フリースクール阿波風月庵は、フリースクールということを大切にして活動し、運営しているつもりです。
それゆえに分かりにくいところもあり、次のような質問をよく聞くことになります。
色んなプログラムがありますが、どんな内容ですか? そして、「私でも、参加できますか?」と、聞かれます。
30歳代Fさんは、当事者の方(このままだと、ひきこもりになってしまうから)として入会相談の連絡が入り、初回面談を受けてもらい、少しずつ活動に参加していただいています。
スポーツクラス・対話クラス・外出クラス・体験クラス・ゲームクラス・絵本クラス・ゲーム会・山の会・コミュニケーション学習会×2・家族会×2・支援学習会×2(家族参加・スタッフのみ)・こころの会等、沢山あって、どれがどんな内容で、実際自分が入って大丈夫だろうか?と、心配になるそうです。
Fさんは、仕事経験もありますが、(仕事→ひきこもる→仕事→ひきこもる)の繰り返しで、進むにつれて、仕事の期間が短くなり、ひきこもる時間が長くなってきて、このままではひきこもったままになってしまうのではとの不安がつのり、風月庵を訪ねてくださったということです。
Fさんは、「こんな私ですが、仲間になれるでしょうか?」と心配げに質問されましたが、「大丈夫です。立派に仲間*ひきこもりです」と、私は答えました。
私は、今も、ひきこもり特性を持っていますし、世の中の殆どの人が自分の中に、心の中に、ひきこもりの部分を持っていると、私は考えています。
その「ひきこもる」という特性:能力と、どの様に付き合って、世の中を生きていく時の武器として使う方法を持てるかどうかではないでしょうか?
「ひきこもる」能力→世の中を生きていく武器 に、かえる
そのための心構えを育て、それを活かすコミュニケーションを養うところが、フリースクール風月庵といえます。
さらに分かりにくくなっているようですね。すみません。
原則、クラスは、参加者:メンバーと一緒にやりながらつくっていくものなのです。
それを探り、糸口を見つけるために、私からの提案としてのクラスに、先ず参加してみて下さいと呼びかけているのです。
だから、「参加したくない!」「苦手だ!」「したくない!」も、構わないと思います。
だけど、ずっと参加しないままでは進まないのです。
嫌なこと、苦手なことを、どうやれば、どう考えれば、どういうやり方なら、参加することが出来るのだろうか?を工夫します。
参加出きるようにルールを替え、やり方を考え直し、それでも参加することが面白くならなければやめたらいいのです。
参加できるために、参加者皆とやり方の工夫や、ルールの調整や、分かってもらうための方法を一緒に考えてもらいます。
その人が参加できるようになるにはどんな風にルールを変えたらできるのだろうか?
自分がこれならやってみたいと思えるやり方が出てきたら、それを皆でやるために、提案と、話し合いを繰り返し、やりながら工夫していくことが進んでいきます。
今、自分がしたいと思うクラスや、自分が楽しめる方法に作り直すことを皆で進めていくことが、クラスなのです。
そこには、出来る・出来ないということはなく、どういうやり方に、ルールに替えていくのかが求められるのです。
あなたは、あなたのやりたいことを、皆で楽しむ為にするべきことを、一緒に考え、やりながら工夫していきましょうということなのです。