)]
不登校・引きこもりの状態にある若者は、お父さんとは関わらず、話をしない若者がほとんどなのです。
何故、お父さんと話をしないのか? どうすれば、話ができるようになるにかの話は別な機会とします。

お父さんと話をしない状況が長引くと、お母さんとの話も、言葉そのもの、話しかけようとする行為さえも、拒否されたと感じて、お母さんにも話さなくなる場合がよくあります。

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「言葉にして、言ってもらわないとわからないわ。あなたの味方になりたいから、話しをする時間を作ってちょうだい。」と、お母さんからお願いします。
すると、子供からの返事は、無言の場合が多いのですが、時には返事がくる場合があります。

「今までも散々話してきたが、それがわからないのなら、これ以上、何回話しても同じことの繰り返しとしか思えません。」「話をしてほしいという前に、何かすることがあるのではないでしょうか?」との言葉に、私(母)まで拒否され、責められていると感じ、思考停止状態になってしまう様です。

お母さんは自分の気持ちを否定され、大きな壁を感じ、憤りや戸惑いを通り越して情けなくなり、寂しくなり、考えが巡っているのかいないのか分からぬ状態で、何をしても無駄なように思われ、ちょっとした絶望感に陥ってしまいます。

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十代の不登校経験中の子供は、言葉を見つけられずに、「うるさい!」「わからん!」と、怒りをぶつけてきますが、長年ひきこもって自分を見つめ、一人の生活を続けてくると、自分流の言葉や文脈を見つけてきます。

すると、具体的な気持ちや事柄や流れを、言葉で説明し、自分の気持ちを表現することが可能になってきます。
そうなんです。子供が「うるさい!」と言っているうちは、話し合う言葉がわからないと、訴えているのです。

子どもに、自分の言葉を見つけてもらうまで、ただひたすら待たないと仕方ありません。
しかも、自分の言葉で話し始めても、それが本人の中で響く言葉であっても、誰にも伝わる言葉、響く言葉を使えているとは限らないのです。

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この時代には、子どもの自分言葉を親の自分言葉に翻訳する作業がないと、話を冷静に聴くことはできません。
子供の言葉や内容をそのままの言葉で聞くのではなく、親の言葉に翻訳しながら理解することが必要なのです。
広く社会で通用する言葉で話せているわけではないのですから。

そこで、逆のことも言えます。
子供にわかるように伝えるには、親の言葉を子供の言葉に翻訳して話してあげる工夫が求まられているのです。

自分で翻訳することが難しいと感じる方は、自動翻訳機を利用されてはいかがでしょうか?
それは同じ体験をしながら、気持ちを大切にした対話を心がけてみることで、自動的に育ってきて、翻訳が作用することになると私は考えています。

同じ時間:ゲームをする、テレビを見る、ドライブをする、料理を作る、何かを教えてもらうなどを、一緒に過ごしながら、会話を対話にまで深めることで、ある日、翻訳が自動的に始まる時を迎え、対話が気楽に出来るようになっています。
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